第七話 過去の話
〈ステータス〉
PN:スカイ
LV:13
JOB:弓使い
13.000マネ
HP(体力):20
MP(魔力):10
STM(持久力):40
STR(筋力):10
DEX(器用):15
AGI(敏捷):45
TEC(技量):15
VIT(耐久力):10
LUC(幸運):30
スキル
・ラッシュアロウ Lv1
・ショットアロウ Lv1
・スプリントダッシュ Lv3
・チャージショット Lv2
・心眼
装備
右:初期の弓
左:無し
頭:革の頭鎧
胴:胴の革鎧
腰:腰の革鎧
足:足の革鎧
アクセサリー:無し
『それははるか昔太古の出来事。人類は天使族、悪魔族の大きな戦争があったんです。始まりは天使族の大天使騎士長の一人ルシファーが悪魔族の幹部の一人を殺害したことから始まります。もともとはお互い一線を引いている感じでしたがそのことをきっかけに悪魔族は私たちが住む天使領へと攻め入ってきました。しかしその時事の発端であるルシファーが消えたのです。しかしなぜかルシファーが消えると悪魔族は消えそれから数日は後なぜかルシファーを悪魔族の長、魔王ルシファーになり私たちの領地に悪魔族と一緒に攻めに来たのです。それからは長くつらい戦いがありました。そして戦争が始まって百年がたったころ私たちは負けたのです。そして今もなおルシファーはこの世界にいます。そしてここからがお願いです。ルシファーを倒してください。』
俺はその時理解した
この話はこの世界に九体存在するうちの一体魔王ルシファーを討伐するワールドストーリーだと
「それは分かったが魔王ルシファーは一体どこにいるんだ?」
『ここから遥遠い街【大樹木の街 ユグドラシル】からさらに東の神授塔の地下にルシファーは力をためています。ですがその前に一つ、魔王ルシファーを倒す前に倒さなきゃいけない敵がいます。魔王ルシファーの右腕[蠅の王 ベルゼバブ]です。もしベルゼバブと魔王ルシファーが手を組んだらあなた方に勝ち目はないと言ってもいいです。ですのでまずはベルゼバブを倒すのが優先です』
「そのベルゼバブは何処に」
『ベルゼバブもここから遠く【夜の中央都市 ナイトヘブン】から少し外れた【キングバリスタンの墓地】に今は巣食っています』
「分かった。最後にキングバリスタンってだれ?」
『魔王ルシファーと互角に戦った三英雄が一人です』
「三英雄って何?」
『私たちが悪魔族との戦争に敗北してから数千年後起きた人類と悪魔族との戦いで活躍した三人の英雄です』
「へ~ありがと。じゃあ俺はここで、と言いたいところだがここに来る手段は俺が最初に来た手段しかないのか?」
『こちらをどうぞ』
「[ワープゲートの鏡]?」
『そちらのアイテムは座標をこの場所にしており戦闘状態でなければいつでもこちらに来ることが可能です』
「サンキュー。じゃあ俺はひとまず帰るは」
『最後に一つ』
「ん?」
『あなたにこれを』
その瞬間俺はレベルが1上がりスキルを獲得した
『そちらを有効活用してください』
「サンキュー」
こうして俺は一度この場所を離れようとしたが出口が分からず聞いた
俺は地上に上がる階段を上るながら先ほど手に入れたスキルを確認した
《天輪》
30分間飛び続けることができる。死亡しても継続される
クールタイム24時間
そのスキルは一日三十分限定だが空を飛ぶことができるスキルだった
「神過ぎんだろ」
そうつぶやきながら歩いていると地上に出た
俺は早速《天輪》を使用してみた
天使の羽が背中に生え俺は中に浮いた
俺は興奮しながらさらに上に上がり雲のあたりまで行きそこから下降した
「う、うわあぁぁぁあああ~~~~」
そしてそのままうまく制御できず死亡した
始めて死亡した
〈デスペナルティ〉
六十分間の全ステータス半減
俺はデスペナルティなんて気にせず街を出て再び空を飛び始めた
死んだ
また飛んだ
死んだ
これを《天輪》が切れるまで続けた
それから鍛冶屋に行き弓の耐久値を直してもらい街を出てレベリングを開始した
ただ無心に野原にいるゴブリンを狩続けた
因みに矢がもったいないので鍛冶屋に行った際買った初期のロングソードで狩り続けた
レベルは7上がった
そしてふと時計を見ると夜中の三時だった
俺は学校があるのを思い出しログアウトをして寝た
翌朝俺は冷夏からたたき起こされ睡魔と戦いながら学校に向かっていると何やら視線を感じる
しかも一人二人じゃなく大勢だ
だが自意識過剰だと思い無視していたら下駄箱で靴を履き替えているときに声をかけられた
「あの~もしかして昨日冷夏さんのインスタに写っていたお兄さんですか?」
俺が周りから視線を感じると思っていたら実際のことだった
「そうですね」
「やっぱり!やっぱりそうだって、すごいね」
と周りの友達に話していた
「あの先行っていいですか」
「はい、どうぞ」
「じゃあ失礼」
教室に入ると知らない奴から声をかけられた
「なあなあお前さ冷夏ちゃんの兄貴なんだって?」
「そうだが」
「うわ~羨ましいな~妹が冷夏ちゃんなんてめっちゃ可愛いじゃん」
「そうか?」
「そうだろ」
「いいな~私も冷夏ちゃんみたいなかわいい妹欲しいな~」
とこんな風に朝から学校は大盛り上がりだった
そして学校が終わり帰宅した俺は昼ご飯にカップラーメンを食べて寝た
目が覚めると時刻は午後の十七時だったので冷夏にメールをして俺はパレソフィにログインした
〈メール〉
空:すまん。今日夜ご飯ラップしておいといてくれないか
冷夏:今起きたの?
空:うん
冷夏:分かった。明日学校は?
空:当分ない。来週の月曜日が始業式だから火曜日からの登校になると思う
冷夏:了解。思う存分ゲームしてきてね
空:ああ
冷夏:それと洗い物は自分でしてね
空:了解
〈パレソフィ掲示板〉
海人:そういや昨日メイデス付近で人飛んでいるの多分見たぞ
クウト:いやそんなわけ。この世界で空を飛ぶスキルなんて聞いたことないぞ
海人:まじだって。はいこれ写メ
シン火:まじだうっすらプレイヤーネームが見える。けどわかんねぇ
ほじ:まじで飛んでるは
戦国幸村:その話興味深いな
外崎:戦国幸村って攻略組の一つ風林火山のリーダーじゃねえか
戦国幸村:海人氏その話詳しく教えてくれないか
海人:確か昨日の夜十二時前だったかな、メイデスに用があって寄っていて帰るときかな草原を歩いているときに空から一枚の白い羽が落ちてきて空を見上げてたら誰かが飛んでいたってわけだ
戦国幸村:情報提供感謝する
しんせき:こちら解読班画像を調べました。名前はスカイだ
外崎:ナイス、さっそく探して話聞いてくる
海人:おれも
犯人ばるん:私も
戦国幸村:私も興味があるな
と掲示板がスカイの情報で盛り上がっていることに当の本人は気が付いていなかった