EP10 実戦
今日は早く終わりましたので更新します。
「あー........僕と奴隷二人は、エトラ草原にいる」
因果支配が他人に効くか分からなかったのですが、問題なさそうですね。
僕らは一瞬にしてエトラ草原に辿り着きました。
そこで初めて、奴隷二人が動揺を見せました。
「落ち着け」
「「――――――!」」
二人の動揺が収まります。
あの首輪、どうやら命令に違反すると電流のような激痛が走るらしいですね。
スタンガンみたいなものも作れそうです。
「これから周囲を探索するから、魔獣を発見したら教えろ」
「「.........」」
この二人は舌を切られているタイプなので、頷くことで意思表示する。
叫ぶことは出来るみたいですから、見つけたら教えてくれるでしょう。
「――――――!」
暫く待つと、奴隷Aが叫びました。
僕がそちらを見ると、恐竜みたいな魔獣がこっちに来てました。
〈見識〉の魔眼を開いてみると、
◇地竜 脅威度:C-
地竜ですか..........
何でここに居るかは分かりませんが、〈簒奪〉で何かできそうですね。
一か月の間に覚えたのですが、〈見識〉の魔眼は自分の能力も見れるそうで、自分を確認すると.........
◇アラタ・ヨドミズ 26歳
<祝福能力>
〈簒奪〉(G)
〈因果支配〉(G)
〈異世界言語〉(--)
〈六大魔眼〉(--)
<肉体能力>
〈冒険知識〉(C)
〈狩人〉(G)
〈奴隷使い〉(G)
<魂魄能力>
なし
<その他>
〈嗅覚強化〉(F)
という感じになっています。
()の中は熟練度のようなものだと思っています。
いずれは全部Aにしたいですね。
「奴隷、前に出てください」
「..................」
奴隷Aは前に出ます。
「そのまま突っ込んでください、攻撃は避けて構わないですよ」
「..................」
僕は奴隷Aが気を引いているうちに、〈簒奪〉を発動します。
「グガッ!? グギャアアアアアアアアァァァァァア!!!」
僕が使った瞬間、地竜がひっくり返ります。
直ぐ後に、地竜は起き上がってこちらに突進してきました。
「奴隷に物理衝撃は効かない.......奴隷は地竜を足止めできる」
僕は因果支配で奴隷を強化し、地竜を指差します。
「突っ込め」
「..........!」
奴隷Bは突っ込んでいって、足にしがみ付こうとしますが.........何故か蹴り一つで体を貫かれて倒れました。
あれ?
因果支配が自分以外に効くのは確認済みだと思ってたんですが。
まあいいですね、いい勉強代になりました。
「――――! ――――!」
奴隷Aが混乱していますが、何をしているんでしょうか。
「足止めしろ」
「.................ッ」
奴隷は地竜に近づき、蹴飛ばされて死にました。
「アガアアアァァァ........アアア、アアアアアアァァァア.................」
地竜の生命力を吸いつくしました。
次に泡を吹いて動かなくなった地竜から魔力を吸い取り、記憶を奪い、経験を奪います。
肉体を奪い、魂を奪って........最後には骨になって、崩れ落ちました。
特に得るものはありませんでしたが、〈狩人〉が1ランク上がったようです。
今のところ恩恵を感じないので、どうでもいいですが........
「.........まだ生きてるんですね」
奴隷Aは、まだ生きていました。
血を湧水が如く溢れさせながら、ただこちらを見ています。
「......何か言いたいことでも?」
使い捨てた恨み言でしょうか?
ただ、その目に恨みはありませんでした。
意味が分かりません。
普通、こういう時は恨むものでは?
奴隷Aは手を震えながら上げて、僕を見て.......その目から光が消えました。
手が落ちます。
「なるほど、僕を見ていたわけじゃないのか」
僕は奴隷二人の死体に〈簒奪〉を行い、記憶を読み取りました。
最期、奴隷A――――ラッドが何を伝えようとしていたのかも。
「.............気分が悪いですね」
知識欲でつい見てしまいましたが、今際の際に両親を想ったらしいですね。
無関係の爺婆を見せられても、こちらは何も思いませんし、ガリガリで落ち窪んだ顔が不快でした。
「とっとと忘れてしまいましょう」
よく分からないものを理解しようとするのは疲れますからね......
銀貨4枚を失ってしまったのは少し軽率でしたね。
次はもっと上手くやりましょう。
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