何事も最初が肝心
「それじゃあ行ってくるな」
「気をつけてくださいね」
「ああ」
そういう勇樹さんを先頭にして泥棒の岡田さん、秋姉、そして岡田さんの呼んだ人達が入っていく。
ルールによると泥棒が最初にスタートしてその後5分後に警察がスタートするらしい
その為呼び出された北村も俺達と待機することになった。
裏生徒会の泥棒もスタートしているはず何も起こらなければいいんだけど
その頃旧校舎内では
生徒会側の泥棒の面々は入り口からまっすぐに進み階段の下まで来ていた。
「ここからは全員別々に行こう」
「分かった」
「気をつけろよ」
「頑張ります」
「「「「「「お気をつけて」」」」」」
それぞれが自分で道を決め勇樹、秋、岡田の呼んだうちの4人は2階へ
岡田、青山、岡田の呼んだ残りの二人は1階に残りそれぞれが違う方向に散った。
「さてと、ひとまず円達が来る前に相手の泥棒を何人か殺っとくか」
そんな事をいいながら勇樹も違った方向へ走り出した。
勇樹達生徒会側の泥棒の中で運がいいのか悪いのか裏生徒会側の泥棒と最初に会ったのは岡田が呼んだ助っ人の中で2階に行った一人だった。
「何だてめぇは!!」
「何だといわれてもね~答えようが~ないよね~」
岡田の呼んだ助っ人Aの前に立っているのはのんびりとした口調でゆっくりと話す大柄の男だった。
「のろのろしゃべりやがって・・・・なめてんのか!!」
「え~なめてないよ~だって君をなめたら変な味しそう~」
助っ人Aの怒鳴りにも男は全くあわてずそう答える。
「俺はな・・・・岡田達が入ってくるまでこの学校の番長やってたんだ」
助っ人Aは幹久達が入ってくると生意気などという理由で暴力を振るおうとしたが結果返り討ちにあってしまい番長の座から引きずり下ろされさらに弱みまで握られこき使われている。
実は昔、円と美奈をひどい目に合わせたマサちゃんこそが助っ人Aであったりする。
「そんな俺が・・・てめぇなんかに負けるかよ!!」
そう叫びながら男に殴りかかっていくマサは違和感を感じていた。
こいつ・・・迎え撃つどころか避ける気さえねぇのか?
バキャッ!!
男の顔面にマサの拳がもろに入りふらついたが何とか踏みとどまった。
「何だよ裏生徒会ってのは弱い奴等の集まりなのか?」
マサが馬鹿にしたように笑っていると男の纏う空気が一瞬で変わった。
「オイ・・・・ゴリラ・・・・」
「あ?ゴリラだと!!てめぇ死にてぇのか!!」
マサは気にしている言葉を言われて激怒するが男はひるまず言い返す。
「死ぬのはてめぇだ糞ゴリラ!!」
「なッ!!」
さっきまでのスローペースが嘘のようにすばやい動きでマサの懐に入ると連続で拳を突き出していく
べキッ!!ドスッ!!ドカッ!!
「グハッ!!ゲフッ!!グホッ!!」
マサはその動きを捕らえきれず次々に決まっていく
「これで終わりだ糞ゴリラ!!!」
そういって拳を振り上げ・・・・
スパァン!!
「ッ!!?」
拳がマサの顔面を捉える直前突然男は横からの衝撃に吹っ飛ばされた。
もうすでに限界を超えていたマサの体が倒れるがそんな事は気にせずに男は乱入してきた者を睨む
「やっぱりいたか・・・こないだの借りを返してやるぜ!!」
乱入者・・・・・・坂元勇樹は男に向かって叫ぶ
「また、お前か負けたのに懲りない奴だな」
「あん時は油断しただけだ・・・今度はきっちり殺してやるから安心しろ!!」
「フン、殺り合う前に俺の名前を教えといてやる。俺は裏生徒会書記の井上拳またの名を『クラッシャー』だ」
「名前なんかいちいち覚えてられるかよ!!」
「それもそうかもな!!」
「オラッ!!」
「ウラァッ!!」
ガァン!!!
二人の戦いが切って落とされた。
第33話いかがだったでしょうか?
第29話の後から都合により後書きを書けていませんでしたが今回からまた書き始めますので宜しくお願いします。
なお、30話突破記念は番外ストーリーを考えておりますので楽しみにしてお待ちください。
キャラクター紹介
No.13 坂元勇樹
高2 男 身長176cm 体重59kg
好きなもの 寿司、楽しいこと、後輩いじり
嫌いなもの めんどくさいこと、勉強
趣味 日向ぼっこ、不良狩り、後輩いじり
誕生日 8月11日
血液型 AB型
白と黒の混ざった髪の色をしており本人曰く生まれつきらしい瞳はグレーである。
円達とは幼馴染であり円達の兄的存在である。
趣味からも分かるように不良を狩ることを日常的にしておりこれも本人曰くゴミ掃除をしているだけとのこと。
基本的にめんどくさがりで勉強もしないが学校の中では1位2位を争うくらいの天才である。
顔はかなりイケメンでありファンクラブが出来るほど
円の姉の秋とは親友同士であり秋の好意に関しては鈍すぎるため伝わっていない。
喧嘩なると龍の勇樹と呼ばせるほどの実力を発揮する。