第55話 家族のつながり
金曜日、本日2話目です。
・この無音の空間を破ったのは、父さんだった。
「アンネリー家辺境伯当主として命ずる、先の発言および、今後の発言に対し、箝口令をしく。」
正直皆して、
あ、やっぱり。
みたいな顔をした。
おじいちゃんおばあちゃんを含めた全員が、この命令に了承した。
「それで、エル、しゃべろうか迷うみたいな顔をしていたけど、なぜ、話したのかしら?」
「えっとね、本当は、僕の頭の中においておくだけで、しゃべらないようにしようと思っていたんだ。」
「まあ、なんとなく理由は分かるわ。それで。」
「うん、それで、そのとき僕は想ってしまったんだ。例えば、今ここに居る家族で互いに契約を結んだならば、従魔を除いて、単純に9倍くらいの、魔力の回復量になるんじゃ無いかなって。」
この言葉で、皆が納得したようだった。
「要するに、エルは、私たちのことを、信頼できるから、契約をしないかっていう話なわけけね。」
まさにその通りだったので、頷いておいた。
「それでね、さっきの質問なんだけど。」
「従魔契約の強制力という話ね。」
「うん、それなんだけど。例えば、僕が、横暴なことを言い始めたとして、僕の魔力に、サラお姉ちゃんは、抵抗できる?」
この言葉に、母さんは考え込んだような表情をした。
すると、サラお姉ちゃんが。
「ふん、お姉ちゃんを舐めないでよね。弟に簡単に負けるほど柔じゃないのよ。もし、エルが暴走したら、私が止めてあげるわ。」
正直、少し目が、うるっとした。
「ええ、そうね。そもそも、エルは、私たちに、ひどいことをするはずがないもの、大丈夫だよ。」
「僕もこの9名なら、信頼できるよ。こんな契約、ただの便利な、安否確認の手段サ。」
アルフレッド兄さんのこの言葉に、一同宇奈月、
「問題は無い。」と
皆して、答えてくれた。
僕は、感動した。
「ありがと。でも、やっちゃいけないことだけ決めとこ。」
「まあ、そうだね。まずは、自分の命の危機の場合を除いて、魔力を0にするほど、使用することの禁止かな。」
「そうだね。鍛練中とか、戦闘中に気絶をしたら大変だもんね。」
「だね。ほかにも、魔力を使用したら、後日報告するというのも、付け加えましょう。私たちの魔力が減っていることに違和感を感じず、ドレイン攻撃を受けていたら、大変だもの。」
「確かにそうだね。ついでに、その報告は、この念話と直接の二重報告としよう。もし、どちらかの報告が出来ないということなら、危険に巻き込まれているということだからね。」
「確かに、そうだね。ほかには何かな? この中の誰かが欲に溺れるようなことがあったら、全員で止めるとかかな。全力ビンタとかはどうだろう。」
「ああ、この中に、家族を傷つける様な人は居ないと想うけど、念のため、そうしておこうか。」
「ほかに、何か要望はある?」
「私は、特に無いわ。何か問題が起きたら、その都度追加したら、よいのでは無いかしら。」
「僕もそう思う。」
最後に発案者である僕の言葉で、閉められた。
「じゃあ、契約を結ぶけど、どうやって結ぶの?」
「ん、それは、やり方の話かしら? それとも、方向性の話かしら?」
「方向性の話だよ。」
方向性、つまり、僕から全員に繋ぐのか、それとも1人づつが、誰かと結ぶのか。
「確かに、どうしましょう。やっぱりエルをハブ(中継)にする。」
「どうしましょうか。とりあえず、先代夫婦、僕たち夫婦、姉妹、兄弟で互いにパスを繋ぎましょうか。」
父さんのこの言葉に従い、僕とアルフレッド兄さんで、パスを繋ごうとした。
「兄さん、互いに従属関係みたいな繋ぎ方でいいの?」
「エル、そんな感じでいいよ。」
アルフレッド兄さんに、了承をもらえたので、その通りに進めた。
あ、よく考えたら、こんな感じに、お互いに従属みたいな繋ぎ方をすればいいのか。
繋ぎ注に裏切るような人間じゃ無い限り、この方法でよいのか。
「出来たよ。これで、魔力のやりとりが出来ると想うよ。」
「そっか、エルありがと。」
念のため言っておくが、僕に有利になるような細工は決して行っていない。
「僕たちは出来たけど、そっちは出来た?」
「ええ、出来たわ。お義父さんの所と、ミリ達の所も出来たみたいよ。」
「あ、そういえば。」
「エル、何かいいアイデアが思いついたの?」
「うん、なんかね。うちのスライムの、スラリンがメタートル様から、神託を受け取れる様になった、みたいなことを言っていたよ。スラリンを中心に繋げばいいんじゃ無い?」
「は、メタートル様。本当の話なのね?」
「うん、スライム達が進化するときに、スラルンの進化が新たな進化だったから、神託が降りたんだ。あと、人間が、知恵を働かせ、新たな技術を生み出そうとする姿に、好感を感じた。みたいなことを言っていたよ。」
あっさりと、事実であると認めると、大騒ぎとなった。
「アンネリー家辺境伯当主として、再び命じます。このことに関して、箝口令を敷きます。」
「ええ、そのようにした方がいいわ。まあ、知られても、アンネリー家に逆らう様な人たちはいないと想うけれどね。」
スラリン神の使徒騒動は10分ほどして、収まった。
「じゃあ、エルの提案の通り、スラリンを中心に、契約を結ぼうか。」
この言葉の後、契約がs結ばれた。
もめること無くこの契約を結べた。
なおのこと、この家族が好きになった。
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