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青春謳歌  作者: 人知らず
39/60

裏の裏をかくなら

岡田が円達と合流する少し前、旧校舎の職員室には数名の裏生徒会役員が集まっていた。


「やられましたね」


「どうしたんですか副会長」


「先手を取られたようです」


「え?」


「このゲームにおいてのキーアイテムを相手に奪われたんですよ」


副会長と呼ばれた眼鏡をかけた長身の青年は言葉の冷静さとは裏腹にいらだっているようだった。


「キー・・・アイテムですか?」


「そうです」


このゲームで重要なアイテム・・・鍵を先に奪われるとは私らしくありませんね。


「まあ、いいでしょう」


鍵が必要なのは予備のためですしね。


「サカイさん」


「ハイ、なんでしょう副会長」


サカイと呼ばれた一人が一歩前に出る。


「今からあなたが裏生徒会警察の司令塔です」


「し・・司令塔ですか?」


サカイは自分が選ばれたことに驚いているようだった。


「そうです。あなたには私の指令をメンバー全員に知らせてもらいますがいいですね?」


「ハイ、副会長」


「ならば警察のメンバーを何人か連れて生徒会どろぼうを捜しに行きなさい」


「ハイ、必ず生徒会の連中を捕まえて見せます」


そういうとサカイは裏生徒会警察のメンバー3人を連れて職員室から出て行った。


「フフッ」


「どうかしましたか会長?」


副会長はかすかに笑った会長に振り返った。


「いや、楽しそうにしてるなと思ってね」


「楽しそう?・・・・・確かにそうかもしれませんね」


「子供みたい」


「人を使うのが楽しい子供なんているでしょうか?」


「いるかもね」


「いませんよ」


二人の話し方からするといつもこんな感じなのだろうと想像がつく。



ウォーーーン


突然サイレンが鳴り出した。

同時に副会長である彼の電話にサカイから連絡が入る。


『副会長サイレンが』


「分かっています」


これは敵が自分の居場所を教えているのでしょうか?

そうだとすれば・・・・


「サカイさんこれは敵が罠を仕掛けてきているのです」


『ならどうすれば』


「慌てないでください」


ひとまずサカイ達を落ち着かせる。


慌てていては判断が鈍りますからね


「あなた達には罠に掛かったふりをしてもらいます」


『ふりですか?』


「そうです」


『分かりました。では具体的にどうすれば?』


「まず、あなた達をつけている人がいるはずです」


『つけている人ですか?・・・・えっと』


「見るな!!」


『ハイ、すみません!!』


思わず大声を出してしまいました。私らしくもない


「気づかないふりをしてサイレンのほうへ進みなさい」


『サイレンのほうというと?』


「2階の教室前です!!」


『分かりました』


サイレンのほうと言われれば鳴っているほうに進めばいいものを使えないコマですね。


「教室の近くに行ったら連絡しなさい」


そう言って電話を切る。


「はぁ」


「どうしたの?ため息なんてあんたらしくもないね」


「いえ、使えないコマの事に頭を痛めているだけですよ」


「そうか・・・・そういえば泥棒の方はどうなっているの?」


「相手は自称東中番長の玉木たまき雅夫まさおを捕まえるのに成功していますが」


「が?」


「『クラッシャー』井下が捕まったようです」


「拳が捕まったんだ」


「ええ、あの人は一回スイッチが入ると止まりませんからね」


「暴れん坊だからね・・・・で拳を倒したのは?」


「坂元勇樹のようです」


「坂元か・・・ならしょうがないね」


二人でゲームの内容について話していると再びサカイから連絡が入った。


『副会長、教室に到着しました』


「そうですか」


教室はサイレンの音などから考えて隣の教室の上くらいだろう


「ではつけてきている人を全員で捕まえなさい」


『ハイ!』


返事の後電話の向こう側が騒がしくなる。


相手が岡田や坂元でなければいいんですがね


『副会長、つけてきていた2人を捕まえました』


「そうですかご苦労様です」


考えすぎだったようですね


「ではその人をこちらに」


『ま、待ってください』


「どうかしましたか?」


『お前何をして・・・・やめろ!!』


「サカイさん?どうしたんですか?もしもし」


しばらく雑音が聞こえ続けその後一方的に電話が切れた。


「いったい・・・・なにが」












同じ時刻に円達と一緒にいた岡田は笑みを浮かべていた。

第35話いかがだったでしょうか?

今回の話を見ただけではよく分からないと思いますが次の話で何が起こったのかが分かりますのでそちらを見てください

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