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紐・猫・醜い
時は平安。
意中の姫を一目みようと、一人の公達が築地の破れから噂の姫の様子を伺う。
「聞くところによると、姫は大層な恥ずかしがり屋とか。そこがまた奥ゆかしい」
猫が一匹御簾の中から飛び出してきた。
綾の紐を引きずっている。おそらく柱に括られていたのだろう。
その拍子に御簾がめくれて、中にいる姫の顔が垣間見えた。
「殿、お気を確かに」
惟光が主を支える。
「もはや美しい醜いの問題ではない。
姫は……う~わ、きっつう」
時は平安。
意中の姫を一目みようと、一人の公達が築地の破れから噂の姫の様子を伺う。
「聞くところによると、姫は大層な恥ずかしがり屋とか。そこがまた奥ゆかしい」
猫が一匹御簾の中から飛び出してきた。
綾の紐を引きずっている。おそらく柱に括られていたのだろう。
その拍子に御簾がめくれて、中にいる姫の顔が垣間見えた。
「殿、お気を確かに」
惟光が主を支える。
「もはや美しい醜いの問題ではない。
姫は……う~わ、きっつう」
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