第77話 例えるなら永遠と消しカスをねるような作業かな 1
本日、三話目です。
・ふー、ようやく上へ上がることが出来たわ。
窓からであるが、久々の太陽の光だ。
それはともかく、今日の採掘では、最後の場面を含めて、スラルンの物理無効など自分の能力を把握し切れていなかったのが大きな問題だな。
今度また、大きな整理を行う必要があるな。
それにしても、今回みたいなことを続けるなら何か専用の魔道具とかも必要かもしれないな。
うちのアンネリー領はそれなりに広いし、近くには危険ではあるが山も存在する。
もしかしたら大きな鉱山も存在するかもしれないな。
ノウハウの蓄積って奴かな。
太陽の光を浴びてホヨホヨしている間に、二人も上へ上がってきたな。
「二人ともお帰り。 太陽の光が気持ちいいよ。」
「そうね、私も日焼けを気にせずにひなたぼっこでもしてみようかしら。」
「あのさ、キッカ、皮膚に対して身体強化を使っていると日焼けをほとんどしなくなるんだよ。 母さんが日焼けは皮膚のやけどだって行っていたから、皮膚に身体強化をかけたら、日焼けはしなくなったよ。」
あ、なるほどな。 でも、このことにサラお姉ちゃんが気づくなんてな、本当かな。
いや、この考えは失礼すぎか。
まあでも普通に考えれば内臓を強化して毒を無害か刷るみたいなこともあるしな。
ふむふむ、そうだな、サラお姉ちゃんの髪の毛を取り込んで身体強化の向上の実験とかもしていたからこれを機に身体強化について考え直してみようかな。
こんなことを考えつつ思ったんだけど、身体強化で日焼けを防ぐことが出来るなら、プールとかみんなで海とかいけるかもしれないな。
海にも魔物がいるって言うのが心配だし、水着が存在するのか、貴族的に大丈夫なのかは心配だな。
「キッカお姉ちゃん、たくさん金属を集めてきたけど、これからどうするの?」
「そうね、これからは錬成の作業ね。 この山から使えないただの石を取り除く作業ね。」
ん、なんだろそれ、不純物を取り除く作業のことかな?
「それはキッカお姉ちゃんがやるの?」
「そうね、基本的に私がやるわね。 というよりも、私にしか出来ないが正解かしら。」
「そうなんだ、なんか難しそうだね。 何か僕に出来ることある?」
一応このときの言葉は、本気で手伝うつもりでもあったし、社交辞令の意味もあった。
ただこの発言によって、よ○こさんの、チネリを連想するとは思わなかった。
「そう、じゃあ遠慮無くこき使わせてもらうわね。」
「え、そんなに大変なの?」
キッカお姉ちゃんの話を聞くと、僕程度の魔力操作の技術があるなら、手伝えることだそうだ。
簡単に言うと、大きさが足りない素材を混ぜ合わせる作業らしい。
例えるなら、僕は磁石の役割で、集めるのは砂鉄、みたいな感じだ。
移動し、少し離れにある、煙突着きの家へ向かった。
まあ、玄関から出て、徒歩1分なんだけれど。
ここは、キッカお姉ちゃんの実験室であった。
部屋の中でもっとも目に付くのは、鍛冶場というのか、溶鉱炉、うーん言い方が正しいのかは分からないけど、大体そんな感じの装置であった。
ただの石炭ではあるが、軽く火が付き暖められている。
うーん、バーベキューと同じくらいの熱さだろうか。
ほかには、キッカお姉ちゃんの部屋にもあった不思議な机や、理科室にありそうなビーカーやフラスコがあった。
違和感を感じないだろうか?
この時代があれな世界に、現代の理科室にあるようなガラスっぽい素材の器具が置いてあるのである。
きっとまた、例のダンジョンからの拾いものだろう。
「キッカお姉ちゃん、この部屋へ来て何をすればいいの?」
カチリ
キッカお姉ちゃんは僕の方を見ながら後ろ手に小屋の鍵を閉めた。
「そうね、3回位お手本を見せるから私のまねをして作業をしてみてね。 あと、家の皆からは魔力を自由に使ってもいいという許可は受け取っているからね。」
そんなに魔力を使う作業とは何なのだろう。
僕は先ほどの軽率な発言を後悔しつつあった。
「じゃあ始めるからよく見ていてね。」
キッカお姉ちゃんはまず、理科室にありそうな大きな机の前に座り、今日採掘をした石を椅子に座った状態で、目の高さになるくらい積み上げた。
そこからある程度の大きさの石を取り出し、何かをしていた。
普通に見ていて分からない作業ならば、きっと魔力を使っている作業だと考え、僕は、魔力を必死に、いや、それなりに、感じようとした。
魔力を見ていると、いくつかの魔力溜まりのようなモノが感じられた。
まあ魔力溜まりといっても、太陽をこの石と見立てて、黒点のようなモノ、この程度の大きさのものなんだけどね。
普通に大きさを合わせて感じると、すごく小さな魔力溜まりだよね。
その魔力溜まり以外の場所に、お姉ちゃんは、魔力を利用して、何か攻撃を加えているようであった。
使用した魔力は少量であったし、この程度の魔力に耐えられない素材は今回は必要ないということだろう。
ん? こんなに小さな魔力消費なのにもかかわらず、魔力が無くなるのか?
僕は冷や汗をかいたと思う。
どれだけの数この作業を続けるのだろうかと恐ろしくなって。
それから何度か同じ作業を見せてもらい、今回の仕分けを僕も行うこととなった。
ちなみに、キッカお姉ちゃんの行う量は少なく、でき次第、この鉱物を順々にインゴットに変えていくらしい。




