第五話
以前に更新してから間が開いて申し訳ありません。
あの後、歯医者に行って取れた前歯の詰め物を詰めてもらうだけだと思っていたら、医者が虫歯を二箇所発見。
そのせいで治療費が三千円とんで、さらに帰りは自転車がパンク。
一旦家までお金を取りに戻るのに自転車を押して帰り、その後、自転車屋迄で押して行きました。
単なるパンクだろうと思っていたら、タイヤチューブがバルブの付け根の所で空気漏れ、修理不可との事なのでチューブ交換。
さあ、これで大丈夫と思ったら、今度はタイヤの横が千切れてた。
泣く泣くタイヤも交換。
そして五千円がとんで行く散々な目に会いました。
ヤリツカ シンジが気を失ってしている時の事。
ルナが扉の外で待機していた医術や薬学関係の女神達を部屋に招き入れる。
「上手く気を失ったようね。 でも、相変わらずのヘタレねー。」
ワルキューレでもあるエイルが、シンジが起き無いのを確認しながら他の者とコソコソ話す。
「まあ、でも今回は上手く行ってくれて助かりました」
医神アスクレピオスの娘、ヒュギエイアがほっとしたように話す。
「そうですね……。 普段のグンディール様なら確実に気づかれた事でしょう」
「そうなったら要ら無い疑いを持たれて後で大変だもんね~」
ローマの女神である長女アンギティアの姉妹、次女のメデイアと三女のキルケの二人は頷く。
「その辺は抜かりが無い様、ルナに渡した眠り香を注意して使用させましたから。 さて、皆さん作業に取り掛かりましょう」
「「「わかったわ」」」
シンジはルナの言葉にショックを受けて気絶したのでは無く、ヒュギエイアが薬草を調合し、眠り香をルナに持たせてシンジに気づかれぬ様にシンジに匂いをかがせたのだ。
その為、シンジは気を失い、今は夢の中の住人である。
この女神達がこんな行動を取っているのは理由があった。
それはシンジがグンディールの生まれ変わりであるのかを疑っているのでは無く、何故、シンジがグンディールに覚醒していないのかを調べる為である。
「――とアタシは思うんだけど……」
と、エイルは診断結果を三人に告げる。
「わたくしもそう思います」
「右に」
「同じでーす」
エイルの意見にヒュギエイア、アンギティアの姉妹は同意する。
「しっかし、よくこの未覚醒の状態でこの島に渡ってこれたわねー。 しかも乗ってた船から落ちて流れ着いたって?」
「はい、そう伺っております」
エイルの質問に即答するルナ。
「それって、よほどの幸運よ。 この状態だったらヘタしたら土左衛門になってた可能性の方が高かったわよ!」
「シーッ! 声が大きいですよ! グンディール様が起きてしまいます」
ヒュギエイアに注意され、慌ててグンディールを見るエイル。
幸いグンディールは目を覚ましていない。
ほっとするエイル。
「エイルさんはグンディール様の事を心配なさっているのですよ」
微笑して話すメデイア。
「ソンナコトナイワヨー。 ベツニ、シンパイナンテシテナイワヨー」
後ろを向き、はにかむ顔を見られない様にして棒読みで答えるエイル。
「それは此処に居る皆、同じ気持ちです」
「そうよー。 エイルだけじゃ無いんだからね!」
ヒュギエイアとキルケが小声で主張する。
「兎に角、用事も済んだし戻りましょう。 後の詳しい話しは明日、皆が集まってからにすればいいわ」
その場に居る四人は頷き、ヒュギエイア、メデイア、キルケが出て行く。
「アンタは先に行ってて。 後はアタシが扉を閉めとくから」
「わかりました、エイル様」
エイルの言葉に素直に出て行くルナ。
ルナの後ろ姿を見送り、くるりと方向を変えてシンジが寝ているベッドまで歩みを進めるエイル。
そして寝ているシンジの頭の位置で止まる。
「何はともあれ、お帰りなさいグンディール」
シンジの唇にそっと自らの唇を重ねるエイル。
数秒じっと口付けしていた唇を名残惜しそうに離し、扉に向かう。
扉を閉める間際、シンジに向かって一言呟く。
「今度は逃さないんだから」
そうしてエイルは静かにシンジの部屋の扉を閉めた。
幻想世界の槍使いの設定作りで更に時間を取られました。
いやー、神話って奥が深い。
しかも失われた部分があるから、神様の詳細がわからない所もあったりして。
その上、主人公がかなりややこしい神話の出身の神様にしちゃって……。
まあ、なんとかなるかな?
9/15 アンギティア姉妹についての修正
どうやらアンギティアは三姉妹のようでした。
しかもローマの女神でなくギリシアの女神と言うか魔女……。
ややこしいのでローマの女神にします。
ですので、長女アンギティア、次女メデイア、三女キルケーとしました。