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転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした  作者: はりねずみの肉球
【第一章】転生と断罪イベント、そして気づき
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前世の記憶の衝撃

さらに混乱を深める出来事が起きる。アレクシスが「お前の罪は――」と言いかけた瞬間、私は激しい頭痛に襲われた。

視界がチカチカと明滅し、鼓膜に血の巡る音が響く。すると、断片的な記憶が次々と浮上してきた。昔プレイしていたゲームのシーンが脳裏にフラッシュバックし、映像が巻き戻るように再生される。


――悪役令嬢セレナはヒロインを学園でいびり、嫌がらせを繰り返し、その結果、王子から断罪される。

――それまで王子は、セレナに特別の感情を持たず、むしろ冷徹な言葉しかかけなかった。


けれど、その王子ルートを私はクリアしていない。むしろ好きだったのは別の攻略対象キャラで、王子ルートは途中で放置していたはず……。だから細かいシーンは覚えていない。

にもかかわらず、こうして目の前で繰り広げられる光景は、ゲームの真のクライマックスそのもの。学園生活を経て、いよいよ恋愛の最終決着がつく――と同時に、悪役令嬢が惨めに敗北する場面だ。


(いや、待って……攻略サイトか何かで見た情報だと、この王子ルート、最終的に王子が悪役令嬢を断罪するはずなんだけど、そのときの王子はこんな苦しそうな表情はしていなかった気がする……?)


ゲームでは、王子はもっと冷たい性格で、高慢な悪役令嬢をばっさり切り捨てるんじゃなかった? でも、現実に立ち尽くすアレクシスは、どうもそう単純には振る舞えないでいるようだ。

記憶にある“王子像”と現実が食い違っている。胸の奥に引っかかる違和感が拭えない。

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