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この世界、モノづくりも名前もお風呂もありません。だから後輩といっしょに、魔術開発と現代知識で雑貨から兵器まで作り放題の3年間をのんびり送ります【連載改稿版】  作者: 事業開発室長
異世界道中の、はじまりはじまり

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第20話「キッチンを作る」

阿部城(仮名)は、時代背景からも戦いに特化しすぎていて

実際に生活するには不便すぎて、どう考えても向いていない


と結論づけ、隣の西洋風の城に移動して

こちらを生活拠点にすることにした


1階の右奥にキッチン

手前は多目的ルーム

左側は後で工作室を後で作る予定で、とりあえず保留


2階は個室に割り当てて

取り急ぎ5人分のベッドと布団を作っておく


細かい什器類は後廻し

問題は風呂とトイレと衣類と食事

・・・・・そこが一番の問題だよね


「検討するなら黒板かホワイトボード、欲しいですね」

阿部ちゃんからリクエストがあったので

製作(クリエイト:)でホワイトボードと机に椅子

これらを順次作る


あっという間にいつもの会議室セットが揃った


「いちいち起案書書いて決済取って回って

やっと手配したのに、後出しで

『スクラップ置き場から拾って直せ!』って言われたのとは

雲泥の差ですよね・・・・・」

阿部ちゃんがしみじみ言う


彼女が入社した頃、起案書書いても新品が買って貰えず

『倉庫に壊れたのがあるので、それでなんとかして』

と、指示が出たことを申し訳なさそうに

私に伝えてきたことがあった


あれを覚えてる阿部ちゃんからすれば

そりゃあ信じられないよね


起案書だって作るの大変なのに、結果として

「起案しなくたってよかったじゃない!」

ってオチばかりだったし


―まあ、唱えるだけでなんでも出来る

理不尽の塊のような魔術がおかしいんだろうな


CADとかあるわけないし、そもそも計測すらしてないから

大雑把な平面レイアウトを書いて

イメージを固めて2人で行って作って


これを繰り返すこと、だいたい1時間くらい


とりあえず、キッチンと各部屋のベッドは作れた


試しに阿部ちゃんにも魔術でベッドを作ってもらったけど

問題なく同じものが作成できた


ちなみに魔素量は私同様、計測不能で

阿部城(仮称)やベッドを作っても

全く減ってないらしい


・・・・・無限の魔素量って、とてつもなく怖いよね


それはともかく、ことここに至って大きな問題が生じた


キッチンは作った

けど、上下水道の配管は繋がってない


ガスコンロも作った

やはりガス配管は繋がっていない


レンジフードは出来た

ただし、電源ケーブルが切りっぱなしで断面が見えている


給排水、ガス、電気が繋がらない


つまり

現状どれも「使えない」


さて、どうしたものか


これがクリアできないと、トイレも風呂も使えない


衛生面を考えなければ

下水は穴を掘って流し込むだけでも可能だけど


ここは洞窟内で閉鎖環境

絶対によろしくない気がする


ここで弥生さん達にも相談に加わってもらう


上水道は、水と設備は作れることが分かっている

でも、下水が出来てない状態で繋げても

使った後の処理ができない


ガスは、水と同じイメージで行けそう

だが電気はどうする?


配管のレイアウトとしては干渉しないし

簡単なものから着手しようと

まずはガス供給設備を作ってみることにした


1階だからちょっと行儀悪いけど

キッチンの窓から外に出てみる

勝手口あると楽なんだろうけど

今から作れるのかな・・・・・


とりあえずイメージするのは、最近のアパートにある

直径1mくらいの円筒型のガスタンク

あれにレギュレーターと配管をつけて

室内に引き込めば・・・・・


―室内に引き込む?


電気も上下水道も普通は外から引き込むけど


確か弥生さんが

『単結晶構造の躯体』

と言ってた筈


単結晶ってことは、ドリルで穴あけとか無理じゃないか?


屋内に機械室や発電室作ったとしても

間仕切り壁まで単結晶だったら結局同じことだし


室内に露出配管工事なんて、見た目も悪いし

そもそもタンクがガス漏れ起こしたら大惨事

だから屋外設置なんだし


どうするかね


『魔法で穴あけができますよ、ご主人様(マスター)


弥生さんから、まさに救いの手が差し伸べられた


魔法?

魔術じゃなく?


『はい

魔術は術構成が必要な「技術」ですが

魔法は直感だけで使える純粋な「能力」です


「火を熾す」には燃焼の3要素が必要ですが

魔法で火をつけるのに必要なのは、燃えるイメージだけです


極端な話、真空中で物体が何もない状態でも

火を発生させられるのが「魔法」です


魔術で穴あけをしようとすれば

物理的に破壊不可能な躯体に穴を開ける術はありません


しかし、魔法なら

「消してしまう」ことで穴を開けられます』


理不尽


でもそれが可能なら

ちゃんと設備として成立させられるわけだ


『しかしながら』

弥生さんは続けた

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