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第八話

 9/15 第五話修正について


 『長女アンギティア姉妹、姉のメデイアと妹のキルケの二人は頷く。』


 会話の部分で、


 アンギティア姉妹のくだりを修正しました。

 どうやらアンギティアは三姉妹のようです。

 しかもローマの女神でなくギリシアの女神と言うか魔女……。

 ややこしいのでローマの女神にします。


 ですので、長女アンギティア、次女メディア、三女キルケーとしました。


 大変申し訳ありませんでした。

 俺はウケモチさんに案内されて、とある扉の前に居た。


「この扉をくぐった大広間に皆様集まって居られます」


 扉の内側ではガヤガヤと人の話し声が聞こえてくる。

 話しの内容は大体予想出来る。

 恐らく俺の事についてだろう。


 俺がそうして考えている内に、ウケモチさんは俺の為にわざわざ扉を開けてくれた。

 扉が開かれると部屋の中の喧騒が鳴り止み静寂が訪れる。

 ウケモチさんが扉を潜り、俺はその後に続く。


「うおっ!?」


 俺は思わず変な声を上げてしまった。

 だって! この部屋にいる人、皆変な格好や姿した女の人なんだもん! しかも、なんか迫力ある目で俺の事見てるし!


「サーガ様、グンディール様をお連れしました」


「ありがとう御座います、ウケモチ。 席に付いて下さい」


「わかりました」


 ウケモチさんがサーガと呼んだ、壇上の中央の席にいる女性の言葉に従い、俺を置いて空いている席に付いた


「メデイア、キルケ、アンギティアが来ていないようですが、もしかしてまだ……」


「……はい、姉様はまだ部屋に閉じこもっています。 グンディール様の御帰還を知らせたのですが、『この島の男達を救えなかった。 グンディール様に合わせる顔がない』と言って余計に心を閉ざしてしまって……」


 申し訳無さそうにサーガに詫びるメディア。

 その答えに溜息を吐くサーガ。


「わかりました。 では、彼女を抜きにして話しを進めましょう。 グンディール様、私はサーガと言います。 グンディール様は私の席の隣に御座り下さい」


「あ、はい。 わかりました」


 俺はサーガに促され、壇上にあるサーガの右隣の空いている席に座る。

 すぐ近くで見れば良くわかる。 白磁の肌のとても綺麗な人だなー、と、呑気な感想を抱く俺。


「? どうかしましたか? グンディール様。 私の顔に何か付いていますか?」


「い、いや、何でもありません……」


「そうですか。 では、会議を始めたいと思います。 議題は勿論、グンディール様の今後の事についてです」


 俺はこの重たい空気の中、思い切って話しを切り出した。


「あの~、すみません。 俺ってほんとに貴女達が言うグンディールなんですか? 何かの間違い、という事は無いんですか?」


 その俺の問に即答するサーガ。


「間違いではありません。 以前から予言がありましたし、此方でも慎重に調べました。 その結果、貴方様がグンディール様である事は確認済みです。 間違いありません」


「そうですか……」


 サーガが強く主張するので俺はそれ以上、何も言えなかった。

 それにしても俺の事、調べたっていつの間に……。 全然、気づかなかったぞ!


「さて、話しを本題に戻しましょう。 今のグンディール様の状態についてです。 エイル、報告を」


「はい」


 エイルと呼ばれた朱鷺色の髪の少女はサーガに返事を返し、座っていた席から立ち上がる。

 コホンと一つ咳払いをし話しを続ける。


「では、報告します。 今のグンディール様は神に覚醒する前の状態です。 よって、以前の神としての力や能力、記憶等まだ蘇っておりません。 覚醒するには後一年の時間の猶予が必要と私達は判断致します。 それに覚醒前なので、無理に強力な神器、ヴァルスロットを使用すると肉体や霊魂に多大な負荷が掛かり、最悪の場合、命の危険が伴います。 ですのでグンディール様にはヴァルスロットを槍の状態では使用せず、分解して身に付けて頂きたく願います。 それと子作りの件ですが、このまま未覚醒状態のグンディール様と交じわい、子を成しても人とのハーフの子供が出来る可能性が高いだけですので其方の方も控えて下さい。 以上、報告終わります」


「御苦労様ですエイル。 エイル達の報告ではグンディール様は転生の影響で神としての記憶と力がまだ覚醒していません。 このまま外の世界に戻っても危険すぎます。 なので今後一年、最低でも神として覚醒するまではこの永久の幻想島から一歩も出すことは出来ません。 その間、グンディール様にはこの島に滞在していただきます。」


「えっ! そんな! それ困ります! 俺、学校があるんで!」


「宜しいですね、グンディール様」


 ニコリと微笑みながら凄いプレッシャーを俺にぶつけてくる。


「はい、わかりました」


 有無を言わせぬサーガの迫力と圧力に俺はあっさり折れた。

 だってこの人、逆らうと怖そうなんだもん……。


「会議はこれにて終了します。 さて、私は此処からはプライベートに移らせて貰います」


 と、広間にいる皆にサーガは宣言し、俺の方に向き直る。

 そして、徐ろに俺の顔を両手でしっかり押さえ込み、自分の唇と俺の唇を素早く近づけ重ね合せる。


「ふぐっ!?」


「ん……」


 えっ!? 何っ!? どうなってんの!? ていうか、サーガさんの舌が俺の口の中に入ってきて俺の舌に絡まるんですけど!

 サーガは一分近く、俺の口の中と舌を蹂躙し、サーガは名残惜しそうに舌を絡ませながら離れていく。

 お互いの舌先で唾液がつながり、細い糸を作るように唾液が延びて行き、やがて中央付近で唾液の糸が垂れて切れる。


 その光景を唖然として見ていた者の中で、真っ先にエイルが立ち直る。

 そしてサーガに向かって大声を出して叫ぶ。


「あああぁぁぁーーーーーーっ! サーガ様が抜け駆けしたっ!!」


 それに対してサーガは、


「何を言っているのですエイル。 先に抜け駆けしたのは貴女ではありませんか?」


 と反論してエイルを慌てさせる。


「ナンノコトデスカー。 アタシ、ミニオボエアリマセンヨー」


「これを見ても白を切れますか?」


 サーガは懐からビー玉サイズの玉を出す。

 慌てるエイル。


「まさか! それは伝令玉!!」


 エイルは目を見開いて驚愕し体を硬直させている。

 何だろう、あの玉がどうかしたのか?

 その疑問は直ぐに氷解する。


 サーガが持っている玉が光輝き、空中で像を結ぶ。

 更に音声も聞こえる。


『何はともあれ、お帰りなさいグンディール』


 寝ている俺の唇に自分の唇を重ねるエイルの映像が映る。

 俺は呆然とその映像を見てる。


「なんじゃこりゃあーーーっ!?」


「いやあああーーーーーーっ! お願い見ないで聞かないで!!」


 サーガや周りの女性達がエイルの事をジト目で見る。


「本来なら、この役得の優先権は島を統括する私にあるのですが……まあ、面白いものも見れたので貴女のこの行動は不問にします、エイル。 あ、後グンディール様は皆の好きにして構いません。 ただし、子作りは禁止です」


 その言葉に待っていましたとばかりに俺に向かって飛びついてくる女性達。


「ぐるじぃーーーっ! じぬう^ぅーーーっ!!」


 女性達にもみくちゃにされ、圧死寸前の俺。

 そして自分の恥態を衆目に晒され、真白になったエイルが居ましたとさ。


 神話、半端無くややこしいです。

 ローマ神話の女神の設定どうしようかな~。

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