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4話 体質変化

山田さん(以下、山)「暑い」


山「……?」


山「おい、シュウ?」


山「…あれ? いない? おーい、生きてるかー?」


シュウさん(以下、し)「…死んでます」


山「どうしたのさ。つながったと思ったら急に無言とかやめてくれない?」


し「千年パズルを取られてしまってな…」


山「膝に矢を受けちゃったみたいに言うなし」


し「北海道はそこまで暑くないでしょ。大阪で暮らしてた時を思い出すんだ。あの時は、毎日が地獄だっただろ?」


山「たしかに。あれは拷問だったわ。夏だけ北海道に帰りたかった」


し「初めて避暑地の大切を知った年でもあったよねー」


山「暑いのは苦手だから、暑いもんは暑い。北海道だろうと大阪だろうと暑いもんは暑い。温度は違っても暑いには変わりない。だから暑い。論破」


し「そこまで言わなくても…」


山「あんたは暑いの大丈夫なわけ?」


し「いや、暑いよ?」


山「そんなキョトンとした顔で言うな。なんかムカつくわ」


し「でも大阪に比べれば…って考えるとまだマシかな」


山「じゃあさっきなんで死んでたのさ」


し「…暑くて悶えてた」


山「やせ我慢はするもんじゃないね」


し「ですね。そうえいばちょっと前に友達と飲みに行った話したじゃん?」


山「フィギュア大量ゲットした日の?」


し「そうそう。その時にさ、友達は半袖短パンで『お前、暑くないの?』って聞いてきたわけ」


山「セーターでも来てたの?」


し「そげなことあるわけないでしょ。ジーパンに長袖のシャツ着て、黒いカーディガン羽織ってた」


山「十分暑苦しいわ」


し「その時はそれでちょうど良かったんだってば。だって風も吹いてたし、暑ければ上脱げばいいだけだったし」


山「大阪行って皮膚感覚おかしくなったんじゃないの?」


し「でも去年の同じような時期に北海道に帰ってきたときは、マジで寒くて、同じ格好でガクブルしてたのを覚えてる」


山「今の職場の人の中にも半袖短パンの人いるでしょ」


し「いるいる。いつも寒くないのかなーって思って見てる」


山「…冷え性?」


し「いえ。太陽の手を持つ汗っかきです。高体温なのが売りです」


山「ホント4年もあの拷問を受けてしまったばっかりに、違うからだになってしまったのか。あたしゃ、悲しいよ」


し「あんまり変わってないよ。見た目とか見た目とか全然変わんないし。しいて言うなら、4年間で変わったのは遊戯王カードを持ってないことと、フィギュアをたくさん持っていることくらいかな」


山「あんなに好きだった遊戯王カードを売るなんて…」


し「まぁ周りにやってる人がいなかったっていうのが一番の理由かな」


山「コミュ障だもんな」


し「人見知りと言ってください」


山「よくそんなんで遊戯王とかできたよな。カードショップでのオフ会みたいのにも行ってたよね」


し「あの時は週に2、3回行ってたカードショップでのオフ会だったから、時間が合えばーと思ってた気がする。で、自分が最年長かと思ってビクビクして行ったら、ただの最年少で、しかもほぼ初心者でワロタ」


山「サイクロンで神の宣告無効にしようとしてたもんね」


し「わかる人にはわかると思うんだけど、カードのスピードだったり、効果の意味だったりを全然知らなかったんだよね。それまでも周りでやってる人がいなかったから、ファンデッキとか作ったり、アニメ見てキャッキャして楽しんでた勢だったから、ルールとか全然だったって言うね」


山「もうルールブックとか読んでこいってレベルね」


し「あるある」


山「こっちのセリフだ。遊戯王はまぁ置いておいて、フィギュアは? ってか積みフィギュアするぐらいはあるんだったか」


し「ジョジョだけね」


山「本当にジョジョ好きだな」


し「面白いじゃん。どこが面白いとか的確には言えないけど、全部通して見て面白い。あそこが面白いとかここが面白いとかじゃなくて、全部面白い」


山「そんな布教の仕方だから周りがあんたのトークで影響されないんだよ」


し「わかってるんだよ。こうやって文章で書くならともかく、トークスキルがないのはわかってるんだよ」


山「絶対に有名になってるはずのものでも、布教するの下手くそだよね」


し「そう言うでない。カミカミでも気にしない方向でお願いしたい」


山「だから友達できないんだよ」


し「それはないでしょ。僕の友達に失礼でしょ」


山「一人しかおらんやん」


し「だまらっしゃい」


おしまい

遊戯王ネタがどれだけの人に伝わるんだか…w


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