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一匹の獣人が神になるまで  作者: 狐魂
第3章~その掌で踊る竜~
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レグナス襲来!③ (ガチギレガル君クリスマスに血の雨を降らせるの巻)

 先手はガルの爆撃。空を覆い光が遮られる程大量の爆弾が裂け目から落とされる。

 安全な場所に置いて時間が経ってから裂け目で隣の世界に繋げるとあら不思議。あっという間に爆弾の無限増殖が出来ます。

 降り注ぐ爆発は溜められていた数百の爆弾の在庫が無くなるまで続き、後には視界を埋め尽くす黒煙が残った。

 「フン!小賢しい」

「ああ。だから痛いのは我慢してくれ」

 本来ドラゴンには100の爆弾が降ろうとも簡単には傷つかない防御力がある。そして人間を越える高い知能も持ち合わせている。しかし、経験は別だ。特にドラゴン狩りを経験していないレグナスは"爆弾”が危険だと理解していてもその威力までは理解出来ていない。その為バリアで攻撃を防いだ。攻撃を凌ぎ、その場から動けずにいた。

「グッ…オオオッ!貴様!」

 煙を払うため伸ばした翼が巨大な鎌に変形した神器によって分断され、その刃は血に濡れる。

 素早く反応したレグナスが黒炎を吹くが例の如く狐の姿をしていないガルは裂け目によって既にその場を離れた後だった。

「…」

 火が収まった直後、逆さまになったガルが目の前に落ちてきたかと思うとその手には爆弾が。投げ入れられた口内は鱗で守られていない為下顎がなくなる大惨事となってしまった。

「…」

 追い討ちに今度は治り始めた喉に直接投げ落とす。頑丈な鱗のおかげだろうか。首が千切れ落ちる事はなく逃げ出す様に羽ばたいたレグナスはビルから10メートル程離れて滞空している。

 埒が明かないと思ったガルがトドメを刺そうと思い、レグナスの目の前に裂け目を繋ぐ。

「何度も同じ事をしおって。芸がないな!」

 神器を持った腕が凍り、続けざまに炎が体にまとわりつく。咄嗟に腕を捨て逃げた。炎はレグナスの周り…魔法陣を必要としない範囲全てで起こっていた。やはりドラゴンは1回で使える魔力量(出力)が桁違いだな。

 たった10数秒だったがレグナスの傷は治り、こちらも魔力を使ってしまい、また満腹吐き気(辛いゾーン)に戻ってきてしまった。

「…」

「…」

 両者はにらみ合い3秒の時間が流れた。

「バカめ。…なんだと!?」

 自分のバリア範囲で裂け目が開いた事を察知したレグナスがまた炎で焼き尽くす。しかし裂け目の先に焼く対象は無く、ドラゴンの代表で唯一ダメージが通る翼部分を裂け目で翼の真上と足元を繋げられた哀れな象に踏み抜かれ地面に墜落した。

 たった10メートル程だったため体勢を立て直す事は出来なかったレグナスだが、それでも足から着地する。着地してしまった。地面に触れた両足は裂け目に呑まれ溶岩に強制的に踏み入れさせられる。物体が通ったまま裂け目を閉じると最後まで閉じられる事がなく、出っ張りがあるとどんな力を以てしても抜け出せない。

 全身を炎で守っているレグナスの腹に穴があく。射程外から裂け目を使ってヘッド部分を無駄にデカくされたハンマーが投げ込まれたのだ。

「ウグオォォ…!まさか!」

 炎が止まりレグナスが腹を押さえて倒れこむ。

「胃袋を掴むカッコ物理カッコ閉じ」

 血と何かぬめぬめしたもので赤く染まっているガルは裂け目からまだ血が止まっていない何かを持って歩いて出てきた。

「貴様…!こんな事をして…!」

「もう一度言おう。勝手に話すな。許可してやった覚えはない」

 今度は小刀に変化した神器がレグナスの口とぼろぼろになったビルの床を縫い付ける。ついでに足も乗っけて元の黒髪に戻ったので風も吹かせる。あと思ったより固めで普通に靴底が減りそうだからつま先で威圧している感じに誤魔化した。

「ヌゥゥ………」

 バサバサとドラゴンの羽ばたく音が聞こえる。当然レグナスではない。複数の羽ばたきがこの場所を目指しているのが見える。

レ「ギャースギャース!」

ユ「大変よ!レグナスちゃんが怒りで先祖返りしちゃったわ」

ロ「ただ悔しくて暴れてるだけに見えるっスけど…」

レ「ガオーワオーンギャース」

ユ「ほら先祖が出てるわ」

ロ「それだと犬が先祖って事になるんスけど…あと多分癇癪おこして幼児退行しただけっスね」

ロ「地を反転して天(空)にしてたんスけど結界で高度を制御してたんスよこいつ。実はまだ能力の結果を魔法で変えたキャラって居ないんスよね。はぁ…これだからレグナっス」

レ「ギャ…ギャオオー!ギャオーン!!」

ユ「あーうるさいわね…」

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