29話 サッカーコメデー
シュウさん(以下、し)「スー……スー……」
山田さん(以下、山)「……おい」
し「……スー……スー……」
山「おい」
し「……ん? あれ? もう朝?」
山「おはよう」
し「おはようございます。もう朝かー。早いな……ハッ!」
山「そうです。朝です。良く寝れましたか?」
し「お、おう。良く寝てました……です」
山「思うんだよね。最近寝落ち多くね?」
し「はい……返す言葉もないっス」
山「どこまで覚えてる?」
し「えっと、先輩とラインしながらご飯食べながらMUGENの台パン大会とエルクゥ未満大会見て、それからメモ帳開いて打算(シュウさんと山田さんの略称)のテンプレを作っちゃおうかなーと思ってめんどくさくなってやめて、それからそれから新規小説作成を開いて、冒頭を書いたところまで覚えてる」
山「それで今さっき本文が『kkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkk』で埋め尽くされてるのを見たんだよな?」
し「正解!」
山「正解! じゃねぇよ。寝落ちするのはいいさ。ただ、ツイッターで書く書く詐欺だけはやめなさいって、お母さんいつも言ってるでしょ!」
し「お、お母さん?! か、母さんには関係ないだろ!」
山「あんたは昔っから電気つけっぱなしで寝たり、パソコンつけっぱなしで寝たり。いつになったらそういうのが治るのか、お母さん心配だわ……」
し「そんなこと言われても……もうこの歳で治す方が難しいじゃんね……」
山「だまらっしゃい!」
し「ひぃっ!」
山「はぁ……ここまでダメ人間だとは思わなかったわさ」
し「まぁこの歳でオタクだ二次元だゲームだニコニコだって騒いでるような大人は、手遅れだと思うの。逆に、ここまできたら中途半端な方が恥ずかしくない? 『ぼ、ぼく、オタクじゃないもん』って言ってるほうがキモイっしょ」
山「何を言ってるんだ……。で、今日なんかネタがあったんじゃないの?」
し「あーうん。たいしたことじゃないんだけど、次回作のお知らせっていうか、そんなん」
山「おー。って、私が書いてたやつか」
し「うん。でもそこまで進んでないんでしょ?」
山「進んでないっていうか、冒頭のシーンを書いただけ」
し「十話分ぐらい書いとけって言ったじゃんかよー」
山「自分で書けや」
し「さーせん。あ、『さーせん』と『ざーさん』って似てるよね」
山「花澤さんに謝れ」
し「ごめんなさい。小野寺さんにはいつもお世話になってます。僕は小野寺さんのお友達の眼鏡の子が好きです」
山「知らんがな。で、どんな題材にしたんだっけ?」
し「今真面目に書こうと思ってプロットをねりねりねるねるねるねしてるところなんだけど、そこでふと思って、なろうの検索で『自分が書こうとしてる題材と似てるやつとかないよな?』って思って調べてみたんだけど、かけらもなかった」
山「まぁ冒頭を書いた身から言わせてもらうと、完全にマンガ向きだもんね」
し「うん。ただサッカーの話を書こうとしてたら、気が付いたらコメディになってたって言うね」
山「……言っちゃっていいの?」
し「うん。こんだけで設定がパクられるような心配はないでしょ。『サッカー』と『コメディ』で検索しても、全然出てこないし」
山「まぁWikiにも載ってないジャンルだからね。そういう意味では良し悪しがはっきりでちゃうジャンルだよね。大爆死するか面白いか」
し「あれ? マイナス面のほうが多くない?」
山「シュウさんや」
し「はい?」
山「作家の端くれはみんな博打打ちなんだよ」
し「アッハイ」
山「もういっそのこと投稿しちゃえばいいのに」
し「えーやだよ」
山(いつも速攻で投稿してたくせに)
し「今回のは真面目に書こうかと思ってるって言ったじゃん」
山「じゃあどっかに応募しろよ」
し「それはそれでしょ。僕レベルで応募して受かるとは思えないもん」
山「ただめんどくさいだけのくせに何言ってるんだか」
し「ギクリ」
山「おい」
し「と、とりあえず、次回作のタイトルだけは発表してやろうかしら」
山「言え言えー。そしてパクられてしまえー」
し「パクれるもんならパクってみやがれ!」
山「早く言え。尺稼ぎすんな」
し「はいはい。『中二病の俺がサッカー部のキャプテンになりました』」
山「なげぇな」
し「僕も時雨沢さんを見習って長いタイトルをつけてみようかと思ってね」
山「じゃあ他にも案があったってこと?」
し「ただ長かったり、極端に短かったりしてたから、消去法でこれが残った」
山「シュウさん的には最長だよね」
し「うん。最近の最長は『オッパイイッパイシッパイイッパイ』だった」
山「下品なやつめ」
し「お題を出した人に文句を言ってください」
山「お題をくれた人をDisるとはいい度胸だ。でもそう考えたら、作品名に文章を使うって斬新だね」
し「今じゃありふれまくってるけどね」
山「インフレしまくってたもんね。まぁいいんじゃない? 頑張れ」
し「うん。頑張る」
おしまい




