閑話その時世界の人たちは5
次から第4章
side ???
「ーーでだな。そんなことがあってな」
「ハハハ、全くーーらしい」
牢屋に入れられた中年の男と若い女同士の会話が静寂に包まれた牢獄に響く。
そこへ突如看守らしき人物が数名扉を開けて中に入ってきた。そして鉄檻越しに男と女の前に立ち止まり言った。
「これよりーーを連行する」
「どうゆうことだ? 普通罪人が二度牢獄から連行されることはないはずだが」
看守が檻の鍵を開けた瞬間、中年の男が看守の胸ぐらを掴み言った。
「そんなこと貴様の知ったことではない」
「ぐわぁ」
だが、看守らしき人は男を冷酷に突き飛ばし、仲間とともに若い女を連行し始めた。
「おい、離せ。ーー無事か。なっ、何を……」
若い女は必死に抵抗するが看守が取り出した布を口に覆われた直後、意識を失ってしまった。
気絶したのを確認した看守は若い女を抱え、牢の鍵を閉めて部屋から去っていく。
「うっ、あぁ、ーー」
牢屋に残された男は看守に突き飛ばされ、檻に頭を強打し意識を朦朧とさせていた。朦朧する意識の中、頭部屋を出ていく看守・若い女をただ見ていることしか出来なかった。
side 顔に大傷がある男
顔に大傷がある男は【恐怖の時間】のアジトを後にしたあと、とある廃墟に寄っていた。
「よっ、ーー。依頼しておいた書類は捕ってこれたか?」
そこには前に依頼をしてきた渋い男が柱の裏から出てきた。
「ふん。これでいいのだろう」
顔に大傷がある男は書類を投げて渡し、そのまま廃墟を後にした。
「全く、世間話でもしていけばいいのにな」
渋い男はこう言って、自分も廃墟を立ち去っていった。
side ???
雑草すら生えない荒地に一人の男と人とは思えない化け物達が居た。男は赤いマフラーで口を隠し、体は金属に覆われており、周りに居る化け物達と対峙していた。一方、化け物達は骨格標本に酷似しており、手には剣や盾を持ち男に襲いかかっていた。
「ウャャャャャ~」
骨格標本の一体が男に剣で斬りかかるが回避されて逆に男に顔を殴られ、その衝撃で骨ごと砕けて倒れていった。
「ウャ?」
「グャャャャャ」
骨格標本の一体が倒され、仲間の骨格標本達が奇声じみた声を発しながら男に襲撃し始めた。
数分後、その場には男一人が立っていただけで骨格標本達は全員見るも無惨な姿になり、辺りに転がっていた。
勝負は男の圧勝だった。骨格標本達の攻撃は一発たりとも男には当たらず、逆に攻撃され屍と化す。男の攻撃に対し、盾で防ごうとした骨格標本も居たが、盾ごと破壊されてしまっていた。
「怪人は居ないようだな」
男は周囲を見渡し、これ以上敵が居ないのを確認すると近くに止めておいたエンジンの付いた二輪車を動かし、その場から消えていった。




