9話 プロット
シュウさん(以下、し)「少数精鋭ってあるじゃん?」
山田さん(以下、山)「うん?」
し「あれってさ、ただ人数を少なくしてるわけじゃないんだよね」
山「ん?」
し「少数の精鋭を集めたってことじゃん。ただ単に人数を減らしたから『少数精鋭』っていうわけじゃないんだよ。精鋭が集まってこそ意味がある言葉なんだよ」
山「だから何が言いたいんだ?」
し「僕の作品はそーゆー作品だよってこと」
山「宣伝乙」
し「宣伝じゃないもん。そういえばさ、前にツイッターで『シュウさんのイメージ』を書いてくれた人いたじゃん」
山「はいはい。名前出していいかわかんないから出さないよ」
し「その人が今さ、文芸部のメンツ描いてくれてるっぽいんだけどさ。なんか毎回こーゆーの描いてもらっちゃうときに感じるんだけどさ、どうやって想像してるんだろうね?」
山「そりゃあ読みながらのイメージって出来てくるもんでしょ。シュウさんも外見ぐらいは想像しながら書いてるでしょ?」
し「いやまぁそうだけどさ、僕の想像なんかは大体が気分で決まるもんだから、前も言ったように瑠璃ちゃんの外見はぐちゃぐちゃだからね」
山「そーゆーのって一番さいしょに決めないといけないんじゃないの?」
し「そうなんだろうけど、僕はあえてそれをしない」
山「かっこよく言うな。ただやってないだけじゃんかよ」
し「手を抜く勇気!」
山「それは全然かっこよく聞こえないから」
し「でもキャラよりも何よりも、ストーリーというか場面が思い浮かぶんだよね。そんで、それを書くためにキャラを作って、それに向けて話を進めて会話をつなげていく、って書き方だからさ、そんじょそこらの人とは違うのだよ。プロットなんていらないのですよ。偉い人にはそれがわからんのですよ」
山「プロットは必要だろ。ふざけんな」
し「どう考えても不必要だと思う。勢いが持たないもん」
山「だから良いお返事が来ないんだよ。話がブレブレじゃねぇか。主人公の精神状態と気分がブレブレな作品なんて誰が読みたいと思うんだよ」
し「…そこまで言います?」
山「(うぜぇ)」
し「話はそれるんだけどさ、前に『ぼっちデイズの木村と姉さんと吉川さんが喧嘩したところが妙にリアルでワロタ』って言われたんだけど、僕男だからね? 男の男による妄想で書いてるのに、女子のケンカがリアルってどうなんだろ」
山「思考回路が女なんじゃね?」
し「立派な男なんだけど。こう見えても25年間男として過ごしてきたんだけど」
山「26年目の性転換、おめでとう」
し「しないっての。もうどのへんがリアルなのかがわかんなくなってくるんだよね」
山「いいじゃん。ありそうでないけど、世界のどっかではありそうなリアルっぽい話を書きたいって言ってたじゃん。大成功じゃん」
し「そうだけどさ。無駄にリアルすぎて、憲法がーとか犯罪がーとか実際にはーとかっていうコメントがちらほら来るんだよね。もうこの際だから言っちゃうけどさ、僕が書いてる作品に法律とか絡んできたらほとんどが逮捕されてるからね。正親なんかただの少女買収した犯罪者だからね。いまごろ刑務所でふわっと生きてるよ。そしてスタンド能力をDiscとして取られてるんだよ」
山「もしかしたら看守たちに暴力を受けてるかもよ」
し「っていう具合に、現代社会を絡めたら大変なことになっちゃうんだよ」
山「じゃあこの話はフィクションですって書いておけばいいじゃん」
し「……その手があったか」
山「どあほうが」
オチなし。