第23話「異世界の食事情」
「ここまでで、最小限の生活環境は整ったかな?」
阿部ちゃんに確認して、3人娘を迎えに行って
ごはん作って食べようか?と言うことで城の外に出た
出てすぐ3人娘が居たが、あんまり顔色が良くない
「三人共、体の調子はどうだった?」
と聞いてみたが
「それは大丈夫だったのですが・・・・・
それより中で、一体何が起きていたのですか?」
フレイアが恐る恐る聞いてきた
「生活に必要な設備を、二人で作ってたけど?」
アウラムが言う
「まるで、ドラゴン同士が縄張り争いしてる位
魔素がバンバン漏れ出ていましたわ」
聞き捨てならない言葉が出ましたけど?
ドラゴン居るの?
「なにをどうすれば、あのような魔術を連発するのですか?
わたし、余りの魔素量に動けなくなってしまいました」
カホルは両手で自らの体を抱きながら、震えている
「キッチンとトイレ、風呂作ってただけ、なんだけど?」
「キッチン?」
「トイレ?」
「風呂?」
3人娘がかわるがわる首をかしげている
もしや、そういう概念すらないのか
「えっと、ごはん食べる時ってどうしてるの?」
「肉や魚、野菜を食べてますが」
フレイアが答える
「どうやって?」
「え?どうやって、とは?」
フレイアが不思議そうな顔をして、疑問形で返す
「焼いたり、煮たり蒸したりとか、調理って意味だけど?」
「ちょう・り?」
今度はカホルが変なイントネーションで返してきた
「カホルさんは執事だったんですよね?
仕えていた人はごはん、どうしていたんですか?」
阿部ちゃんが聞いていた
「当時の主は、そのまま丸飲みしていましたが・・・」
「「丸飲み」」
私と阿部ちゃんのユニゾンは、完璧だった
―マジか
「ってことは、味付けってどうしてるの?」
「「「あじ・つ・け?」」」
さっきと同じく、しかも妙なイントネーションまで揃えて
3人娘が返してきた
ヤバイ、これ
”伝説のメシマズ”が起きる前フリじゃないのか?
よし
「もしよかったら、私らの【世界】での食事を
簡単にだけど作ってみるよ
それ、食べてみて貰えるかな?」
そう頼むと、4人とも頷いた
あれ?阿部ちゃん?
君、食べる側??
「先輩は3年位、一人暮らししてたんですよね?
ちゃあんとできてるか、料理の腕を見て差し上げますよ?」
なんで上からなんだよ、君
まあ、彼女はずっと実家暮らしだし?
でも、おっさん飯なんですけど、それでもいいんですかね?
溜息つきながらこう言ってやった
「味は保証しないからよ」
彼女は笑ってた
さて
ちゃっちゃと作るには、何がいいかしら?
そう思いながら、みんなでキッチンに向かう
「ところで」
改めてみんなに聞く
「食べられない食材って、あったりする?」
一応聞いておかないとね
勝手が全く違うから、アレルギーとかわからんし
カホルがおずおずと手を上げる
「はい、カホルさん」
「ネギ類が禁忌になってます」
・・・・・犬か?
「もしかして、ニンニクやニラもダメ?」
頷いたので、念の為に追加で聞いておく
「まさかブドウとかも?」
「それは大丈夫です」
ワンコ疑惑、晴れました
しかし・・
「日光とか銀製品とか
十字架とかに弱いとかあったりする?」
「日光は問題ありませんが
”ギンセイヒンとかジュウジカ”、とはなんでしょう?」
そっか、それもないのか
てか、その割にネギとかブドウが通じるって
いったいどうなってるんだよ
「後々検証していくから、今は解からなくていいよ
あと苦手とか禁忌とか特にないかな?」




