第64話 顕微鏡が欲しいな 2
火曜日本日1話目です。
・うーん、実験と言っても、結局どうすればいいんだろう?
(スラリン、サラお姉ちゃんの能力再現の実験を始めるなら、何をすればいいのかな?)
(まずは、スラレンにサラさんの髪の毛を吸収・解析してもらえばいいんじゃ無いかな? 以前、獲物の皮の研究もしていたことだし。)
ああ、確かに、さっきもおんなじ様なことを言っていたな。
まさか、あのとき、進化を誘発させるために行っていた実験が、ここで役立つとは思っていなかった。
すぐにスラレンに対して、サラお姉ちゃんの髪の毛を与えた。
どうやら、ある程度時間がかかるようだ。
それよりも、見た目で変化を観察できないかな?
三潴法で、ルーペモドキなら出来そうだけど、顕微鏡ほど拡大が出来ないだろうか?
(あのさ、スラリン。 顕微鏡の知識を持っているよね。 荒あれ、どうにか再現できないかな?)
(うーん、どうだろね。 電子顕微鏡は難しいと思うけど、普通の顕微鏡なら出来るかも?)
え、顕微鏡出来る野?
(え、出来る野? ずっとこれで悩んでたんだけど。)
(出来るには出来ると思うけど、練習が必要だと思うよ。)
練習か、まあ、魔法を使うんだし、必要になるのも当然か。
(そう、それで何の練習をすればいいの?)
(うーんとね、氷魔法かな。 一応、三潴法の発展っていう形にはなるね。)
氷魔法か。 おそらく、ルーペを再現する技術が必要で、ルーペを倍率のレンズ代わりにするのだろう。
(そもそもなんだけど、簡単に凍り魔法は使えるようになると思うよ。 レンチン魔法も同じようなものだし。)
あー、そういうことか。
レンチンと同じってことは、ただ、水分子の動きを遅くすればいいのか。
そもそも水において熱とは、水分子が高速で動き回るからこそ生まれるものである。
まあだから、水分子の動きを遅くすれば、水の熱、温度が下がるというわけである。
レンチン魔法によって、分子を動かすことになれているので、水分子を操作するのも簡単なのでは無いかとのことだ。
(分かった。 多分すぐに出来そうだと思うよ。)
(うーん、ただ氷を作るだけじゃだめなんだ。 氷に空気が入らないよう、内側から凍らせて欲しいんだ。)
あーそうか、レンチン魔法だと、外から暖める様にしているから、今回とは少しやり方が違うのか。
(分かったよ、とりあえず数回試してみるね。)
スラレンが髪の毛の解析をしている間に簡単に練習を始めることとした。
まずは、普通に凍りを張る練習からである。
実際今まで一度も凍りの生成は行ったことが無いしね。
まぁでも、ウールに冷風を浴びせるために、簡単な練習はしていたし、多分大丈夫でしょ。
土魔法を使用し、簡単に四角の箱を作成した。
そして、大体6割程度まで水を注いだ。
いくら自信があるとはいえ、きちんと基礎からやるべきだからな。
いきなり氷を作る訳では無く、水を凍りに変えることからすべきだろう。
自分の体内に意識をむけたときのように、目の前にある水に対して、集中し、水分子に意識をむける。
これは僕自身で生成した水だ、僕自身で生み出したモノを操れない訳がない。
今回に関しては、外から凍らせることとなったが、徐々に徐々に、水に氷が張って行っている。
ん、なんか、空間自体が寒くなっていないか?
あれ、もしかして、水分子を操作しようとして、空気中の水分子の動きまで止めたのかな?
なんかこのまま停止の運動を続けていくと、絶対零度とかで死にそうだから、一旦止めよう。
(スラリン、もしかしてなんだけど、今僕、空気中の水分子まで止めようとしていた?)
(僕よりも、スズランに聞いた方がいいと思うよ。 ただ、空間の気温から考えると、多分そうだと思うよ。)
そうか、何でもかんでもスラリンに聞いていたけど、普通に魔法に関してなら、スズランに聞く方が正解なのか。
そのために呼んだのに、すっかり忘れていたよ。
(スズランごめん、君じゃなくて、まずはじめに、スラリンに聞いて閉まった。 魔法に関してはスズランに一任していたのに、ほんとにごめん。)
僕は、まずスズランに謝らないといけないと考え、簡単に謝罪を行った。
(うん、まあ気にしていないぞ。 我も困ったらスラリンに聞きそうだしな。)
よかった、めちゃめちゃに起こっているというわけではないようだ。
まあでも、今度からは気をつけないとな。
(それで魔法についてだったよな。 エルの魔力は、生み出した水だけで無く、空間全体に使用されていたぞ。)
あ、やっぱり、じゃあスラリンと僕の考えと同じなのか。
(ありがとスズラン、なんとなくそうかと思ったよ。 これ支援頼めない?)
(うーむ、断るぞ。 戦闘中ならともかく今現在は安全な空間であって、難度でもやり直すことが出来る。 今甘えずに訓練をした方が、今後のエルの為だぞ。)
確かにその通りだな。
難度でも練習を出来る場なのにも関わらず、すぐに頼ろうとしていた。
ノアルアに名付けるまでは、難度も必死に自分の魔力を減らそうと努力をしていたのにもかかわらずだ。
ドラゴンに勝てたことで、不抜けて傲慢になっているのかな?
今度父さんに傲慢を叩き潰してもらおう。
閑話休題、まずは、魔法制御の訓練だったな。
もし今程度の魔法・魔力のそうさ力であれば、空間すべてを巻き込みかねないから、レンチン魔法は使えないな。
正直先に気付けてよかったかもしれない。
そこからは、基礎の基礎から、じっくりと訓練を行った。
前後二つの位置に水の入った土の箱を置き、奥側の水のそうさのみを行う。
慣れてきたら、だんだんと数を増やし、訓練を続けていく。
もう今日一日はこの訓練に費やそう。
そんなことをしていると、スラレンによる、サラお姉ちゃんの髪の毛の解析が終了したようだ。
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