22話 責任者交代
山田さん(以下、山)「ねえ」
シュウさん(以下、し)「ん?」
山「最近機嫌悪いの?」
し「え? なんで?」
山「ほら、なんかツイッターが暴言ばっかりな気がしたから」
し「ばんなそかな。別にいつもどおりじゃない?」
山「そう? そうならいいんだけど」
し「ん?」
山「もしかしてアレ? 生理?」
し「なんでやねん。男ですしおすし」
山「ふーん。さいですか」
し「……そんなに機嫌悪く見える?」
山「少なくとも私にはね」
し「マジか。まぁ色々とあったしね」
山「まぁ聞くだけなら聞いてあげるよ。対抗策とか解決策とかは出せないけどさ」
し「いくつかあるんだけどね」
山(いくつもあるのか)
し「最近、なろうコン大賞の発表があったじゃん?」
山「あーあれね。うろな町の参加者の中からも一次通過者が出たよね」
し「ぶっちゃけ言うとね、すごい悔しかったんだよね」
山「その人のことが?」
し「いや、通らなかったことが。一応さ、ぼっちデイズと女々しい想いを参戦させたわけじゃん? どっちも僕の仲では一位二位を争う出来の作品だったからさ、それが通らないとなるとどうなのよって思ったわけ」
山「自分の実力を否定された感じがしたと」
し「簡単に言うとそういうこと」
山「じゃあ機嫌悪いっていうよりも、凹んでるってこと?」
し「まぁ……そっちのほうが正しいかな」
山「なんでぇい」
し「それとは別にもう一つあるんだけどね」
山「はいどうぞ」
し「ちょっと前にさ、ツイッターで仲良くしてた子が友達になりましたって言ったじゃん?」
山「私の友達な」
し「こまけぇこたぁいいんだよ。で、その人、かれこれ一年半か二年くらいの付き合いがあるんだけど、ずっと男だと思ってたんだよね」
山「ん?」
し「お察しの通りなんだけど、女だったんだよね」
山「……それってどうなのよ」
し「その人は気にしてないらしいんだけど、僕ってば、全然気づかなかったっていうのがショックすぎてめっちゃ凹んでた」
山「そんな話どっかで聞いたな」
し「最近書いた娘の番外編の中村編だよ。まさにあんな感じだったんだけど、香恵ちゃんみたいにメンタル強くなかった僕は、相当応えたよね」
山「でも元々顔も見たことないわけだし、気にすることないんじゃない?」
し「そうなんだけどさ、申し訳ないというか、お誕生日おめでとう短編まで書いたのに、まさかの性別ミスという当の本人たちにしかわからないミスを犯してるわけなんだわさ。これってどうなのよ?」
山「気にするでない。これからの関係に気をつけていけばよろし、ってその人が言ってた」
し「まぁそれで話はついたんだけどね。ちゃんと謝ったし」
山「それでよい」
し「まぁそんなこともあってか、ちょっと自分の作品を書くのに自信がなくなってきてるんだよね」
山「急に話を戻すな。だからピクシブに上げた遊戯王の小説の続きばっかり書いてるわけ?」
し「そういうこと。続きを楽しみにしてる人もいるっぽいし、書きたいストーリーは決まってたから書きやすいし」
山「でも息抜きならうろな町でやればいいじゃん。元々そういうところでしょ?」
し「そうなんだけど、ネタがないっていうか、他の参加者の人たちの作品を読めてないから、現状のうろな町がどんなんか把握できてなくて……」
山「読んではいるんでしょ?」
し「読んで『は』いる。でも頭に入ってきてないからなんとも……」
山「わかった。そこは私に任せなさい」
し「!?」
山「うろな町は任せなさい。その代わり、遊戯王が落ち着いて、気持ちが落ち着いたらうろなでもなんでも書いたらいいさ」
し「山田さんが……動く……だと? 山だけに」
山「動かざること山の如し! って風林火山じゃないわ。まぁアニマチオンのほうも書いてなかったし、ちょっと書きたい短編もあったから、それを書いて場をつなげてあげるよ」
し「山田さん……大好き!」
山「飛びつくな! キモイ!」
し「うげっ! みぞおちに、キックは良くないと、思います……」
山「知るか。条件反射じゃ。ところで、うろなで変換すると誤変換で『虚亡』って出てくるんだけど、これ、どうにかしてくれない? もしかして現実から目を背けてうろな町に逃げてくる的な意味が入ってるの?」
し「え? 入ってないよ? 『小説家になろう』の『なろう』を反対から読んだだけ」
山「さいですか。ま、場つなぎは任せろーバリバリー」
し「やめてー!」
山「え、やめたほうがいい?」
し「いや、ノリで言っただけです。冗談ですごめんなさいお願いします」
おしまい
というわけで、しばらくは山田さんがうろな町の責任者になります。
というお話でした。




