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青春の探し物
1年のあいだは好きなんかじゃなかった。だって、話しかけもしないし話しかけられたことはなかったから。
話をするきっかけになったのは2年の秋。
私は持っていた携帯に付けたピンククォーツの石がついたストラップを探していた。
そのストラップは叔母の形見で私に優しくしてくれていた叔母が生前私に授けてくれた物だった。
そんな大切なものを必死に探していると後ろから声をかけられた
「何してるの?探し物?」
「っ!?」
‘‘誰‘‘
初めに浮かんだのはその一言。
ふと振り返ると峰がいた
「あぁ。うん探し物」
「俺も一緒に探そうか?」
「ううん。大丈夫。私一人で十分。」
「そう?ならいいんだけど。」
「うん。じゃあまた明日。」
にこりと笑ってそう答える
「え!あぁうん!」