有能令嬢は、じゃれる
「ティアさん」
「はい、アロイヴさま、なんでしょうか」
こそこそと、外交パーティーのメンバーが話している中で話しかけられる。
「どうやって、アイツと、関わったの?」
「ああ、実は、幼馴染であったみたいですの」
「へえ、そんなこともあるんだ」
「ええ」
……怒られないようにする会話の仕方がわからなくて、なにも、会話を振れない。
「いやあ、君は、今回の噂の前から、有名人だったからさ」
「……そうなん……ですの?」
思わず身構える。これ以上、つらいことは聞きたくない。
「ああ!もちろん、いい意味でだよ?」
アロイヴは、少し慌てたような様子になる。
「婚約者につくす、美少女!そうやって、話しは伝わってきていた」
(誰のことだろう)
「そうなのですね」
「そうだねえ。でも、人とはあまり関わっていないみたいだったから、認知だけはされていた君の印象を塗り替えるのは、簡単だったのかもね」
「……そうなのですね」
わたしは、なんといえばいいのか分からなかった。
「うーん、あまり、俺はうまく君と話せなかったみたいだ。あやまるよ」
「そんな!お気になさらないでください。最近分かってきたのですが、人と話すのが苦手みたいで」
これは心からの言葉だ。
「やさしいね」
「やさしい……ですか?」
「ああ!これはアリスランが……」
「これ以上はさせないよ」
表情だけが笑っているアリスランがアロイヴを制した。
「もう、ほぼ、バレていたとしても、それだけはだめだと思うんだがね?アロイヴ。だまって聞いていたが、そういうのはよくないな」
きづくと、笑っていた。わたしは、じゃれているアリスランをみるのが楽しいようだった。




