好感度アップ
ミーンミンミンミーン
「プールだ!!プールに行くぞ!!」
夏休み前日の昼休み。小月が突然そんな事を言い始めた
「は?」
「夏休みといえば、プールだぞ!エロゲの定番だ!!」
ガンッ!!
「痛いっ!?何すんの小岩!」
「大声でエロゲを言うな!!」
「ま、まぁとにかく俺はプールに行きたいんだ。いつものメンバーで」
「このメンバーでか?でも、急にどうして?」
「夏らしいことやってみたいんだ。青春は大事だぜ」
「で、本音は?」
「エロゲみたいに水着ポロリを期待しちゃったりww」
「だめだコイツ。早く何とかしないと」
「でも夏休みにプールはいいかも…」
尾久がそう言った
「まぁな。じゃあ皆で行くか」
「それなら、東京アクアプールに行こうぜ!」
「アクアプールか…名所だから混むんじゃないか?」
「ふふふ…実は俺、人数分の優先チケット持ってるぜ!」
「用意いいなお前…」
こんなに用意のいい小月はドヤ顔でこっちを…って、こっち見んな
「ところで何枚あるんだ?」
「6枚だな」
ということは、俺と小月、雪未に尾久。あと高井戸さんて所か
「あと1枚は黒磯でも誘うか」
「そだな。じゃ、明後日JR二鷹駅で待ち合わせな」
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明後日
「あのぅ…私も来て良かったんでしょうか?」
高井戸さんが申し訳なさそうに言った
「いいんだよ。高井戸さんにはお世話になってるし」
「お、お世話なんてそんな…///」
「あの…俺が苦労して手に入れたチケットなんですが…」
「それにしても雪未と尾久はまだか?」
「スルーは止めて小岩!!」
「2人はまだかもよ?ww」
すると黒磯がニヤニヤしながら、やってきた
「どういうこと?」
「それは、某好きな人に可愛く思われたいからコーディネートに時間かけてるのよ」
「う…」
好きな人…か…///
「あれぇ?どうして顔赤いのかなぁ??ww」
「あ、暑いからだよ!///」
今更ながら思うが、黒磯も小月も俺をからかうために来てるようなもんだな
「お、お待たせ~」
「ごめんなさい。待たせて…」
すると2人が走り寄ってきた
「……………」
来た2人の服装に俺は目を奪われた。
2人とも可愛い…///
「小岩は2人をジーッと見て…やらしww」
「っ……………///」
「もう…私を視姦するなんて…裕吾のエッチ…///」
「視姦してねぇよ///」
「小岩裕吾(仮)女子2人に対し、視姦をさせるよう強要」
「強要してねぇし!!ていうかメモ帳に書くな!」
「はいはい。漫才はここまでにして早く行こうぜ」
小月にまとめられて、俺達は出発した
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「ここでいいんじゃないか?」
「おうよ」
俺達は手頃なところにパラソルをぶっ刺した
「それにしても…これはスゴいな…」
この東京アクアプール。ただのプールと違って、地面が天然の砂で波のプールとか全長500mのウォータースライダーとか…
いうなれば、スパリゾートハワイアンズみたいなところだ(行ったことないけど)
「いやぁ…水着…スク水…なんてやらしい服装なんだ…」
で小月はわくてかしながら歩く水着女性を見ていた
「お前…前も夏服がうんぬんとか言ってなかったか?」
「それはそれ、これはこれさ」
「あそ…」
「あ!そこにいたの?」
すると女子の面々がぞろぞろと集まってきた
「すごいね~アクアプール…」
黒磯は文字通り黒いビキニだった
「お、お待たせしました…///」
そして高井戸さんは………え?
「スク水キターーーーーーーー!!!!!」
なぜか高井戸さんは学校指定のスク水だった。
「た、高井戸さん?」
「わ、私…今までプールに行ったことなくて…自前持ってないんですよぉ…///」
「そ、そうなんだ…」
「うぅ…恥ずかしいよぉ…/////」
高井戸さんは顔を赤くして、俯いてしまった。
こ、こういう時って…なんて声掛けりゃいいんだ?(汗)
「いや、由香里よ。大丈夫だ」
お、小月がフォローを…
「スク水は正義だからな!!」
「……………」
だめだコイツ、早く何とかしないと
「お、お待たせ裕吾…///」
「ま、待たせた?小岩///」
小月をプールに蹴り落とした後、声に気付いて後ろを向くと
「っ……………///」
そこには可愛らしい水着を着た雪未と尾久がいた。
う………ふたりとも可愛すぎる…
「ど、どう?///」
「うん…ふたりともよく似合ってる///」
「えへへ…ありがと…///」
いつもなら、変態妄想を全開する雪未とそれを茶化す尾久だが、俺の素直な反応にただただ赤くなって黙っていた。
「ここだけ甘いニオイするなぁ…ww」
だが、黒磯が茶化し要員になったんだけども…(汗)
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「ところで小岩は泳げるほう?」
「ん~、まぁな。運動神経はいいとは言われるな」
「じゃあ、泳いでみてよ。」
黒磯がそう言ったので、俺は軽くクロールをしてみた
スイー
「おー、軽快だね」
「裕吾…カッコいい…///」
「うん…///」
…なんか、ふたりの前でカッコつけるのも恥ずかしいな…///
「よし!!俺も泳いでみるぜ」
「お、じゃあ競争…あれ?」
なぜか小月はその場で潜りはじめた。
え?潜水対決なのこれ?
「ぶはっ!!」
「お、おい…俺は競争を…」
「だめだ!!見つからんかった!」
「何か落としたのか?」
「何かポロリトラブルがあって、ビキニが流れてないか確認を…」
「誰か警察呼んでぇ!!!!!」
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それから、午前中は目一杯遊んでいつの間にか昼食になっていた
「そろそろご飯にするか」
「裕吾。私、お弁当作ってきたんだけど…///」
「え、マジで?」
「そ、それなら…私も小岩の為に弁当を…///」
「あ、サンキュー…」
雪未と尾久は大きな重箱を持ってきて、俺の前に出してきた
「これはまた…量が尋常ではないな…」
「はい。裕吾」
「はい。小岩」
そして2人は互いにおかずを取って
『はい、あ~ん///』
男なら憧れる、2人からのあ~んだった。
でも…どっちを先に食べればいいのやら(汗)
結果
「うぅ…」
俺はふたつの重箱を全部たいらげた
腹はパンパンで胃袋が限界を超えていた
「どうだった?私と雪未のどっちが美味しかった?」
「ど、どっちも美味しかったよ…うぐ…」
「あありがとう///」
2人は嬉しそうな笑顔を浮かべた。
………ちくしょう!そんな顔見せるの反則だろ///
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そしてそんなこんなで午後もいっぱい遊ぶことにしたのだが…
「ねぇねぇ、あそこの波のプールに行ってみようよ」
突然、黒磯がそんな事を言った
「そうだな。ちょっと行ってみるか」
俺達は波のプールまで移動した。
ザァァ…
「わーすごい。本物の海みたい」
「由香里ちゃん!一緒に泳ごう!!」
「え?はわわわわ…(汗)」
女子4人はハシャぎながら、プールに入っていった。
「元気だね。」
「あぁ、そうだな。水着は今日も輝いてるぜ!!」
「……………」
この水着フェチは置いといて、今日は本当に来てよかったと思う
少し前までは雪未とはギグシャクしてたし、これはよりを戻す機会だと思えば…
しかし…
「ん?」
いきなり空が曇り始めた
「これは…一雨来るんじゃないか?」
「そうだな。おーい!!そろそろ戻ろうぜ!」
俺と小月で4人に声を掛けた瞬間
ザアアアアアァァァァァ…
急にどしゃ雨が降ってきた
「おい!早く戻らないと…」
先に岸に近かった黒磯と高井戸さんは先に上がれたが、奥まで行っていた尾久と雪未はまだ戻れずじまいだ。
「ちょ…マズくないか!?」
波のプールは荒れ狂う海の如く、とんでもない波を生み出していた
「雪未ー!沙紀ー!」
2人はこのままでは怪我をしてしまう恐れがある。………かくなる上は………
バシャーン!
「小岩!?」
泳いで助けるのみ!!
俺は波に逆らいつつ、2人の元まで泳いだ
しかし、波は猛烈な勢いで押しのける。というか、波のプールってすごいな!!
妙な関心をしつつ、俺は2人のそばにたどり着いた。
「大丈夫か!?」
「え!?小岩?」
「ここは危険だ!!早く岸に!」
「あの…そこに通路…」
「いいから!!」
俺は2人を抱えて、荒れ狂う波のプールを突き進んだのだった…
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「アホだな、小岩ww」
岸に戻って落ち着いた俺に小月がそう言った
「そうだね…」
「だって、2人の後ろに点検用の通路あったんだし、そこ使えばいいのにね」
そうだ。波のプールの奥には通路があったことを完全に失念してた
なんか…俺ってアホみたいだ…
「まぁでも、2人の好感度は急上昇だけどねww」
黒磯がそう言うと
「あの…裕吾。大丈夫?(汗)」
「ごめんね…通路のこと言わなくて…(汗)」
雪未と尾久が心配そうに俺をのぞき込んでいた。
ま…結果オーライて事で