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第5話


半グレグループ死面…

長野県北部を拠点に、新潟県、群馬県の一部で活動する、犯罪集団である。

構成員は400人以上…

それを纏める総裁の下には、それぞれお面を象った8人の最高幹部…

今の俺の立ち位置だ。

中坊にも関わらず、いい大人たちに肩を並べているのは、俺の今までの実績が大きい。

まあ、バイオツールがあれば、この時代に怖いものなんかないから、やりたい放題できるってのが、1番でかいんだがな?


その下…それぞれの最高幹部たちが2人ずつ、指名した幹部…合計16人いるが、それが今の朱莉の立ち位置だ。




俺はソファーに深く腰掛けると、マルボロに火をつけて、深く吸い込む…


「ねー、えーじ?今日予定ある?」


「いや、別にねえけど?どっか行きてえのか?」


俺は目の前の幼馴染…

なし崩し的に、俺の女の位置に座っている朱莉にそう返事をした。

この10年で、見た目だけは、女らしく…

まあ、可愛くなったと言えるのかも知れないが、俺とずっといっしょにいたせいで、中身はこんな風に育ってしまった。

これでは、俺以外、嫁の貰い手はほぼ皆無だろう。


「何考えてるか、大体わかるけど、私はえーじと結婚するから、いいの。ちょっと新潟で美味しいパスタの店があるんだけど、いっしょに行かない?」


「パスタねえ…まあ、飯まだだから、別にいいが…」


「ほんと?やったー。三浦、車回して」


「はい。姉御」


朱莉(15歳)の命令で、三浦(21歳)が小走りで部屋から出ていく…

この世界は実力主義だ。

歳が下でも、死面、最高幹部の1人、鴉天狗を担う俺の女であり、幹部である朱莉の命令は絶対だ。


俺と朱莉は三浦が開けた後部座席のドアから車内に乗り込む。




さて、この時代にきてから約15年…

今のところ追っ手は来ていない。

まあ、元いた時代のお巡り共からして見れば、俺が生きてるのかも、死んでいるのかも、おそらくわかっていないだろう。

なら、このまま楽観視していて、いいか?

答えは否だ。

あの時代のお巡りをなめちゃいけない…

何十年か、下手すりゃ百年以上かかるかも知れないが、俺の死亡が確定するまで、地の果てまで追ってくるだろう。


なら、どうするか…

仮に追っ手が来ても対処できるだけの力をこの時代で蓄えるしかない…

具体的に、まずは壊れたB級ツールをまた使えるようにする…

その為に必要なものは、俺がいた時代より、資源が豊富にあるこの時代でも、一般人には手に入らないものも多い…

そう。

その為に、わざわざ半グレ集団の最高幹部にまでなったのだ。

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