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一匹の獣人が神になるまで  作者: 狐魂
第3章~その掌で踊る竜~
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野生のドラゴンとの生活が今…始まる②

 「ガルくん!この家にでっかいトカゲが迷い込んだみたいなんじゃ!」

 ロイドはガルがベッドの上の天井にロープを吊るしている時に現れた。ほうきを持って高齢にも関わらず走ってきた。

「何?トカゲとな?我らが城に忍び込むとは命知らずな爬虫類も居たものだ」

「の…う…!?そ、それは一体なにを…安全な遊びかの…?」

「問題ありません。ほら、おしゃべり出来るくらいには圧迫が甘いでしょう?」

 ロイドの訝しげな視線の先には首を吊ったレグナス(美青年)が揺れている。1度は入ってきたロイドの方を向けたが勢いが止まらず最終的には真反対の方向に顔を向けてしまった。

「最近の者はくれいじーで怖いのぉ…くれぐれも危なくない遊びで頼むぞ。…安全にな?」

 閉じた扉をもう1度だけ開け念を押すと見つからないトカゲ探しに戻っていった。やはりなんらかの結界で防衛しているらしい。

(今のが常識人の反応だよなぁ…)

「どう?寝心地」

「うむ。浮遊感が心地よいが体の自由が効かないのが不満であるな」

「ふーん」

 なぜこうなったのか。特に深くもない理由がある。頭の出来が決していいとは言えないレグナスはすぐ人間姿になり、チラチラと視界端に映る為、ガルのパーソナルスペースを著しく侵害してしまう。そこで機転を効かせオブジェとして扱う事にした。人間の常識が通じないレグナスだからこそ出来た事で見栄えも良くはないが不快感は大幅に取り除けた。

 因みに首部分は鱗になっており気道はもちろん自重すらも全く苦になっていない様だ。部分変化、これも難易度こそ下がるが高等技術に違いなく安全に体の性質を変えるには正しい知識と確かな技術が必要とされる。こちらは習得出来なかったではなく()()()()()らしい。確かに使い勝手がいいとは思わないし変える不要な部分もないしな。え?尻尾?あれは精神安定剤だから。真意はどうあれ過去の俺は記憶を取り戻す間には必要性はないと判断した様だ。従おう。

 さて…この野良ドラゴンはどうしようか。野生に帰すのは簡単だけど多分最近からこの町世紀末だしなぁ。かなり規模のデカい組織が確認出来てるだけでも2、隕石降ってきたし破壊(ドラゴン)とかレグナス(ドラゴン)とかが連続で飛来したし…。ダメだ身が持たん。番犬代わりにしよう。

「レグナス。10時間経ったからもう降りていいぞ。下の階行くから付いてきて」

「なんと!我的にはまだ10分程だったのだがそれ程までに時間の感覚が狂っていたか。少し眠り過ぎたのかも知れんな」

(最早話さない方がいい域に達してるよね…ずっと聞いてる俺でも予想つかないもん)

(大丈夫?御札貼る?)

(ガルきゅんこそ大丈夫?もう1回1000年寝る?)


 「あ!…ハッ!こんにちわー。ガル君のお友達?私ノーステリア!よろしくね」

 イスの上に三角座りで煎餅をボリボリ食べながらだらしない顔でテレビをぼーっと眺めていたノーステリアが消えかかっていた女子力を再燃させ精一杯可愛らしくレグナスに挨拶した。

「うむ。ノーステリアか、良い名だ。我はレ「厶」グナ「厶」スだ」

「良く分からないって顔をしてるな、仕方ない。ノーステリアのために紙に書いてあげよう。儽無鸜無無鑢っとこれでよし」

「よ…読めないわ…もう1回言ってくれない?」

「レムグナムスだ。それより丁度掃除機があるならその煎餅の欠片をきれいにしたら?それとここでロイドさんを待つつもりなんだけど」

「えっ!ほんとうに!?レムグナムスさん今お煎餅しかないけどお煎餅食べる?私ここの掃除してたの!本当よ?今から再開するところだから寛いでてね」

 ノーステリアは梅とワサビ味の煎餅が入った容器を近くの机に置くと急いで掃除機のコードをコンセントに刺した。ほぼ100%の確率でロイドと一緒にトカゲを探していた。そして疲れたか飽きたかでテレビを見ながら休憩していたのだろう。

「あまり人前で余計な事は言うなよ。多分ロイドさんならなんとかなるから」

ボリボリ

「心強いな。人間は面倒くさい種族だからな。わかった、任せよう」

バン!

 席に着いて少し時間が経った頃、家の外から爆発音が聞こえた。

「ん?誰かが石でも投げたのか」

 というのも主に報道関係者に正体がバレた場合死ぬほどウザいので門を閉め「この先私有地につき地雷設置中」と書いた看板を立て、地雷の場所を示す矢印を地雷と共に置いておいたのだ。もしかしたら数十個目印を忘れているかも知れないけど。もしかしたら門の鍵が壊れてるかも知れないけど!

バン!バン!ドン!

「…なんだ?」

ピンポーン…

「…」

 レグナスの方を見たら最後の煎餅を食べていた。誰だろーなー。興味津々でも煎餅を離さないで動こうともしない。誰かを彷彿とする動きなんだよなぁ。おや?唐辛子煎餅と海苔煎餅を持って来て…座った…。

ユ「あら?今日の台本はいつにも増して抽象的で要領を得ないわね」

ロ「えぇ?ユグドラシル知らないんスか?この世界では服っていつの間にか生える物なんスよ?だから今日の"服は生える物”って台本はそんな常識について語れって事っスよ」

ユ「そうだったの?やだ、知らなかったわ」

レ「そんなバカな…。我は鱗を服に…」

ロ「ハイハイそうっスね。実質全裸の事は無視でいいっス」

ユ「でも私だって子供たちの前に出ても違和感がないように服を着るわよ?」

ロ「何言ってんスか。ユグドラシルはそんな事しなくても地球っていう最高の服を着てるじゃないっスか!」

ユ「まあ!そんな事言っても金銀財宝くらいしか出ないわよ?」

レ「???」

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