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とってもメガネっ!  作者: 梨久
7/11

【中2編・完】第3話*馬鹿な告白*

「詩乃? また寝てたのか?」


「あ、あぁ、ザキか……」


「うわ、何か懐かしウザい呼び名だなそれ」


「あれ、七瀬ちゃんは?」


「昨日は誘われただけだし」


「あ、そうだったんだ」


 どこか微妙に安心してるように見えるのは気のせいですかね?


 あぁ、見たらショック受けるだろうな……だから恋なんかしなければいいんだよー! こうしてウチは楽しく生きていけてるしね!!


「海翔……」


「あ?」


「何かフラグが、フラグが立ってた!!」


「よかったじゃん」


「どうやって振ったらいい?」


「あぁ? しらね」


「でもなー……」


「っていうか意外だな、お前が振るとか。」


「だって……だって……」



『木野栗君、だもんね☆』



「あああああ!! 振ったら今度から誰にノート頼めばいいんだよ!!」


「あぁ、木野栗か」


 振るとかめんどくさい……いや、そんなこと言っちゃダメだけど、木野栗は本当にめんどくさい。あぁ、何でよりによってウチぃぃぃ!!?


「でも、何故あえて直接会いながらも手紙で告白したんだか……」


「は? それ、本当にお前宛てだったのか?」


「え、うん? 違うの?」


 改めて見直してみると、中身の手紙の最初の宛名が城戸さんになっていた。


「なん……だと……!?」


「自意識過剰」


「勘違い野郎」


「ド阿呆」


「自分で自分けなしてどうするんだよ自分!!」


 なんだ、なんだ、よかった……。でも悪いのは木野栗だよ! 封筒に宛名書けよ!!


「って、七瀬ちゃんに!?」


「意外と積極的な奴だったんだな……」


 というか、これをウチに渡せと?



          ○-○



「七瀬ちゃん、これ……」


「あ、わざわざありがとぉ。あぁ、でもどうしよう、海翔くぅ~ん」


「は? 俺には関係ないだろ……」


「…………」


 うわ、黙っちゃった、黙っちゃったよ、どうすんだよ海翔!! 明らかにショック受けてんじゃん!!


「じゃ、帰るか」


「え、あ、うん」


 そして次の日、海翔の靴箱には、ラブレターが入っていた。


「なっ?!」


「うわ、古典的ぃー……」


 ついに、七瀬ちゃんは海翔にラブレターを出したみたいです。きっとスイッチは昨日の一言だろうな……。


「放課後校舎裏に――」


「定番すぎでしょ?!」


「行かなきゃダメか……?」


「いや、そりゃぁ、ねぇ?」


 こいつ、相当鈍感だけど、今回ばかりは薄々気付いてるっぽいな……。



          ○-○



 どうも、ストーカーの詩乃です!


 いや、告白現場に立ち会うのは2度目ですね! えぇ、正しくはストーカーですが、立ち会った設定でお願いします!!


「海翔君……」


「おう……」


「来てくれて、ありがとう」


「いや……」


「それでね、話があるんだ……」


 やば、早々に来たよこれ!! やばい、罪悪感と緊張感んんんん!!


「実は私……」


 ごくり。みたいな。


「実は私、裸眼萌えなの!」


「は?」


 は?


『は?』


 いやいやいやいやいや!! 待てよ、意味わかんねーよこの落ち!!


「だから、なんていうのかな……その……顔は結構いいから……見た目だけでいいから、メガネはずしてコンタクトとかにしてほしいなっていうか……」


 は?


「いや、ごめん、正直に言ね。……海翔君、すっごい好きなゲームのキャラクターに、顔も性格も似てるんだよね!!」


 え、まさかの、そんな落ち!!?


 っていうか、ゲームとかするんだ?! え、え?!


「…………」


 うわぁ、海翔黙り込んでるよー?


「昨日のドSっぽく素っ気無い一言で、『あぁ、やっぱり似てるなぁ……』って思ってさ」


「っな……」


「で、返事は?」


 あぁ、ここだけくりぬくと普通の告白シーン……。


「ごめん、俺コンタクトってごろごろしてて無理なんだ……」


「そっか、ごめんね、話聞いてくれてありがとう」


「お、おぉ……」


 かくして。


 まさかのあれで、恋愛編と見せかけたメガネ萌え編(?)は、幕を閉じたのだった……。



『ちなみに木野栗君はオーケーされたらしいよ☆ 「そんな2次元みたいな設定の男子!?」by七瀬』



 決め手があんまりだ……。


 良かれ悪かれ、人は変わっていくんだね、うん。

すいません、久しぶりの更新で、そんな落ちです。

結構前に落ちは書いてたんですけど、間の展開が進まず…。

中3編に続きます。

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