君のために
天使と悪魔と人間と
一章赤い始まり
第2話君のために
スパンッ
閃光が走り鮮血が舞った
先生が倒れ
ボトっという音をたてて、先生の首が落ちてきた
瞬間沈黙し、すぐに
「キャ-ッ」「ギャ-」「うわぁぁあぁぁ」
パニックになった
逃げなければいけない、そう思い、すぐさま席を立ち、明火里に駆け寄った
「明火里!」声をかけると、明火里は
「あ、あぁ、血が、血がぁ」ガクガク震えながら呟いていた
「明火里ッ明火里ッ、しっかりしろ!」肩を掴み激しく揺らした
「うるさいですね」この声は、怖い
「やっと静かになりましたね」先程の男が、そう言って気がついたが、クラスは静まりかえっていた
なんだ?男から、どす黒い空気のようなものが、出ている
近ずいてはいけないと、瞬時に思った
「さて、私の名前は零地と申します、このクラスに魔法を使うする人はいらっしゃいますか?」
な、何を言ってるんだ?こいつは、魔法?小学生じゃあるまいし
「いませんか、隠れられると覚醒前だと、わからないんですよね、微弱な反応はあるのですが」
覚醒前?こいつ、イカレてるのか?
「仕方ありません、全員切りますか」
恐ろしい言葉だ、が、不思議と当たり前、そんな感覚がした
「うぅわぁ、に、逃げろ」何を見てるかわからない虚ろな目をして、クラス委員長の、今居が言った
その瞬間零地が動いた
一閃の光が走り今居が倒れた
「全員切ると言ったでしょう?」
零地は言葉通り舞いながらクラスメイトを切り刻み
俺と明火里の近くまで来て死んだ……そう思ったその時
「待てよ」鈴木が突然口を開いた
「おや、やっとまともそうな子が出て来ましたね」
「鈴木!そいつは危ない!放れろ!」
「大丈夫だよリク、俺は化け物だから」
「何言ってんだよ……鈴木?」
「貴方は……おやおや、こんなところで何をやってるんですか?鈴木君?」
「すまない零地、ちょっと学園生活を楽しんでた」
「鈴木!なんなんだよ!意味わかんねぇよ」
鈴木に近寄り胸ぐらを掴んだ
「リク、俺は零地の仲間だよ」
「な、お前おかしくなったのかよ」
「ああ、そうだな、化け物の俺が学園生活とはな」
「お前は化け物なんかじゃないだろ!」
バッ、鈴木は俺を押し退け
「……零地」
「なんでしょう、鈴木君」
「そこの二人、リクと明火里は俺の友達だった、だからせめて楽に殺してくれ」
「わかりました、鈴木君」
鈴木は窓から飛び降りてしまった
「さて、終らせますか」
「なんなんだよ……鈴木」
「リク!助けて!」
「明火里!?」鈴木の胸ぐらを掴んだ時に、明火里から離れてしまっていた
「先ずは明火里さんからですね」
零地がいつのまにか、明火里に距離を詰めていて
左腰に持っていた、刀に手をかけたその時
ドクン!
……始月リクよ……
……お前の守りたい者のために力を振るえ……
……神速の早さ……おぬしには使えるはずじゃ……
……さぁ失われた力を呼び覚ませ
聞き憶えのある声が、一方的に話しかけて言った
その時
時が止まった
いや零地の刀が、明火里に向かって動いている
兎に角、明火里を守らなければ!!!
「待ちやがれっ」この瞬く間に零地の目の前に動いていた
俺はそのまま回し蹴りを放っていた
「ぐっ」零地は刀を楯にして身を守った
「丈夫な刀だな」
「あ、ありがとうございます、今のはブ-ストですか?」
「何の事だ?」今のは、ほぼ無意識に体が動いた
あったのは明火里を守りたい、それだけだ
「貴方でしたか、リク君、未覚醒者は」
「その覚醒者とはなんなんだ?」
「今の貴方の能力をドライブと言います、使用者を仲間に、または排除するのが、
私達の目的です」
(ガコン)歯車が回るような感覚がした
(俺には理解しずらいわ)
(了解僕に任せてね)
「自己中心的なお話ですね」
「そうかもしませんが、私達の世界を作るには、必用なんです」
「貴方達の世界とは、どんな世界ですか?」
「興味を持っていただけますか、単純に言うと私達ドライブ使用者が
化け物と嫌われずに差別なく、人間として暮らせる世界です」
「それは理解者以外を消した世界、そう聞こえます、特別な力は理解しずらい」
「おおよそ正いですが、ただ、理解者?そんな者いませんよ、使用者以外はね」
「もしここで僕があなた方の味方をするとなったら、明火里はどうしますか?」
「排除します、明火里さんもいずれリク君を恐怖し、嫌い、化け物と言うことになります」
「一理ありますね、ですが申し訳ありません、貴方達とは敵対する事になります」
「そうですか、残念です、そしてさようなら」
二話までの直し終わりました
2012-12-21
2013-03-23〔大幅修正〕