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この世界、モノづくりも名前もお風呂もありません。だから後輩といっしょに、魔術開発と現代知識で雑貨から兵器まで作り放題の3年間をのんびり送ります【連載改稿版】  作者: 事業開発室長
異世界道中の、はじまりはじまり

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第54話「空を覆う黒い影」

「一緒に入って頂けるなら入りますわ」


アウラムから予想外の返事だ


「男女別にしてあるのでダメですけど?」


「前に入った時はアヤノ殿が居て

しゃんぷー?とかの使い方を教えて貰いましたけど

一人では何が何やら、わかりませんわ」


なるほどね

入浴については1度入っただけの

まだ子供レベルでしたか


「じゃ、あとでみんなが戻ってきたら

一緒に入ってもらおうか

一番風呂はとりあえずお預けで」


当然というか、一緒に入るという選択は現状では選ばない

廻りに女性ばかりの現状で、目先の欲に走って良いことは

全くと言って無い


むしろトラブルの原因でしかない


「イチバンブロ、ってなんですの?」

小首をかしげて聞かれる


「掃除してお湯を張って、一番最初に風呂に入ることだよ

誰も入ってない、まっさらのお湯に入るのが気持ちいい

っていう人が居るからね」


そう言うと、目を煌めかせて近寄ってくる

「気持ちいいのですか?

暖かい水に入ることが無かったから

初めて入った時は凄くびっくりしましたけど

お風呂って気持ちいいものだと思いましたわ


それが『イチバンブロ』だと

もっと気持ちかもしれないのですわ?

是非入ってみたいですわ!!」


食いつきも凄いが、圧が半端ない

相撲の取り組みみたいに、ぐいぐいと押し寄られる


仕方ない


アウラムには男湯に来て貰い

上着を脱いでTシャツと短パンになった私が

使い方を見せることにした


彼女を脱がせて実演ってのは

どう転んでも後でエライことになりそうな予感しかない


アウラムが着衣のままなら

まだこっちのほうが被害が少なくて済む


シャンプー、リンスの使い方と

ボディソープの使い方程度なら、十分大丈夫

もちろん、ボディソープは足を洗う程度で終わってますよ


「これで一人で入れるよね?

お風呂、行ってくるかい?」


「大丈夫ですわ!」

大きく頷くと


「”イチバンブロ”は私のものですわーーーー」

残響を残して、彼女は女風呂へと走って行った


折角一人なので

全身洗ってシャワーを済ませ

ロビーで待つこと10数分


「気持ちよかったですわ」

そう言って出てきたアウラムの後頭部には

たっぷり泡が残っていた


一人で風呂はまだ早かったか


バスタオルを3枚取ってきて

うち1枚は濡らしていたので

髪を拭き上げてから

別のでタオルドライをする


一応服は着てきているが、様子がおかしいところもある

どうも後前に着ているものがあるようだが

こればっかりは・・・・・


帰りを待って阿部ちゃんに任せよう


共同浴場はとりあえず問題なし


管理棟に戻り

1階に受付スペースと会議室を作っておく

セキュリティは大事だからね


2階から9階はとりあえず空き室

最上階には私らの事務所となる部屋を作っておく


いちいち洞窟から来るのも大変だろうし

ここだけでなく他の都市などを含めて

管理業務ができる拠点にしておかないと


まあ、基本的にはキングキャッスルと同じ設備

農業部や都市部、魔牛管理場と

通信や状況把握ができる管理室だ


最終的な拠点がどこになるかとかまったく決まってないけど

同じものを作ればバックアップにもなるわけだし


会議室は9階を使う予定にしておく


視界を確認する為、アウラムと一緒に屋上に出てみる


流石に10階建て

遠くに、出発してきた洞窟のある山が見える


360度見廻すと

果てしない森の先を囲むように山が見える

だいぶ遠いようだ


ただ、平面世界とおねえさんが言っていたので

地球のように地平線の彼方があって

見えなくなるわけではない


遠近法で見えないだけなら

見える範囲がどこまでかは調べる必要があるかも


一通り見廻したが

おっさんの居る町からは湖や川も見当たらない

もしかしたら雨も降らないのかな?


「ケイ殿、あそこを見て、ですわ」

アウラムが指をさした先の地面には

砂煙を上げて砂地を走っている装甲車らしき影と大豚の群れ


それを追う影が数個、空に見えた


「鳥、か?」


魔牛、魔猪

ーまあ実際には大豚だったがー、と来れば

鳥もでかくて当たり前かと思ってはいた


怪鳥なんてのがホラーものであったな、などと思っていたが


「あれ、ドラゴンですわ!!!」


『緊急警告

あれはドラゴンですね』


ほぼ同時にアウラムと弥生さんが反応する


―鳥にしては大物過ぎませんか?

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