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意識し過ぎる

「どーん!」

ずしゃ…

「あ痛えぇぇぇぇぇ!!」

寝ているといきなり腹に激痛が走った

これは朝から意識が飛びそうな痛みだ

俺は目を開けると


「おはようございます、裕吾」

「何すんだよ、雪未」

「別に…」

あれ?何か不機嫌?

「雪未、朝から何怒ってんだよ」

「別に何でもないよ。」

「………?」

「そ、それより今日から夏服だよ」

「あ、そうか今日から衣替えか」

よく見ると雪未は夏の制服を着ていた

「なんか新鮮だな、夏服は」

「そんな…私の夏服を見てムラムラしちゃダメなんですからね///」

「ムラムラするか」


「で、でも…夏服に興奮するのも裕吾だよね///」

「あの、俺の性癖を勝手に決めないでくれるか?」

「じゃあ、冬服の方がいいの!?///」

「そっち違う!!」

「明日から厚着してあげる。もう…ドSなんだから///」

「……………」

いつものように朝からエンジン全開の雪未だが………さっきは何で怒ってたんだろう?


~~~~~~~~~~~

「うはぁ…いいなぁ…」

ワクワクテカテカ

「なぁ、小月。お前何を見ているんだ?」

「ん~、夏服だよ。健康肌を露出する。なんてやらしい服装なんだ…」

「お前は夏服をそんな目で見てるのかよ」

「男なら誰でも見たくなるものだろ?小岩」

小月が俺の肩を叩いた

「俺に同意を求められても(汗)」

「や、やっぱり裕吾は夏服に興奮するんだね!///」

「違うっての!!」


「ふむふむ…小岩裕吾(仮)は夏服に興奮する性癖も兼ねていると…」

「だからそんな性癖は…って尾久!!///」

いつの間にか尾久は雪未の後ろにいた。

……………っ、なんか緊張する///

「おはよう小岩」

「お、おぉ…///」

「……………私を何いやらしい目で見てるのよ」

「見てねーよ!!///」

「小岩裕吾(仮)は女子生徒をいやらしい目で視姦」

「変な事をメモ帳に書くんじゃねぇ!!」

はぁ…いつも通りだな………

あれ?いつも通りだな………昨日の事、気にしてないのか?


~~~~~~~~~~~

授業中

『え~、ここは…』

「……………」

うぅ…何か緊張する。なぜだろう、尾久を意識してからそわそわして落ち着かない。

逆に意識し過ぎなのか?でも、昨日の態度を見て意識するなと言う方が難しい

………というかよく考えると尾久って可愛いよな

学校入って最初会った印象が可愛いなとは思っていた、まぁ性格がインパクトあったせいかそう思わなくなったけど

今は意識してる以上、可愛いと思わざるを得ない


キーンコーンカーンコーン

休み時間

「……………」

「おーう、どした小岩」

「んー、いや何でも…というかお前イキイキしてんな(汗)」

「夏の健康美がまぶしいぜww」

「夏の健康美ねぇ…」

「もしかして、尾久の事が気になる?」

「ぶっ!!?」

俺はつい吹いてしまった


「な、何言ってんだ(汗)」

「気になるんだなwま、昨日の態度を見れば無理もないだろうけどさ」

「………まぁな。」

「尾久はああいう性格だけど、案外可愛いからな。結構ファンもいるみたいだし」

「マジか…」

「だから小岩ももし尾久が好きなら、もっとアイツの事知っていた方がいいんじゃないかな?」

好き…か

でも俺が尾久を好きというと何か引っかかる


「別に何でもないよ。」

ふと、朝の光景を思い出した

引っかかるのはこれのせいか?


「あの…」

「ん?」

すると後ろに高井戸さんが立っていた

「高井戸さんか。どうしました?」

「あの…私が前に変なこと言ってごめんなさい…」

「あぁ、いや別に怒ってるわけじゃないから(汗)」

「でも、さっきから悩んでた顔をしてたので昨日の事かと思って…」

「そういうのじゃないから安心して。」

「そうですか」


~~~~~~~~~~~

キーンコーンカーンコーン

「は~、終わった…」

結局、尾久の事が気になって授業にまったく集中できなかった

はぁ…参ったな

「裕吾、早く帰ろうよ」

「あぁ、今日も買い物付き合うよ」

「えへへ…ありがと///」

やっと機嫌を直してくれた雪未を連れて帰ろうとすると


「お~い、小岩待て」

いきなり担任の大宮に呼ばれた

「なんすか?」

「悪いが、暇なら化学室にこのプリントを運んでくれないか?」

「いや…俺今から帰るんですけど…」

「どうせ急ぎの用事じゃないだろ。あぁ、尾久も手伝ってくれないか?」

「わ、私ですか!?///」


~~~~~~~~~~~

テクテクテクテク…

「……………」

テクテクテクテク…

「……………」

き、気まずい!!

なんてタイミングが悪いときに起きたもんだ

結局、雪未は機嫌が悪くなるし、クソ重いプリントを持つハメになった


ガラガラ…

「すいませーん。3組の者ですけど、プリント届けに来ました」

「お~、悪いね。」

そこにいたのは化学の『亀岡啓次郎』先生だった。

いかにもここの主だと言う感じで教卓に座っていた

「ここでいいですか?」

「うむ。せっかく来てくれたんだし、何か飲むかい?」

「え、いいですよ(汗)」

「気にすんな。………君たちは恋人かい?」


「はぁ!?何言ってんですか!?」

いきなりの事で俺は慌てた

「はははっ…冗談だよ。コーヒー用意するから」

少し笑いながら、亀岡先生は準備室に入っていった


「……………」

「……………」

さっきの冗談のせいで余計空気が重くなる

何か喋らないといけないと思うんだが、どうしよう…

「え、と…わ、私達って恋人に間違えられるのかな?」

「あ…そう…だな」

尾久が少し笑いながら口を開いた。

「あの…やっぱり昨日のこと気になる?」

「別に…気にしてないよ」

「そっか…」

「……………」

また沈黙になる。


「あのさ…小岩って夏服って好き?」

「え?」

尾久が頬を赤くしながら聞いてきた

「いや、夏服が好きってわけじゃ…」

「でも嫌いじゃないよね?」

確かに嫌いじゃない。朝の雪未の夏服は可愛かったけど

「あの…私の夏服どうかな?///」

尾久が俺の前に立って、恥ずかしそうにポーズを取った


か、可愛い…///

意識してるとかそういうのじゃなくて、純粋に可愛い…

「に、似合ってると思うぞ…///」

カァァ…///

「~~~~~/////」

尾久は声にならない驚きで顔を赤くした

「……………///」

「……………///」

うぅ…どうしよう


ガララ…

「待たせたね」

「ひゃう!?」

いきなり亀岡先生が来たので尾久が声を上げた

「おや?すまんな。私はお邪魔虫だったかね?ww」

「あ、いえ。大丈夫ですから…///」


やっぱり俺は意識し過ぎなのか?

そんな気がした


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