24話 体質改善
シュウさん(以下、し)「今日、掃除したら、めちゃくちゃ部屋が綺麗になりました。まる」
山田さん(以下、山)「それはよかったですね。まる」
し「買った本とかが散乱してて、いろんな意味でぐちゃぐちゃだったんだよねー」
山「本棚に入れたらいいじゃん」
し「ところがぎっちょん。ベッドの上で読んじゃうから、枕元に本がたまっていって、それが寝てる間に落ちて、そのまま下で積まれていくという状態なのだよ」
山「それはちゃんと片付けろ。本が傷むじゃんかよー」
し「いやいや。傷むけど、僕、そーゆーのあんまり気にしないし。読めればいいかなーって。本ってもともとそういうものでしょ」
山「まぁそうだけど。でも物を大事にしないとパソコンみたいにすぐ壊しちゃうじゃん」
し「パソコンは僕が壊したんじゃないもん。急にインターネットに繋げなくなったんだもん。ウィンドウズ関連の項目が全滅で、まともに使える状態じゃなかったんだもん」
山「絶対に寝落ちしたときに、膝の上に乗せたままのパソコンを下に落としてるのが原因だと思うんだけどなぁ」
し「それは可能性であって確定的な証拠ではないでしょ?」
山「バカ。それを要因っていうんだ。原因の元になりえることだろうが。今度のパソコンは高いんだから、落とさないようにしなよね」
し「そんなん気を付けてどうにかなるなら前のパソコンでも気をつけとるわ!!」
山「落とすたびに罰金制にすんぞ」
し「ふん。このシュウさんが何度も何度も落とすと思ってるのか!」
山「威張るな! 喚くな! お前は初期のリザードンか! 竜の谷に送るぞ!」
し「スイクンと戦うときに戻ってきてやる!」
山「スイクンなんかマスターボール投げれば一発ですわ!」
し「劇場版なのに、タイトルのポケモンとの戦闘シーンがものの五分くらいで済みそうだ。せめてバトルはしてください」
山「私の恐ろしさがわかったか!」
し「子ども泣かせなのはわかった」
山「わかればよろしい」
し「(テンション高いなぁ)」
山「そういえば最近ストレッチ始めたんだって?」
し「いえすいえす」
山「どうせ腹筋みたいに続かないんでしょ?」
し「腹筋と違って、ストレッチのほうが気軽に簡単にどこでもできるから、艦これとかで出撃してるの見ながらやってるよ」
山「ふーん。ストレッチって言ってもさたくさんあるわけじゃん。どんなことしてんの?」
し「肩回りのストレッチとかが多いけど、他は足伸ばして前屈とか腰ねじったりとか足首揉んだりとか」
山「へー」
し「本当は背中とか踏まれたいんだけどね」
山「……ん?」
し「ん?」
山「……目覚めたの?」
し「目覚めてないわい。背骨をボキボキやられるのが好きなんだよね。普段生活してて背中をぐーって押される機会なんてないじゃん。大阪にいたころは近所の整体行ってたからよく背中押してもらってたんだけど、今は行ってないからなぁ」
山「へー。そういや整体といえば、町長のほうでも整体回あったよね。綺羅ケンさんの藤堂さんのところで町長がボキボキやられてたやつ」
し「あれは僕の実体験ですわ。首引っ張られるのとか、僕は爆笑しながらやられてたけど」
山「なんという迷惑」
し「大丈夫。寝っ転がって『待っててくださいねー』って言われた直後にいびきかいて爆睡してたような客に、今更何も言わないだろうさ」
山「それが迷惑だと言っているんだ」
し「だって疲れた身体をほぐすために行ってるんだから、日ごろの睡眠不足を何とかしてくれるのもお役目ではないですか?」
山「ではないです。どこぞのトニオと勘違いしてるんじゃないか?」
し「あそこは行ってみたいよね! 料理を食べるだけで身体の悪いところが改善されちゃうんでしょ? 1コース5000円とかだったら、月2回くらい通うわ」
山「生活習慣を改善しろよ」
し「だからストレッチしてるんじゃん」
山「いや、ちゃんと寝ろよ」
し「よくツイッターで言ってるけどさ、睡眠時間を削ってるのにはちゃんと理由があるんだよ」
山「ほう。聞いてやろうではないか」
し「一日八時間寝るとすると、一日の三分の一を寝てるわけ。それを人生に置き換えてみると、人生の三分の一を寝て過ごしちゃうのだよ」
山「ふむ」
し「なんかもったいなくない?」
山「まぁ、少しは」
し「でしょ? じゃあ一日四時間睡眠にすると、人生の六分の一を寝て過ごすことになるわけ」
山「言いたいことはわかった。つまり寝てる時間よりも何かをしている時間に充てたいわけだな」
し「いえすいえす」
山「でもそのせいで体調崩したら元も子もなくない?」
し「僕、風邪らしい風邪はひいてないよ?」
山「風邪らしい風邪ってなんだよ」
し「鼻水とかのどの痛みとかはあったりするけど、すぐに治るし、基本一日で治る」
山「九尾のチャクラでももってるわけ?」
し「あはは。まぁ睡眠不足のせいで体調悪いのがデフォルトみたいなもんだから、そんじょそこらの病気とかなんかじゃ相手にならないかな」
山「それダメなやつじゃん」
し「でも職場でインフルエンザが流行った時も、僕だけかからなかったし」
山「それ病原菌に嫌われてるんじゃない?」
し「嫌われるのには慣れてるから」
山「あっ……(察し)」
し「おい。何察したんだよ。さりげなく後ずさんな!」
おしまい




