第52話 ただ壁を3枚くっつけただけ、だけど、竜の寝床って言うとなんかかっこいい。
月曜日、本日1話目です。
・怪我の治療を終え、解散ムードの中で、気づいた。
この子竜、人化出来るのか?
亜流を越え、竜となった種族なら、普通は出来る、人化。
生命力や魔力から判断した、エネルギー量は非常に多いが、ノアルアにも勝てない実力で、人化が出来るのか、怪しい。
ドラゴンゾンビの場合、肉体が死んでいる上に、停滞魔法で、体の腐敗を遅くしている。
ただ、この子竜には、停滞魔法は、かけることが出来ない。
なぜなら、生きている生物であり、再生も続けなければいけないし、成長もしなければいけない。
でも、普段ならともかく、怪我をしている中、外にの晒しにするのはな。
「母さん、この子竜、人化出来るの?スラリンが疑問に思っているのだけど。」
「あ、確かに、この技術が拙い小竜に出来るのかしら。」
「子竜さん、小竜さん、人化出来るの?」
「エル目地浅間、人化ですか?まだ出来ませんね。」
あ、やっぱり。
「やっぱり。あと、名前長いから、エルって呼んでいいよ。」
「分かりました、エル様。そして、エル様、寝床は外でも大丈夫ですよ。」
うーん、本竜がいいって言ってもな、庇護宣言した途端に、外で寝かせるのもな。
今後に向けても、外聞が悪い品。
「母さん、魔法を教えてくれない?」
「ええ、なんとなく予想はつくけれど、どんな魔法かしら?」
「戦時中に、仮組みの砦を作る魔法。」
「は、の営用の借り拠点作成じゃ無くて?」
「うん、土の量は多い方が、これからやることに関しては、便利だから。」
「エルは、何をしようとしているのかしら?」
「うーんとね、泥団子を作るときに、いっぱいぎゅぎゅってしたほうが、堅くなるでしょ。こんな感じで、砦を、重力魔法で、ぎゅぎゅって、固めたいの。少しくらい、この小竜に僕の力も見せた方がいいでしょ。」
「なるほどね、そういうことならば、分かったわ。だけど、それなら、私よりも、アルフに聞きなさい。」
アルフとは、アルフレッド兄さんの略称である。
戦闘中、わざわざ名前を呼ぼうとすると、長いからね。
「アルフレッド兄さん、仮組みの、砦を作る魔法教えて。」
アルフレッド兄さんは、ちらっと、母さんを見た後、
少しアイコンタクトをして、その後、頷いた。
「わかった、エル。じゃあやろうか。」
アルフレッド兄さんにも了承を得ることが出来、簡単な説明が始まった。
「今回は、家を造るために、この魔法を使用するけれど、今後役に立つかもしれないから、一般的な砦について説明するね。」
「うん」
「じゃあ、砦を造るにおいて、3つのポイントがあるんだ。、何か分かるかい?」
「3つか。何だろう?耐久性・・・ほかは分からないや。」
「そうだね、耐久性と堅さを分けるとしたら、4つになるけど、まあいいか。僕が伝えたかったのは、土地の硬さ、砦の丈夫さ、この二つのバランスなんだ。」
砦の丈夫さ、土地の硬さ、この二つのバランス。
なんとなく、分かる肝分からない気もするな。
「まず、どれだけ魔法をぶつけられても、穴の開かない丈夫さ、次に、土台をしっかりして、破城槌などで攻撃されたときに、後方に砦が倒れないようにするための、1つ目と2つ目のバランス。最後に2つ目、土魔法などで、地下に簡単に大穴を開けられないようにするための、地面の固さ。これらが大事なんだよ。」
確かに、魔法がある世界だと、そうなるのか。
「なんとなく理解したよ。」
「そっか、エルは優秀だね。じゃあ、やっていこうか。」
アルフレッド兄さんの言うとおりに、作業を進めた。
「まずは、地面を、重力の魔法で、適当にならして、堅くしてくれるかい。」
重力魔法で、地面をならしつつ、堅くする。
想像以上に、魔力の消費が激しいな。
従魔の魔力を借りているけど、魔力がそこを着きそう。
「エル、このくらいでいい感じだよ。次にに、この前明けた大穴から、土を運んでくれるかい。」
確かに、あの土なら、密度が高く、堅い上に、今は、少し水が溜まり、ふやけ気味になっているな。
実は、話しては居なかったが、このようなことが出来るようになっている。
「重力浮遊。」
まあ、簡単に言って、宇宙空間みたいに、フヨフヨ浮かぶ魔法だ。
スラルンのサポートはあるとはいえ、子供の成長に悪いから、長時間は行わないのだけれどね。
地面近くに、足を着き、スラリンの支持の下、スラルンに土を集めてもらった。
さすがに、土魔法でも、操作が大変な堅さの土を、わざわざ魔法を使って移動させるような、愚は犯さないよ。
スラルンによる、一時的な移動が終了した。
今、重力魔法を使いながら思ったんだけど、敵の砦を軽くして、アンネリー家の誰かが本気で殴ったら、砦が無事のまま、吹っ飛ぶんじゃ無い。
「アルフレッド兄さん、土を集め終わったよ。」
「ああ、そう。今日エルは簡易の砦を造って、重力で固めたいんだよね。」
「うん、そうだよ。」
「」そう、じゃあ、その地面を少しだけ掘りつつ、ほぼまっすぐに、壁を立ててくれるかい。
1,2メートルほど堀、先ほど掘り出した土で、壁を建てた。
大体小学校の校舎位の高さだろうか。小竜の高さの、2倍程度である。
「いい感じだよ。砦としては、これの繰り返しで造るのだけど。今回は、すみかを造るということだから、入り口以外の3方向に、同じことをしてくれるかい。」
その後、アルフレッド兄さんの言うとおり、3方向に壁を建て、報告した。
「アルフレッド兄さん、出来たよ。こんな感じ。」
「ああ、いい感じだね。最後に、重力をかけて、堅くするんだよね。僕が、半円の形に結界を張ってあげるから、後は、容赦なく重くしてみて。僕の訓練にもなるしね。」
なるほど、そう造るのか。
芳香性は違うが、かまくらの作り方みたいだな。
「じゃあ、行くね。重力全開」
「うっグッ、重ッ」
「アルフレッド兄さん、緩めた方がいい?」
「全然大丈夫、想像以上だったけど、くんれんの方がつらいから。」
1,2分ほど経過しただろうか。アルフレッド兄さんから、
「解除していいよ」
という声がかかった。
声に従い、重力魔法を解除すると、土の下にあった、兄さんの魔力も霧散していった。
「これで完成なの?」
「ああ、完成だよ、エル。住処とするなら、最後に、引っかからないようにだとか、崩れにくくするようにの工夫はしないといけないけれどね。」
アルフレッド兄さんのこの言葉の後、アルフレッド兄さんが、魔法を発動した。
「アースウォール、こんな感じかな。」
アルフレッド兄さんが追加したのは、下向きに造られている、通路型の入り口と、
入り口の前の、ちょっとした壁だった。
例えるなら、カーテンの閉まっている点滴のベットの前に、一枚壁を置いておくみたいな感じなのかな。
「アルフレッド兄さんありがと。」
竜の住処が完成した。
「小竜さん、今日からは「、ここに住んでね。これで、大丈夫?」
「はい、もちろんです。エル様、このような住処をありがとうございます。」
なんか、馬の放牧みたいとか考えてたら、1つ絶対に言わなければならないことを思い出した。
「そこに居る、子羊は、絶対に食べちゃだめだからね。この子を食べたら、君はもう敵だからね。」
この言葉を最後に、その場を去った。
途中で、ドーム型って言葉を使おうとしたのですけれど、多分ドームって存在しませんよね。中世の世界には。




