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青春謳歌  作者: 人知らず
17/60

雪ってなんで白いんだろう

あれは、俺と美奈が中学1年のクリスマスの時のことだ。

その頃から俺は美奈の気持ちも自分の気持ちもわかっててその日美奈に告白するつもりだった。

いや・・・・するはずだった。


「うわぁキレイ!円あれ見て!」


「クリスマスツリーか確かにキレイだな」


「うん!」


そう言いながらも心の中でタイミングをはかっていた。


「な・・・なぁ美奈」


「どうしたの?」


「ちょっと二人きりで話さないか?」


「いいけど?」


美奈は俺の事を鈍感だと思っているらしいがそれは気づかないふりをしているだけで本当は美奈のほうがずっと鈍感だと思う。


「あっちのほうに公園があったからそっち行こう」


「分かった」


このときの俺は冷静を装っているがかなり緊張していた。


公園には誰もいないようだ。


「こ、ここ座ろうぜ」


「う・・・・うん」


どうやら美奈もやっと緊張してきたようだ。


「・・・・・・・」


「・・・・・・・」


話したくてもお互いに話し出せずにいた。

好き・・・それだけなのにそのひとことなのに言えない


「ねぇ・・・・円?」


「な・・・なんだよ」


「小学校のときにもさ、こうやって二人きりでクリスマス過ごしたことあったよね」


「そ・・・・そんな事あったっけ」


「あったよ!その時ちょうど雪が降ってさ、二人で一緒に笑ってた」


そんなことあったかもしれない

でも、緊張して何も考えられない


「また、今年も雪降らないかな?」


「そ・・・そうだな」



「なぁ美奈」

「ねぇ円」



「な・・・なんだよ」


「そ・・・そっちこそ」


「お・・・・俺は別に」


「わ・・・私もたいしたことじゃ・・・ないけど」


「そっちが先に言えよ」


「いやよ、円が先に言ってよ」


「何で俺からなんだよ!!」


「いいじゃない!!」


「いいや、同時だ」


「わ・・・わかった」



「・・・・・・」


「・・・・・・」


「言えよ」


「円だって言ってないじゃない!!」


「じゃあせーのでいくぞ」


「う・・・うん」


「せ、せーの」



「俺は美奈の事が・・・」

「私、円の事・・・」




その時だった。


「おい、そこの二人!!」


「「っ!!!」」


声のしたほうを見ると一人の男が立っていた。


「お前等だよそこの男と女!!!」


み・・・・見られてた

状況が状況だけにかなり恥ずかしかった。

美奈も顔を赤くしている今にも泣きそうだ。

しかし、男が次に言った一言で恥ずかしいという気持ちは一気にさめた。


「金をだせ!!出さなきゃ殺す!!!」


殺すという言葉はそこらへんのチンピラでもよく使っている。

だが、男は服装からしてチンピラなどの類ではなさそうだ。

。服は何故かぼろぼろだしそして何より男の手には・・・・・刃物が握られていた。


「円、どうする?」


「・・・どうしよう」


学校ではやっていないが町にたむろしている不良相手でなら喧嘩も何度かした。

でも、今回は不良じゃないしかも刃物を持っている。


「これはマジでやばいな」


「おい、お前等ごちゃごちゃ言ってないでどっちにするか早く言え!!!」


「わかりました」


それにしてもこの人は何を焦っているんだろう?まるでなにかに怯えているような・・・


「早くしろ!!」


「分かってますでも、僕等今お金ないんで他当たってもらえますか」


これでどうだ


「そうか・・・・」


よかった正解みたい・・・・


「なら、死ね!!!」


え?なんで?


「え・・・円!!!!」


「やばい!!!!」


男の刃物を何とかよけたが

男はまたこっちに突っ込んでくる


ドン!!


「きゃあ!!!!」


美奈が男に突き飛ばされた


「美奈!!!」 


すかさず美奈に駆け寄ろうとするが男が邪魔をする


「邪魔だ!!!」


バキィッ!!!!


「がはぁっ!!」


男の顔を殴り飛ばし美奈に駆け寄る


「美奈!!大丈夫か!?」


美奈は頭を強く打ったらしく気を失っていた。

ふと自分の手に違和感を感じ見てみると手に赤黒いぬめりのある液体が付いていた。

どうやら頭を打った時に怪我をして血が出たようだ。

しかし、俺は自分の手に付いた血を見て何も考えられなくなった。


倒れていた男が立ち上がったのが分かった。


「もう、おしまいだ俺は死ぬお前等を殺して俺も死ぬ!!」


男は目線が定まらず息が荒かった錯乱状態というやつだ。

その時の俺は男の声に過剰に反応した。


「殺す?・・・・俺を?・・・・美奈を?」


美奈が死ぬ?

何でこうなった?

俺が悪いのか?

二人だけで話そうって言った俺が悪いのか?

なかなか告白しようとしなかった俺が悪いのか?

それとも・・・・・


「お前が悪いのか?」


「うわあぁぁ!!!!」


男はまっすぐ俺のほうに突っ込んできた。


そうか、お前が悪いのか・・・・ならさ


「お前・・・・死ね」


ドゴォッ!!


「グフッ!!!!」


男の腹に蹴りを入れる


バキャッ!!!


さらに倒れた男の上に馬乗りになって殴る。


「ッ!!!!」


男に反撃する間なんて与えない


ズガァッ!!バキィッ!!!


こいつのせいだこいつのせいで!!!!


ドカァッ!!バゴォッ!!!


俺はその時、男を殺すつもりだった。

気づくと男は気を失い顔はもとが分からないほどに変形しあちこちから血を流し、その血が俺の手を真っ赤に染めていた。

俺は急に不安になり男を殴るのをやめ美奈を連れてその場を逃げ出した。



その後、病院に駆け込み血だらけの俺に驚く看護婦を無視して医者に美奈を見てもらうとことができ安心した俺は気を失った・・・・

起きた後、美奈が軽症で済んだ事とニュースで男が・・・・死んだことを知った。








その時の事は今でも覚えている。


男を殴っていた時の殺意


殴られて気を失った男の顔


そして何より真っ赤な血に染まった俺の手


そんな、俺が何で美奈の手を握られるだろう


どうして心から笑えるだろう


なぜ、告白できるだろう


俺にはそんな資格はない


美奈には幸せになってほしいから


美奈にはいつも笑ってて欲しいから


美奈の事がどんな事よりも大事でどんなものよりも大好きだから


第15話いかがだったでしょうか?

今回の話を考えるのには苦労しましてテストを受けている間もずっと考えていました。

まあ、さすがにやりすぎたと反省していますが・・・・・

とにかく今回の話は始めての暗い話になっています感想を頂けるとうれしいです。

ここからどのようになっていくのか楽しみにしていてください


キャラクター紹介

No.4 青山あおやま伊縁いより

高1 男 身長183cm 体重76kg

好きなもの コーヒーのブラック、モンブラン、ダンボール、睡眠

嫌いなもの ネバネバしたもの、マヨネーズ、うるさい奴(とくに北村)

趣味 設計(ダンボールで工作もとい兵器を作り出すこと)

誕生日 10月21日

血液型 AB型

こげ茶色の髪に水色の瞳をもちいつも短い髪が寝癖で飛び跳ねている

円と美奈とは小学校が同じであり美奈の事件があった時も密かにいた

中学時代は親が軍隊にいるため海外で一緒に訓練を受けさせらせていた

その時に兵器の設計する才能が開花し一応技術少尉の階級を与えられている

実戦の経験もあるようで日本には親を残して一人で帰ってきた

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