番外編クリスマスの過ごし方 紳・鈴編 (1/2)
クリスマス
特別な日でも生徒会のメンバーはいつもと同じように過ごしていた。
「はぁ・・・・ケイニャンたちってば何してリュんだリョうニェー」
特徴的な口調でため息をついているのは生徒会の中で唯一三年の黒田圭だ。
なお、ケイニャンというのは圭独特の自分の一人称だ。
「いきなりどうしたんです?黒田先輩」
そのため息に反応したのは会計の松野空
「いやニェー他のみんニャは相手チュくってイチャイチャしてリュのにシャーケイニャンたちはこんな狭い部屋にこミョって何してリュんだリョうニャーって」
「・・・・・先輩・・・その口調どうにかなりませんか?」
「え?ニャんニョこチョー?」
・・・・・本人には悪気がないようだ
「・・・・・」
「ミャあ、生徒会にもカップルはいリュわけだけどー?」
そういう圭の目線の先には生徒会の会長とその幼馴染である副会長の姿があった。
「・・・・・なんですか?先輩」
「いやーべチュにー」
生徒会長である紳の問いかけを無視する。
「カ、カップルじゃない!!」
副会長はワンテンポ遅れて反応する。
顔を赤くしてだ。
「お、こっちは反応ありかニャー?」
「そ、そんなことは・・・なくも・・・ないかも・・・・です」
「おい、鈴何言ってんだ」
「こっちは反応にゃしか二ャ?」
「先輩、遊ばないでくださいよ!!」
「こっちはやっピャ反応ありだニャー」
二人の言葉に反応している圭は楽しそうだ。
「・・・・・先輩、楽しそうですね」
「まあニェー♪」
「空も止めなさいよ」
「無理っ!」
「・・・・・あきらめ早いよ」
副会長の鈴はガクッと肩を落とす。
「・・・・うるさい」
「お前は学校で堂々とiPodを聴くな!校則違反だ」
「・・・・・・」
「無視か!!」
紳を無視したのはもう一人の副会長山村和人だ。
「・・・・・・なんか言った?」
和人はイヤホンをはずして紳のほうに(帽子と髪でよく見えないがたぶん)目線を向ける
「だから校則」
さっと再びイヤホンを耳につける
「バカにしているのか?」
「・・・・・耳が腐る」
「お前聞こえてるだろ・・・なぁ?」
手ではしっかりと仕事をこなしながら和人に怒りの表情を向ける
「紳・・・器用だね」
「器用すぎだろ」
「器用だニャー」
他の二人と違い鈴は憧れにも似た表情で紳を見ている。
「・・・・・よし!決ミェた」
「何をです?」
「いやな予感しかしないが」
「あたしも」
紳と鈴は意見がよく合う
そんなところがカップルと呼ばれる原因かもしれない
「紳、鈴、先に帰っていいニョー」
「「はぁ!?」」
「はぁ?じゃニャくてやっピャカップルはクリスマスを二人きりで過ごシュもんでしょ」
「だからカップルじゃないですって!!」
「・・・・・そ、そうですよ」
「鈴たんは正直だニャー」
「・・・・紳・・・帰ろ?」
「鈴!」
「いいかリャいいかリャ」
紳と鈴の背中を押して教室の外まで連れて行く。
「せ、先輩」
「とっとと行きニャシャい」
二人を押し出すと圭は鍵を閉めて二人を閉め出す。
紳も最初はあけるように叫んでいたがある程度たつと二人で帰っていった。
「先輩、何であいつ等を帰したんですか?」
「それはニェ・・・・イラつくからだよ」
「え?」
「何でケイニャンに彼氏がいなくてあんなのが一緒にいられるの?」
圭の口調はいつものものとは違っている。
「だから、さっさと帰ってもらわないと・・・・壊しちゃいそうだからさ」
そういう圭はひどく冷たく見えた。
「・・・・・」
「・・・・・・黒田先輩」
「・・・あリェ?ケイニャンどうしたんだリョ?」
和人の言葉に圭の口調が戻る。
周りの空気も冷たいものから暖かなものへと変わっていた。
「・・・・・先輩ってこういうことたまにあるよな」
「・・・・ああ」
二人の呟きは圭に聞こえていないようだ。
「はぁ・・・・彼氏ほしいニャー」
圭の呟きは二人に聞こえようだが
お久しぶりです
いやーインフルエンザに罹っちゃいまして
みなさんは気をつけてくださいね
後編まで続きます
すぐに投稿しますのでお楽しみに