序章開幕
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拝啓
父上殿、母上殿
冒険者へとなるための旅に出てはや半月、
道中山賊や狼などに襲われましたが父上が鍛えてくれた拳や、母上が教えてくださった炎武帝さまの教えなどによって乗り切ってこれたでござる。今は、心やさしきお方の馬車に乗って「るきすら」という国の「ていと」なる場所へ送ってもらっているでござる。なんでもここなら冒険者になれるとか
拙者、必ず有名で強い冒険者になって里帰りするのでその時を楽しみにしててほしいでござる。
草々
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「おーい、旦那つきましたぜ帝都ルキスラへ」
「おお、助かったぞご主人、恩にきる。この恩は拙者が『びっく』になったら返すとしよう」
「はっはっはwww、こいつはたまげた、そりゃ楽しみにしてるぜ旦那」
「うむ、楽しみにしてるがよい(どやっ」
春のすがすがしい太陽のもと一人の少年がルキスラの地を踏んだ
ここルキスラは、「蛮族との争いの最前線」ともいわれるザルツ地方の中でも最大級の大都市だ。
若き皇帝ユリウスによって統治されたこの国は今やテラスティア1の都市といっても過言ではないだろう。
さてさて今宵、このGM、fatherが語るのは、やがて伝説となる少年少女の、出会いの物語