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刻印戦記〜カミグライ〜  作者: ワサオ
第二章 東京編
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第13話 次元監視機関"ユナイテッド"

「そこで何をするのさ」

「今の君の世界を知る事と、対策を練る事さ。話は後、まずは移動するよ」


 兵次が空に手をかざすと、次元の穴が開いた。、


「僕らと共にユナイテッドへと行くよ」

「君も普通に次元の壁開けられるんだね」


 そう言うと兵次は、口角を上げてはにかんだ。


「まぁ、祓魔師だからね」

「意味が分からん」


 どや顔しているみたいでイラッとした。

 すると清政が耳元で囁いた。


「もともとキザでロマンチストでナルシストな捻くれた奴だから気にすんなよ。慣れれば楽しい能天気野郎に感じてくるさ」

「あぁ、そう」


 僕は彼らに案内されるがまま、ユナイテッド本部に連れてかれた。


「さぁ、ここがマルチバースを監視する前線基地こと”ユナイテッド”だ!」

「ここがユナイテッド!?」


 僕が見たのは凄かった。

 近未来映画で観たことある研究所だ。あの配膳型ロボットのような自動行動するロボット。

 ホログラム型を浮き出させるタブレットや機械。

 天井には自分に理解できない地図?らしき真っ黒なマップ。そのマップの中では意味が分からない英単語や数字が羅列されており、赤や黄色の点滅が散乱してた。

 場所が場所なので、このマップもマルチバース関連なんだろう。

 昔、学校の見学で行った未来博物館より凄いや。


「すごいでしょ。ここには多種多彩なマルチバースの技術者が揃って、次元の研究及び、他次元における危険性の排除を行っているんだ」

「君達も?」

「僕らは技術者と言うよりも現場主義。君をここに連れてくるとか、悪事を働く者を処罰するなどの実戦メインだね。どちらにせよ、技術も実戦も相当な腕前じゃないと務まらないね」

「へぇ」


 確かに技術者と思わしき人達は全員白衣を着て、仲間で話し合っている。

 彼らや僕たちが逆に浮いてしまっているように感じてしまう。

 話していると清政が僕と兵次の背中を押して来た。


「時間がないんだろ。急いで行こうぜ」

「そうだったね」


 こうして僕は二人の後を追って、目的の場所へと付いていく。


「因みにここには睡眠スペース。飲食スペース、図書館にスポーツ施設、実戦訓練施設、温泉施設。あ、それにゲームセンターもあるよ。これは彼の提案だけどね」


 立ち止まったゲーセンはスーパーやデパートによくあるタイプだ。

 場所が場所なだけあって異質な空間になっている。

 人形やお菓子のクレーンゲーム。ガンシューティングに対戦型レースゲーム。

 格闘ゲームに音楽ゲーム。

 ピンポン玉を穴に入れる奴から、フックを引っ掛ける奴。他の次元でもゲーセンはあまり変わらないんだなぁ。


「ゲーセンが無いと退屈でしょうがないんだから、別に良いだろ」

「君しか利用してないだろ。ここは君の遊び場じゃないんだよ」

「俺は実戦係なんだから、休憩がてらにいいだろうが!」


 二人が睨み合って言い合いを始めた。

 僕はふとゲーセンのなKに入る、僕の世界にはないお菓子や人形、フィギュアなどが景品にああた。


「僕の世界では観たことない景品がいっぱいだねぇ」


 すると清政が兵次を突き飛ばし、嬉しそうに僕の肩を組んできた。


「だろだろ!!他次元との交流ってこれだから面白いんだよ。世界は違えどゲームの話で盛り上がるのはやっぱ良いよなぁ!ゲームは人を繋げる、リアルオンラインだ!」

「そうなのか?」

「もちろんだとも!」


 友達のように接する清政に少しだけ温かみを感じた。


「すぐにでも、お前とゲームしたいが今は必要な事があるからな。話し終えた後にでもやろうぜ」

「う、うん」


 再び清政が兵次と僕を押して目的の部屋へと向かう。

 長い廊下を進むと、一つの研究室に辿り着いた。


「ここがユナイテッドの司令塔の二人がいる」


 ドアが開くと、そこには真っ暗な部屋一面に様々な画面にそれぞれ色んな次元の光景の映像が映し出されていた。

 それをキーボードで画面を操作しながら確認する二人がいた。


「二人がマルチバースを初めて見つけたキイラとアレックスだ」

「き、君達が?」


 二人が僕の前に来た。

 僕と同じ歳の男女がマルチバースを発見したと言うのか?


「僕らが発見したんだぞ!マルチバースを!」

「うぬうぬ。私達の力があってこそよ」


 鼻高く自信ありげな二人に呆気に取られた。


「こんな二人がねぇ」

「これでも頭脳はめちゃくちゃ良いんだよ。こんなんでもね」



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