6/16
鏡・鷹・男
女は鏡に顔を映し念いりに化粧をしていた。
漆黒の髪をアップに結い上げ紅をひく。
濡れた唇に、つっと畳紙を咥える。
和服の襟元を空かした風情がなんとも艶めかしい。
純和風の部屋の箪笥の上に置かれた、鷹の剥製が揺れる。
そこに男がひとり入り込みそっと女の背後から忍び寄った。
鏡に映る見知らぬ男。
女の悲鳴が喉で凍りつく。
「うんうん、わかるよ奥さん。117番したくなる気持ち」
「いえ、だからそこで時報をきかれても……」
女は鏡に顔を映し念いりに化粧をしていた。
漆黒の髪をアップに結い上げ紅をひく。
濡れた唇に、つっと畳紙を咥える。
和服の襟元を空かした風情がなんとも艶めかしい。
純和風の部屋の箪笥の上に置かれた、鷹の剥製が揺れる。
そこに男がひとり入り込みそっと女の背後から忍び寄った。
鏡に映る見知らぬ男。
女の悲鳴が喉で凍りつく。
「うんうん、わかるよ奥さん。117番したくなる気持ち」
「いえ、だからそこで時報をきかれても……」
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。