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第九話

 話の展開が強引すぎるかな?

――時間は一日遡る。


 高等学校三年のとある教室。

 私の名前は刀部 咲(カタナベ サキ)

 今年で三年に進級して、もうすぐ進路を決める大事な時期だ。

 

 しかし私の場合、その心配は無い。

 幼馴染で一つ年下の学年の槍塚 真司(ヤリツカ シンジ)の進路に併せればいいだけだ。

 別に不満など無い。

 むしろ望む所だ!

 シンジがどのような道を辿ろうとも私は愛するシンジに付いていく。

 幼い頃、私はそう心に誓ったのだ。


 だけど、此処数日は憂鬱だ。

 何せ私の愛しいシンジが修学旅行中なのだ。

 しかも、ライバルにして妹である百合(ユリ)がシンジの同級生で同じく修学旅行に同行しているのだ。

 シンジがユリに誘惑されていないか、それだけでも心配なのに、私には今、それ以上に気が滅入る問題を抱えていた。

 

 それは私達姉妹とシンジが所属する若い剣術部顧問の富野 景政(トミノ カゲマサ)についてだ。

 この顧問、私に用事か何かあると事あるごとに私に言い寄ってくる。

 しかし、その度にシンジがトミノの邪魔をしてくれているので助かっている。

 その代わり、シンジがトミノの邪魔をした日の部活は苛烈な指導(しどう)という名のイジメをシンジに施している。

 

 本来なら私がシンジを守るべき立場なのに、逆に守らているとはつくづく自分が情けない……。

 だがそれも、もうすぐ終わる。

 私は今日、トミノと決着を付けるつもりだ。


 今日という日の為、末の妹瑠璃愛(ルリア)の協力を得て、予め準備をしておいたのだ。

 すでに昼休み、人気のない体育倉庫にトミノを呼び出している。

 待っていろトミノ! 今日こそお前に引導を渡してやるぞ!

  

――昼休み


 トミノは何食わぬ顔で先に体育館倉庫で待っていた。


「やあ、待っていたよサキ君! 今日こそ色好(いろよ)い返事を聞かせてもらえるんだろうね?」


「……本当にトミノ先生の言う通りにすれば、シンジに対してのイジメを止めてくれるんですよね?」


 トミノは不敵に笑う。


「イジメ? 私はシンジ君に剣術の指導をしているんだよ? ……ただ、少し熱が入り過ぎてしまうけどね」


 少しづつ私に近寄ってくるトミノ。

 両手を前に差し出して私の両腕をしっかり掴む。


「それにしても嬉しいよ。 君が私の気持ちに答えてくれて……」


 トミノは私の制服に手を掛け、服を脱がしに掛かる。


「……やめて下さい先生。 先生には奥さんや子供さんが居られるのでは無いのですか? 私を脅してこのような行為に走るなど恥ずかしく無いのですか?」


 荒い息遣いで興奮しながらどんどん私の服を脱がしていく。


「何を言っているんだい? 私を体育館倉庫に呼び出したのは君だろう? こんな人気の無い場所に呼び出したという事はこういう行為をされるのを期待しての事だろう? それにさっきの答えだが、私は確かに妻子が居るし、愛している。 だが、それ以上に君を愛してしまったんだよ! どんな方法を取ろうとも、君を手に入れる為には卑怯な手段も使う程にね!!」


 トミノは私の上着を脱がせ、今度はスカートに手を掛け一気に脱がす。


「その為に先生はシンジを、私の大切な幼馴染を傷付けたんですか!? 私を手に入れて、私の体を自分の思う様、蹂躙する為だけに!!」


「フフフ、そうだよ? それに君の愛しい、私にとっては邪魔なドブネズミのシンジ君は今頃、私の可愛い馬鹿な下僕の角田 統牙(ツノダ トウガ)の手で、海底に案内されて魚達と一緒に戯れているだろうね!」


 下着姿だけとなった私のブラを強引に剥ぎ取り、私は羞恥心のあまり はだけた胸を両手で隠す。


「それはどういう事ですか!?」


 私は暴れてトミノから離れようとしたが、トミノは強引に私を自分の方に引き寄せる。

 そしてとうとう、最後の砦であるショーツにトミノが手を掛け、一気にズリ下ろそうとした時。

 体育館倉庫の扉が開け放たれる。


 其処には教師達数名が立っていた。


「トミノ先生! 中で一体何やってるんですか!」


「!? 君は生徒会長のサキくん! その姿は一体……何があったんだね!!」


「説明して下さい! トミノ先生!!」


 代わる代わる教師に詰め寄られ、動揺するトミノ.


「一体どうして此処が……何で……!?」


 攻め立てる教師達の後ろからひょっこり女生徒が一人、私とトミノの前に姿を表した。

 女性徒は私達にとってとても見覚えがある生徒だった。


「間に合った。 遅れてごめん。 サキ姉」


「ルリア! 遅いぞ!!」


 私の末の妹、ルリアだ。


「トミノ先生、体育館倉庫での貴男の発言は全て、サキ姉の服に仕込んだ盗聴器を通して放送部の機材を使って録音してから全校放送しました。 もう、言い逃れできませんよ?」 


 トミノは駆けつけた教師達に押さえつけられた。


「先生! 直ぐに修学旅行先に連絡を! ヤリツカ シンジの命が危ない!!」


「わ、わかった!!」


 嫌な予感がする! 頼む、ユリ! シンジを守ってくれ!!


 トミノは生徒指導室に連行されて隔離された後、警察に突出された。


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