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痛みと喜びと

キズモノのこころ

作者: 篁 霞流

わたしの心

キズついて、ところどころ欠けていて

くらい色をしたわたしの心

他人のきれいな色を見るたび

ざわめくわたしの心


奪ってしまいたい

衝動に縛られるわたしの心


すげかえてしまいたい

あの心が欲しい

こんな心はいらない


あの心が欲しい

こんな心捨ててしまえ


心が口々に囁きかける



ある日 わたしの前に現れた

美しき心の持ち主


奪ってやりたい

いつものようにざわめいていた

みにくい みにくい  わたしの心をみて

きれいだと言った 美しき心の持ち主



キズモノだよ

(そんなきれいな色を心にやどして)

瞬間で湧き上がる嫉妬


しばらくして ポツンと静寂が破られた



だからでしょ。

キズで光が反射するから

美しくなれるんでしょ。

だれにもない美しさになるんでしょ。



そうだったのか。




わたしはそれ以来 だれの心も欲しくなくなった


わたしの心はみにくいけれど

わたしの心はキズモノだけど

でも

何より美しい


そう思えるから


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