第48話 ドラゴンステーキ。あ、間違えた、ドラゴンとドラゴンゾンビ。
土曜日本日3話目です。
・2度目の実食となった。
まず、実食の前に、母さんに賄賂を渡した。
「母さん、存命ドラゴンのそのまま焼きです。どうぞ、お納めください。」
「ふーん、これが戦闘中、油断して食べていたものなのね。確かに、とてもおいしいわね。・・・・でも、全員後で説教ね。」
どの世界になっても、親の説教は怖いものなのだ。
がーん。
諦めつつ、ソフィアの焼いてくれた、ドラゴンステーキの実食に移ることとした。
見た目は、牛肉などをはじめとした、別のお肉と変わりは無く、赤身のステーキであった。
今回は、先ほどとは違い、赤身肉から、もうすでに、肉汁が湧き出しており、
暑そうで、ただ、ナイフを入れるのが、もったいないと感じるような見た目だった。
最もおいしい形で食べるために、ナイフを入れ、
特に引っかかるような感覚も無く、あっさりと切れた。
やはり、うろこでガチガチに守られている分、肉は軟らかくおいしいのだろうか。
肉を口に入れると、先ほど同様、肉汁があふれ出してきた。
この量は、先ほど食べた、躍り食いよりも、そこであふれだしている肉汁よりも多く、
子供の、小さな頬が、リスのように膨らんでしまうほどであった。
この量の肉汁があったこともあり、口の中すべてに、くどくない、肉のうまみが広がった。
肉が溶けるように無くなり、最後の油部分を飲み込んだ。
もう口の中には、何も残っていないにもかかわらず、先ほどの味は、まだ消えない。
もう一つだけ、もう一つだけ
これを続け、お皿の上の、お肉は無くなってしまった。
さすがに、父さんやおばあちゃんの分を食べるわけにも行かず、目が縛られているドラゴンを見つつも、口の中の余韻を楽しむだけで、我慢した。
「下手にバランスが崩れるからやらないけど、竜の巣に突撃をかけようと思ったわ。」
家族の誰かがこのような発言をした。
誰の声かは分からなかったが、僕は目を肉の形にしながら、こう質問した。
「ダンジョンには、ドラゴンは出てこないの?」
家族そろって、
「それだ!!」
このような表情となり、誰かが叫びを上げた。
さすがに、今すぐには実行されることは無かったが、2年後、僕が6歳になったとき、
おじいちゃんおばあちゃんを除いた皆で、ダンジョンへ行くこととなった。
食事も終わり、少したった頃、ドラゴンゾンビが帰ってきた。
背中には、おばあちゃんも居るのだろう。
ドラゴン、(今回だけ、小竜と呼ぶが)の親がドラゴンゾンビだと仮定して、
これで、小竜が襲ってきた理由が分かるのかな。
帰ってきてすぐに悪いが
おばあちゃん経由で、ドラゴンゾンビにいくつかの確認をした。
子供が居るのか
この縛られている、小竜に心当たりがあるか
奥さんはいるのか
主審知はどこか
Etc
これらを聞いた。
結論から言って、この小竜は、ドラゴンゾンビの子供ということで、正しいそうだ。
未だに、親離れが出来ていないとは思っておらず、ドラゴンゾンビ本人、本竜も驚いたようだ。
奥さんは一応存在するそうだが、喧嘩友達見たいな存在だそうなので、ほかの喧嘩友に殺されたということであれば、特に起こらないし、復讐などを考えるようなことは、無いだろうとのことだ。
出身は、人工ダンジョン竜の巣だそうで、多分この子竜もそこから飛んできたのだろうとのことだ。
なるほど、おそらくだが、輸送中の子羊を食べたのは、こいつか。
僕たちも、ドラゴンステーキを食べたから、おあいこでいいか。
それにしても、この小竜は親離れが出来ていない中、急に親が死んだということか。
ドラゴンゾンビはいかにも
「驚きだ。」
という返答をしていたが、どちらがドラゴンの常識なのだろう?
「父さん、母さん、どっちが常識なの?」
「うーん、竜の巣の出身なら、ドラゴンゾンビの方が、常識なのではないかしら。あのダンジョンは、常に、ドラゴン同士で喧嘩をし続けているしね。」
「確かに、エメリーの言うとおりだね。僕も昔、あそこに言ったことがあるけど、卵と、寝ている相手と、生まれたての相手に手を出さなければ、弱い方が悪い、こんな感じの考え方だったと思うよ。」
なるほど、奇襲は雑魚のやること。
子供に手を出してはいけない、少年法に守られている子供、みたいなものか。
つまり、自己責任のはずなのに、小竜は、親を殺した相手に、復讐をしようと、考えてしまった訳か。
ていうか、おばあちゃんも、生前のドラゴンゾンビを殺してないんだけどね。
便秘による自滅だし。
それから、少し時間は経過し、
サラお姉ちゃんの攻撃で、脳震盪?、になった小竜が起きた。
「ギャーーー」
「うるさい!」
激痛で、目覚めた途端叫び声を上げた小竜に、複数人からの、弱い攻撃が放たれた。
僕からは、グラビティスタンプ
それ以外には、圧縮された、風の玉などが、上顎目指して飛んでいった。
耳元で叫ぶのはやめてほしい。
日頃の訓練のたまものか、きちんと手加減をした、攻撃をとっさに放つことが出来た。
まじで、スラルンが居なかったら、鼓膜破れてたよ。
なんとなく、うるさくすると、委託なることが伝わり、ドラゴンは黙った。
さて、ペット化の交渉はどうなるかな?無事にペットに出来れば嬉しいんだけどな。




