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この世界、モノづくりも名前もお風呂もありません。だから後輩といっしょに、魔術開発と現代知識で雑貨から兵器まで作り放題の3年間をのんびり送ります【連載改稿版】  作者: 事業開発室長
異世界道中の、はじまりはじまり

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第21話「女神からの食料提供」

弥生さんが続ける


『触媒となるモノを作っておけば

ご主人様(マスター)の世界のような

大きなタンクや発電所を作らなくても

ガスや電気、水を供給できますよ』


触媒?

プラチナとかパラジウムみたいな?


『それは、自動車用の排気ガス浄化用触媒、でしょうか?

それとは別物です


それはさておき、ご主人様(マスター)は私の指示通り

製作:(クリエイト:)をお願いします』


阿部ちゃんが後を付いて来るのを尻目に

私はキッチンで次々と弥生さんからの指示を受けながら

次々と設備を作っていく


上水道はレバー式の水栓と

キッチンの下にポンプの水タンクを2つ


ポンプといっても電源不用で

魔素を吸って勝手に圧送してくれる

私らからすれば「超技術」


水栓が開けば水圧変動を感知し圧送を開始

閉じれば同じ理屈で止まる


2系統の片方は、過熱器内蔵のポンプで

レバーで調整してお湯の温度を調整できる


おまけにタンク自体が魔素を吸収して

魔術で水を自動生成する素材で作られている上に

浄水機能まであるから作った水が傷まない

―魔素がある限り、だけど―


通水テストを阿部ちゃんに頼んだのだが


「大丈夫、ですよね?」


まあ、最初ってなんでも不安だよね

結局は私が通水して手を洗って

飲用も可能と弥生さんからお墨付きをもらったので

そのまま手酌で飲んでみる


続いて阿部ちゃんも水を飲み始めた


・・・・・おい、毒見させて様子見してから飲むなよ

いやまあ、安全確認って大事だけども、扱いが雑じゃない?


同じようにガスも供給できたし

レンジフードはファン自体に回転する魔術がかかっていて

熱を感知すれば作動するようになってる


懸念だった排水は、排水タンクで受けると

魔術で水と残渣物を分離して圧縮するそうで

しかもその圧縮度がとてつもないらしい


弥生さん曰く

『1年に1度、中身を廃棄して頂けば十分だと思います』


・・・・・汚泥処理が一年に一度でいいの?

ほんと、便利すぎない?


一応、理屈を聞いてみたのだけれど、製作:(クリエイト:)を行使した際に

弥生さんがサポートして、下水処理場の処理全てを

内部で実行してるんだとか


見学した時に詳細資料や技術まで見ていたのが

まさか異世界で弥生さんも参照されるとは思わなかった


―世の中、何時、なにが役に立つか、わからないものだ


一番凄いのは、表にある某サマーランド施設


あれ、給排水や動力、一切考えてなかったんだけど

私の記憶と世界書庫(アカシック・レコード)から得た関連施設や

設備の情報で作り上げたんだって


あれの小型版が、今回作ったキッチンに集約されてるらしい

だから今回はレクチャーも兼ねて、自動で作らなかったとか


弥生さん、意外とスパルタ?


『いえいえ、ご主人様(マスター)は使い方さえわかれば

ご自身でいろいろお試しになられますよね?』


・・・・・まあ、それは確かに


ところで、水も火も使えるキッチンは出来たけど

肝心の食材ってどうするの?


洞窟内をには草木も動物も居ないって報告があったよね?


『それについては、女神様から預かりものがあります

転送:(フォワーディング:)食料倉庫(フードストレージ)

と唱えてください』


指示通りの詠唱が終わった

結果、キッチンが狭くなった


それでも、ホテルの厨房よりも広いくらいだ

その広さの3分の1くらいを占める位置に壁が出来ていた


よく見るとドアが付いている

普通の室内ドアより幅が広い気がするけど、まあその程度


中に入ると野菜や果物がどっさり


見慣れたジャガイモやニンジンみたいな

ある程度保存が効きそうな野菜が山ほどある

ここの室温は若干低い程度で

キッチンとさほど変わらないようだ


奥にはステンレス製のでっかい見慣れた扉が左右に2つ


これまた見慣れたレバーを引くと、強烈な冷気とともに

ビニールの暖簾が噴き出してきた


こちらは冷凍室らしい


でっかい籠に入ったマグロ?

ぶら下がった丸ごと捌かれた牛や豚?

見たことのある光景が広がっていた


ただ、ここは普段着でこの【世界】に来た私らには厳しい


阿部ちゃんは、私の後ろに隠れて

冷気を避けようとしてるけど

上手く行かず震え始めていた


温度も上がるだろうし

冷え性の阿部ちゃんには酷だからと

早々にドアを閉める


じゃあ隣は?

こっちも同じ扉だけど、温度が冷凍室より高い

冷蔵室のようだ


驚いたことに

棚には魚の切り身やカットされた肉

麺類など真空パックで包装された

冷蔵食材が山ほどあった


牛乳瓶も大量に並んでいる


女神様って、スーパーとか使ってるのかな?

阿部ちゃんに聞いてみる


「どうでしょうね?

これ、普通に個人経営のスーパーより品物多い位ですよね?」


大型スーパー程ではないにしても

今いる5人で1年くらい食えるんじゃね?

ってくらいの量に見える

ただ、消費期限がどうなのかは不明だけれど


『女神様から頂いた情報によると、消費期限はありません

加護により、ここから持ち出すまでは時間が止まっています

代わりに追熟や熟成もしませんのでご注意ください』


あら、至れり尽くせり


衣食住はちゃんとしてくれるって言ってたし

弥生さんに持たせてくれたんだね


ありがとう、JC女神様!

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