【第三章】第二十部分
「休戦条約の批准!?すると、今許嫁がやっている攻撃の意味は?」
「無意味となった。なんの評価もされない。それどころか、休戦条約に違反する行為とされる可能性すらあるぞい。」
「ぐぐぐ。しかし、かずちゃん、こんな目に遭わせた罪、ある。∴攻撃、継続したい。」
「そこじゃ。そのために、妾はやってきたのじゃ。」
「お兄ちゃんを助ける方法があるって言うの?」
「妾は閻魔女王じゃ。魔界を統治する以上、生命に関わることはある程度はできる。こやつのこともその範疇にある。」
「天使としては、魔界の女王に頼むのは多少抵抗があるけど、ことお兄ちゃんのことについてはそんなことを言ってられないよ。早くやってよ、助けてよ、お兄ちゃんを!」
「こやつを蘇らせるのは、条件がある。昨日学習したであろう。わかっておるのう?」
「わかったよ。こうすればいいんだよね?」
実亜里は白目を剥いていたイケメン議員を拾ってきて、仰向けに寝かせた。
次に干からびた和人を引っ張ってきて、イケメン議員に重ねた。
唇と唇を合わせた。そして上に乗った和人の後頭部を押し付けた。
見事なディープキスの完成。
「これはし、死姦じゃ!それもBLの中でも最も深いモノに当たるぞい。ズ、ズ、ズ、ズズ、ズズ、ズズズ、ズズズズズ~。キター!!!」
閻魔女王は黄色い帽子を投げ飛ばした。ツンツンの一本銀髪が見事に屹立している。
「よし。これなら許そう。乾燥した体にはこの魔法じゃ!絶対魔法、術式・水、制限・オフ。対象・干からびた少年、範囲・全身、時間・1分、到級9。発動!」
「閻魔女王様は到級9、それも絶対魔法が使えるですよ。スゴイですよ!」
「こやつの時間質量を戻してやったぞ。もう大丈夫じゃ。」
閻魔女王の言葉通り、和人の体はふっくらして、元の状態に復帰した。
「うう。あれ、ボク、生きてる。さっきまですごく深い眠りについていて、しばらくして、ついさっき、何か、スゴイ体験をしたような気がしたけど。」
「よかった、お兄ちゃん!」
実亜里が上半身が起き上がった和人に抱きついた。
「タダの死人が、タダの人間に戻ったですよ!」
入場券販売員も和人のところに駆け寄った。
「ヤ、ヤマナシケン。死んだんじゃなかったの?」
ずっと眠っていた咲良も和人復活の喧騒の中で、目覚めていた。
「ボクになにかあったの?」
「販売員が思うに、事実は聞かない方がいいですよ。」
和人の方を見て、閻魔女王が答えた。
「そなたはBLパワーで蘇ったのじゃ。BLに感謝せい。」




