梅雨だから恋の模様
ザァァァァァ………
今日は朝から雨が降っていた。
「おはよう、母さん」
「おはよう裕吾。あら、今日は雪未ちゃんに起こしてもらったの?」
「今日も…だから」
いつも通り雪未は俺が朝っぱらからとんでもない起こし方をされたのだ
どうされたかは読者の想像力に任せるが
「雪未。頼むからまともな起こし方は出来ないのか?」
「え?私としては普通の起こし方だと思うんですが」
「あの起こし方は、ギャルゲの妹ルートしかないだろ」
「じゃ…じゃあ…///裕吾は、妹好きって事!?」
「違うわ!!」
「じゃあ、明日から私がツインテールで制服着て、『お兄ちゃん!!早く起きないと遅刻だよ!!』とかとか…」
「どうしてそういう方向に行っちゃうかなぁ…」
「もしかして、ポニーテールがよかったかな?」
「……………」
もう朝からツッコむ気が起きなかった
「………今日も雨がスゴいわねぇ」
母さんがぼそっとそう言った
「もう梅雨入りしたからな」
「結構水たまりとか溜まっているから裕吾、雪未ちゃん気をつけてね」
「へーい」
ザアアァァァァァ………
「さっきより雨ひどくなってないか?」
「そうだね。早く行かないとダメだね。」
タッタッタッ…
「あ、おい!そんなに走ると…」
ザァァァァァ…バシャン!!
案の定、雪未は水たまりに足を滑らせて転んでしまった
「………いわんこっちゃない…」
保健室
「まったく…水たまり溜まっているって言ってたろ」
「だって…ちょっと遅刻しそうだと思って」
「歩いても充分間に合うって」
「ゴメンね…裕吾………へくちゅん!!」
「ほら風邪引くから、とにかく着替えろ」
と言ったが、よく考えたら替えの制服がないか…というか今日は体育がないからジャージを持っていないし
「てか、雪未はジャージ持ってるのか?」
「うぅん。でもメイド服は持っているよ」
「え」
雪未はバッグからメイド服を出してきた
なんで、持っているんだ?(汗)
~~~~~~~~~~
教室
ガラガラ…
「おはよう、尾久」
「おはよう、小いw………」
雪未のメイド服を見て、尾久は言葉を止めた
「尾久。これはある事情があってな…その…」
「午前8時20分、小岩裕吾(仮)が幼なじみにメイド服での登校を強要。制服の行方はどこに…」
「違うから!!俺のせいじゃないからね」
「じゃあ小岩は、雪未ちゃんの制服を雨で無理矢理濡らして、メイド服に着替えさせようと企んでたの!?」
「それも違う!!」
「それじゃあ、なんで雪未ちゃんはメイド服で来てるの?」
「雪未が滑って水たまりに転んで、制服が濡れたんだが、なぜか替えの服がメイド服しかなかったわけだよ」
「へぇ…、つまりは小岩の仕業ね」
「なんで!?」
「水たまりという罠を作って、雪未ちゃんを転ばせてメイド服にすうつもりだったんでしょ?」
「だからそんなんじゃねぇよ!!というか、水たまりなんか作れるか!!」
「違うの~?せっかく記事が出来たと思ってたのに…」
「……………」
朝から、ものすごく疲れる…てか、尾久はどうしても俺を変態に仕立て上げたいのか
「それにしても城崎っちゃんはメイド服似合うよな」
小月が雪未のメイド服姿をまじまじと見る
「そ、そんな事ないよ」
「いや、むしろ普段から着慣れてる感じがして違和感ないよな」
「それはつまり…w」
ジーーーーー
「お前ら、俺を見るな!!俺は無実だ!」
~~~~~~~~~~
昼休み
「雨…ひどくなってきましたね」
「だなぁ…」
朝から降り続いている雨は、午後から強さを増していた。それに加えて風も強くなっていった
「梅雨ってヤダよな、ジメジメするし」
小月がそんな事を言い始めた
「だよなー」
「湿気がたまると、エロゲのパッケージにカビが生えちゃうしな」
「う~ん…なんか俺の思ってる事と違う気がするなぁ」
「梅雨にエロゲにカビ生えない?」
「そんな同意を求められても(汗)」
「でも、雨はヤダよね。こういう時期は髪のくせ毛と格闘しちゃうし」
「あー、分かります。なかなかくせ直りませんし」
雪未が尾久に同意する顔をした
「髪が多いと大変なのか?」
「そうですよー。結構女の子には大敵なんだよ」
「でも、朝起きる時。普通に髪の毛整ってないか?」
「それは朝早く起きて格闘してるんですよ。」
「そんな大変なのか?」
「大変に決まってるじゃない!!」
いきなり尾久が声を上げた
「っ!?」
「女の子にとっては髪は命なんだよ!!朝から髪の毛を整えるのは至難の技なんだからね!」
「ちょ…///」
身体を乗り上げた尾久が俺と至近距離で話す
顔が近すぎる…/////
「特に湿気でね、髪の毛がハネちゃう…」
「尾久…、顔が近い///」
「え………?ひゃう!?///」
驚いた尾久は俺からすごいスピードで離れていった。
「ご、ごめん…小岩///」
「いや、大丈夫…」
「……………」
「……………」
………なんだ?この微妙な空気は一体…
「あれぇ?もしかして尾久。小岩にフラグ立て………ww」
バリーーーーーン!!
「アーーー!!♂」
尾久に殴られた小月はそのまま窓を突き破って、4階から落ちた
「………小月に死亡フラグが立った…(汗)」
それにしても尾久は…
「と、とにかく…小岩は気にしないで…こ、小月が勝手に言ったことだから」
「別に気にしてはないけど」
「こ、小岩は私の格好のネタであって、べ、別に好意を持っているとかそういうものではないというか…///」
尾久は顔を真っ赤にしながら、必死に喋っている。
「いや…そこまで俺も言ってないんだけど」
カァァ…///
あれ、何か余計顔が真っ赤になった
「っ………/////」
「えっと………尾久さん?(汗)」
「っ~~~~~~~~~~!!」
ダッ!
「なんで逃げる!?」
「今度、小岩の下駄箱に不幸の手紙入れてやるんだからぁ!!」
「悪質な子供のイタズラか!!」
尾久はそのまま教室を飛び出した。
ポカーン…
「尾久…一体どうしたんだ?」
俺たちが呆気に取られていると
「小岩………まだ気付かないのか?」
「小月…お前…(汗)」
制服ボロボロの小月が帰ってきた
「だ、大丈夫か?」
「大丈夫だ、問題ない。あばら骨2本とアゴが割れたがな」
「問題ありだよ!!あと、死亡フラグをまた立てるな」
「そんな事より、尾久のあの態度を見て分からないのか」
「今まで見たことない態度だとは思ったけど」
「あのな。単刀直入に言うと尾久は確実にお前に惚れかけている」
……………
……………
尾久が俺に惚れかけている?
「いや…まさか違うだろww」
「違くないぞ。あの態度はどう見てもおかしいだろうが」
確かにおかしいとは思ったが、俺に惚れる理由にはならないと思うんだが…
「小岩…お前はやっぱりエロゲの主人公だよ」
「………?」
「……………」
しかしこの後、俺はとんでもない事に巻き込まれるとはまだこの時は分かってなかった。
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次の日
ガチャ
ドバシャーーー…
「うわ!?」
尾久の宣言どおり、大量の不幸の手紙(約100通)が出てきた
「…………………………」