第二話 矢が当たらないや
【始まりの街 アスラン】
俺は街に降りたってすぐに近くに歩いているプレイヤーに声をかけた
「あの、すみません」
「ん?俺か?」
「はい、ちょっと聞きたいことがありまして」
「その感じ初心者か」
「はい」
「おし、いいだろう、答えてやる」
「ありがとうございます。早速なんですが道具屋ってどこですか?」
「道具屋か道具屋はここからならあの緑の屋根がある建物は見えるか?」
「見えます」
「そこだ、そこに向かって歩いていくとあるぞ」
「ありがとうございます」
「おう、じゃあな」
俺はこうして速足で道具屋に向かった
『いらっしゃいませ』
「アイテム見せてください」
『かしこまりました』
矢は二十で千マネか、高いけどこれくらいは買っとくか
「矢二十ください」
『かしこまりました、千マネになります』
矢を買い終わり俺は店を出た勢いで街を出た
街を出ると森だった
俺はモンスターを探し見回り見つけた、ゴブリンだ
俺は早速狙いをすまし矢を放った、が当たらなかった
「はえ?」
もう一射
「ん?」
もう一射
「え」
何度放っても当たらなかった
「ま、まて、え?、いや、落ち着け俺こんなの簡単だろ、こうやって、狙いをすまして、弦を引き、矢を
放つ」
「・・・」
当たらなかったのである
さらに言えばゴブリンが俺に気づき今にも襲い掛かろうとしていた
「ふ、ふざけんじゃねええええええええぞおおおおおおおお!!!」
俺はしっぽ巻いて全速力で逃げだした
「なんでだよぉぉぉぉぉおおおお!!!!」
「はあ、はあ、はあ、はあ、」
何とかアスランまでは逃げ延びたが矢が半数本弱無くなっておりさらに俺のエイムが悪すぎることを知った
「はは、矢があたらないやってか、はあ〜〜〜〜」
俺はアスランの門付近でしゃがみこんだ
するとそこへ一人から声をかけられた
「あの~大丈夫ですか?」
「へ?、大丈夫じゃないです~俺早速終わりました〜」
「本当に大丈夫じゃなさそうだね、う〜んとじゃあここじゃなんだしそこのカフェで少し話してくれないかな」
「俺もうお金ほぼないです」
「私がおごってあげるよ」
「へ?、私?」
「うん、私」
「じょ、女性?」
「あれ、気づいてなかったの」
「はい」
「ふふ、君面白いね」
「そうですか?」
「ふふ、じゃあカフェ行こっか」
「はい」
カフェの中に入ると中はけっこうおしゃれだった
俺はリアルではカフェに行ったことなく少し緊張していると声が聞こえた
「あ、お~いこっちだよ~」
「分かった、私についてきて」
「はい」
ついて行くとそこには二人の女性プレイヤーがいた
「お待たせ~、待った~」
「うんうん、時間通りだよ、てかそこの人だれ?」
「あ、この人はね~、え~と」
「スカイです」
「そうスカイさん、さっきアスランの門付近でうずくまってしゃがんでて話を聞いたら困ってそうだったから連れてきた」
「そうなんだ、じゃあ名前聞いたことだし私も、私はバニラです、よろしく。次チョコち」
「私もか」
「当たり前じゃん」
「分かった、チョコですよろしく」
「じゃあ最後にミントです、よろしくね」
「よろしくです」
「じゃあさっきも言った通り注文していいよ」
「分かりました」
俺はメニューを開き真っ先に目に入ったコーヒーセットを頼んだ
「よし、注文も終わったし、君、いや、スカイくんって呼んでもいい?」
「いいですよ」
「じゃあスカイくんのお悩みを聞いていこ~」
「けど、大方の予想は付いているんじゃない」
「まあねけど本人の口から聞いた方がいいかなって」
「実は職業を弓使いにしたんですけど矢が全く当たらなくて」
「やっぱりね」
「だよね~」
「やっぱりか~」
「えーとねスカイくん」
「はい」
「このゲームの弓使いっていう職業はね一番人気ないんだよね」
「そうなんですか」
「うん。このゲームの弓使いって今までのゲームと違ってエイムアシストがないんだよね」
「まじですか」
「うん」
「だからみんなやめていくのよ」
「やめていくとは」
「このゲームって最初のクエストがあるんだけどそのクエストがいわゆるチュートリアルみたいな感じなんだけどそこだけ変えれるんだ」
「へ~」
「だから弓使いの人はは違う職業に変える人が多いんだよね。」
「へ~、でも俺は変えないですよ。この職業で頑張ってみます」
「頑張れ!」
「ちなみに副職業で道具作りを選んだのですが矢の素材ってどうやったら集めれるか知っていますか?」
「え〜、矢でしょ〜たぶん木と鉄だと思うんだよね」
「あってるよ」
「だって」
「なんならあげようか素材」
「え、いいんですか!」
「いいよ、君が弓使いとして頑張れるように」
「ありがとうございます」
「はい、百個ずつ」
「ありがとうございます」
「じゃあここで簡単にレクチャー、木はアスランから出たらすぐの森でも全然手に入るよ、ちなみに木一本は最初のころだと五、六個かな、ちなみに木はどこでも切って採れるよ、次に鉄、鉄は鉄鉱山と言ってアスランから次の街メイデスが海の街と言ってそこでやっているギルドに話しかけると鉄鉱山行きの船の手配をしてくれるからそこに行かなきゃダメだね、ちなみにあまり関係ないけどつるはしとか以外の戦闘武器でも採れるけど耐久力がめっちゃ減るからね、そして最後どこにでもプレイヤーがセーブできる宿があるんだけどそこに作業台があるからそこで道具作り することができるんだけど矢は木と鉄が一個ずつで作るスピードが一個十秒、ちなみにこれは熟練度が上がると短くなっていって最大が十レベルで一個作るのに一秒だよ」
「詳しいことを教えていただきありがとうございます」
「そんなにかしこまらなくていいよ」
それから俺は色々教えてもらった
約一時間教えてもらいフレンド登録をして解散して今は宿で矢を作っているところだ
因みに道具を作っているとき素材を作業台においてセットしたら自動で作ってくれるらしくログアウトしても構わないようだったので一度ログアウトした