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青春謳歌  作者: 人知らず
37/60

応援の効果は無限大

ガァン!!


二人の拳が交差しそして・・・・


「ッ!!」


相手の拳をくらってよろけたのは・・・・・勇樹だった。


「だから言っただろうが!!何回やってもお前は俺には勝てないんだよ!!」


「うるせぇ!!まだ始まったばっかだろうが」


「フッお前を殺る時間なんて長くはいらねぇよ」


「それはこっちのセリフだ!!」


勇樹のストレートが井下に向かって突き出される。

・・・・・が当たる直前、前と同じように井下が目の前から消えた。


「クソッ!!どこ行きやがった」


「こっちだノロマ!!」


ドスッ!!


いつの間にか目の前に戻っていた井下のストレートが勇樹の腹に入る。


「ぐっ!!」


もろに入ったためにふらつく


お、重い!!


不良を日常的に狩っている勇樹は当然ある程度の実力者とも喧嘩をしたことがあるがそれらの不良の拳の重さとは段違いだった。


「おいおい龍の勇樹の実力はこんなもんかよ」


「安心しろよこれからが本番だ!!」


「そう来なくっちゃな!!」


バキッ!! 


ガスッ!! 


ドガッ!!


そこからは殴り合いだった。

互いに殴りかかっては防ぎ殴りかかっては防いでの連続だった。

しかし、すでに直撃を二度もくらっている勇樹のほうが押され始める。


「オラッ!!!」


「このッ!!」


勇樹は本当のところ本気を出してはいなかった。

いや・・・・出せてはいなかった。


「いつになったら始まるんだよ龍の勇気よ!!」


「グッ!!」


防戦一方になる勇樹だったが勇樹もただ殴られているだけでなく考えていた。


消えるなんてのはありえねぇ・・・・・こいつなにやったんだ?


考えている中で相手の隙を見つけ拳を突き出すがさっきと同じように当たる直前で消えいつの間にか後ろに移動している。


「遅いなお前」


「・・・・・」


勇樹の中では今の出来事から答えが導き出されていた。


こいつは消えてるんじゃない俺が消えたと錯覚するほどの速さで動いたんだ。


そんな動きが喧嘩が強いだけの奴ができるはずがねぇ


「お前・・・・なんかやってるな?」


「やっと気づいたか・・・俺はボクシング部の部長をやっている只喧嘩が強いだけの奴じゃ勝てないぜ?」


ボクシング部か・・・・

それなら拳が重いことやすばやく動けることにも納得がいく


「俺は素早いフットワークと一発一発の威力に自信がある。殴り合いなら負けねぇぜ?」


相手がボクシングをやっているならむやみに突っ込むのは危険だな

カウンターでやられれば意味がないからな・・・

どうする・・・・せめてあいつがいればこんな奴なんて即行でノックアウトに出来るんだけどな・・・


「なに黙ってんだよ・・・来ないなら・・・こっちから行くぜ!!」


そう叫ぶと井上はさっきまでの様な直線的な攻撃ではなく様々な角度からパンチを繰り出す。


「くッ!!」


再び防戦一方になる勇樹だったがそこに一人の新たなる人物が入ってくる。


「勇樹!頑張れ!!」


その声を聞いた瞬間勇樹の中で何かがはじけ周りの動きがゆっくりになったように見える。

当然、井下の動きもゆっくりに見え井上の拳をよけカウンターを顔面に叩き込む。


バキャッ!!


「グハッ!!」


井上は殴られた痛みよりも殴られたことに驚いているようだ。


「ナイスだぜ勇樹!」


そういって勇樹を応援しているのは・・・・・秋だった。


「おう!」


ナイスなのはお前だよ秋


今の勇樹は本気を出せていた。

勇樹が本気を出せているのは秋が応援しているから・・・・・つまり


勇樹が本気を出すための条件それは・・・・・秋に応援してもらうことなのだ。

なぜ、そうなったのかはまた別のお話


「おい、ボクシング馬鹿」


「誰が馬鹿だ!!」


「こっからは俺も本気でやるからな・・・・・すぐに終わらすぞ」


「ほざけ!!」


井上は先ほどよりも早く動き勇樹を翻弄しようとする。


「どうだ?お前についてこられ・・・グホッ!!」


しかし、そんな動きは本気を出した勇樹には通用しなかった。


「なんで・・・いきなり強く・・・・」


「応援してもらってるからだよ」


「・・・・はぁ?」


「応援してもらってるからだって言ってんだよ」


「応援で強くなるだと?ふざけるな!!」


「ふざけてねぇさ」


そういう勇樹の顔は真剣だった。

その気迫に思わず井下は後ずさりしてしまう


「只応援してもらうんじゃ強くなんてなれるわけなんてないさ漫画じゃないんだからな」


勇樹は自分の事を応援している幼馴染のほうに振り向き続ける。


「だけどな・・・あいつに応援されてると・・・信頼されてる感じがすんだよ」


そして井上のほうに向き直りさらに続ける。


「信頼してくれてる奴を裏切るのはいやなんだよ・・・・だから絶対勝つ!!」


勇樹の言った言葉が聞こえたのか秋は顔を赤くする。


「ふざけんじゃねぇぞ!そんな理由で強くなったような奴に俺が負けるか!!」


井下は勇樹が本気を出した理由を否定する。


「とにかく・・・・終わらせる」


「こっちもそのつもりだ」


互いに次の一撃を最後にするつもりでいる

そして沈黙し秋の応援だけが響く


「「・・・・・・」」


ヒュー


風邪が吹く


同時に二人が駆け出す


「ウラァッ!!」


「死ねぇ!!」


二人の拳が再び交差しそして・・・・


スパァン!!!


大きな音が旧校舎に響く

結果は・・・・勇樹が膝をついた・・・しかし井下は白目をむいて立ったまま気絶している。


勇樹の勝ちだ。


「・・・・信頼を裏切りたくないから強くなれるんだよ」


「勇樹!」


遠くで戦いの行方を見守っていた秋が近づいてくる。


「やったな!こいつ裏生徒会の幹部的な奴らしいじゃん」


「ああ、お前の応援のおかげだよ」


「べ・・・・別にお前の為に応援してやったわけじゃ」


「いいから・・・・とりあえずありがとな・・・秋」


「ッ!!!」


いきなり名前で呼ばれ顔を赤くしながらうつむく秋


「ん?どうした?」


「な・・・なんでもない!!」


「そうか?ならいいけどな」


秋は自分の気持ちに気づかず勇樹は鈍感すぎてそんな秋の気持ちに気づかない

こんな状況でもいつもと変わらぬ二人だった。

















第34話いかがだったでしょうか

今回の話は作者の苦手なバトル中心の話となっています。

ところどころおかしなところがあるかもしれませんがあれば感想のほうでアドバイスをいただければと思っております。

この後もバトルが続いていくので大変ですが頑張っていきますので応援宜しくお願いします。

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