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垣根・ひよこ・肝
人の垣根をかきわけて、ひよこのような金髪頭の青年が電車に乗り込んだ。
やばそうな目つき。
車中には、誰もこの青年に何かを意見できる肝の据わった兵はいないだろう。
そこに老婆がひとり乗車し、彼の前に立った。
するとあろうことか、青年は立ちあがり席を老婆に譲ろうとしたのである。
「いいえ、結構です。私そんな年でもありませんので」
「老人だからだからじゃねえ。その……レディーファーストだ」
車内に歓声が沸き起こった。
人の垣根をかきわけて、ひよこのような金髪頭の青年が電車に乗り込んだ。
やばそうな目つき。
車中には、誰もこの青年に何かを意見できる肝の据わった兵はいないだろう。
そこに老婆がひとり乗車し、彼の前に立った。
するとあろうことか、青年は立ちあがり席を老婆に譲ろうとしたのである。
「いいえ、結構です。私そんな年でもありませんので」
「老人だからだからじゃねえ。その……レディーファーストだ」
車内に歓声が沸き起こった。
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