表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

ネルンスト式の時間展開(一次近似)

1)ネルンストの式を応用し、電極内部液濃度を一定[a]としたとき、挿絵(By みてみん) で表せば、その原始関数をF(x)とし、これを時間の関数F(x,t)に拡張できる。このとき、挿絵(By みてみん) の極限は、

挿絵(By みてみん) となる。F(x,t)が実際どういった形になるかは不明だが、最初の近似として、F(x,t)=f(x)g(t)という掛け算形式に展開できたとすれば、挿絵(By みてみん)と表記できる。その際、g(t)はtの極限で1となる(挿絵(By みてみん))。


2)そのような関数(数列)はいくつか考えられる。電気的に考えれば、

 I(t)=(電位/抵抗)(1-e^(-(抵抗/リアクタンス)・t) のような式になるだろう。これを電位に読み替えると、tが0→100の場合、(電位/抵抗)=1、(抵抗/リアクタンス)=0.05を当てはめれば、それなりのグラフに見える。


挿絵(By みてみん)


3)I(t)=(電位/抵抗)(1-e^(-(抵抗/リアクタンス)・t)、すなわちA(1-C^(-Bt)) (C<1)のような数式(①式とする)が、今回のg(x) には最適のように思える。

 I(t)=(電位/抵抗)(1-e^(-(抵抗/リアクタンス)・t) は具体的には、電流の流れていない自己リアクタンスLのコイル、 オームの法則に従う抵抗素子R、起電力Eの直流電圧源およびスイッチSからなる回路における、コイルに流れる電流I(t)の時間変化を示す式である(過渡現象時を想定している)。

 

挿絵(By みてみん)


4)一方、金属の電極が金属イオンを含む溶液中で平衡になっているときのButlerの式は、活性化の山を金属側から1-α、溶液側からα、活性化の山を越えて金属イオンが移動する分布がボルツマン則に従うとして、過電圧をηとしたとき、挿絵(By みてみん) とされる(詳細は各種文献参照)。見難い場合は、

 挿絵(By みてみん) 表記でも良い)。

 ここで変数はηで、η=E-E_eq 、E_eqは参照電極を用いて測定した当該酸化還元対 Ox/Red の平衡電極電位なので、時間をtとして簡単にEtと記す(この場合、Etを単にtとした方が解り易いかもしれない)。

 Butlerの式を①式にするには差項のα=1にすれば良い。αが1ということは、電極応答に於いて活性化の山が電極側に偏っている、と解釈できる(考えてみれば、当然か)。

 抵抗と気体定数の記号が同じRなので混乱するため、改めて抵抗をReと置くと、挿絵(By みてみん)挿絵(By みてみん)

または 挿絵(By みてみん) に相当する。


5)ここまでRL回路で考えたが、RC回路の方が電極応答に近いのではないか、と思えてきた。RC回路の場合、挿絵(By みてみん)となるが、これではButlerの式と関連付けられない。


挿絵(By みてみん)

※ 上図の左でスイッチを閉じた状態。


 そこで一旦目を閉じて、E=IR より、挿絵(By みてみん) として、挿絵(By みてみん)挿絵(By みてみん) と読み換えることができれば、あとは4と同じ議論で、挿絵(By みてみん) が、挿絵(By みてみん) または 挿絵(By みてみん) に相当することがわかる。


6)Butlerの式 挿絵(By みてみん) でα=1として 挿絵(By みてみん) とし、それを電位に読み換えて 挿絵(By みてみん) としたものがg(t) なので、結果的に、ネルンストの式は以下のように拡張される。

挿絵(By みてみん)

 最初に定めた g(t) の性質上、挿絵(By みてみん) なので、E0=1 となるから、下式に行き着く。

挿絵(By みてみん)

 因みに、Na電極の場合、140.0 mmol/Lと160.0 mmol/L間の電位差を考えると、n=z=1、F=96485.3321、R=8.31446262、T=273.16+25 として、以下となる(単位はV)。

挿絵(By みてみん)


以上







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ