レグナス襲来!②
「…」
「どうした?話し合いで済ますつもりではなかろう?」
遠くでパトカーのサイレンが聞こえる。レグナスが破壊活動を行ってから約5分。普通だな。しかし、たった5分でここまでめちゃくちゃに出来る先生の能力は流石と言える。警察もここまで来るのにはもう少し時間が掛かるだろう。歩くしかないからな。先生の姿を見られる前に早く終わらせないと。
(直接触れるタイプで連鎖的には発動不可能。効果は裏返し…いや反転…か?先生は一般とそう変わらない、まだ次の段階には行ってないよな?)秘
問題無く勝てる。そう確信して歩き出す。
「向かって来るのだな!」
嬉しそうに喚くとポケットから1つのドングリを取り出す。当然投げて寄越す。ガルは避けずかといって手で受け取る事もしなかった。
「クッ…」
ドングリは瞬時に木に変わり腹を大きく抉り取る。ガルが一瞬よろめくと姿は消え、レグナスの目の前に現れた。
「ガハハハ!まぬ…あ?」
高笑いしていた顔が元の凛々しさを少し取り戻す。ガルは逞しい先生の胸に手を当て、足には踵側から自分の足で反対の力を掛け転ばせる。数秒の事だが手足共に半分程まで裏返ってしまった。
先生の体はと言うと裂け目で何もない世界に行って貰った。レグナスは出てくる気配はないがこれで終わらせはしない。切り落とした手足の回復もすぐ終わる。
「見つけたぞ第1村人ォォォ!」
サイレンも鳴らさずに出来る限りの速度で、拡声器まで使って不自然な魔改造されたタイヤでこちらに突っ込んで来る警察車両があった。
「なっ!?警察だけファンタジー仕様過ぎるだろ!」
ガルは咄嗟に飛び上がりパトカーの屋根に手を付き何とか避ける。正直舐めていた。そうだよな、魔獣も居るし能力持ち、魔力もあるんだからこれくらいしないと警察してらんないよな。
「テロリストォ!確保ォ!!!」
「や、ヤメ、ヤメテ下さい署長ぉ!」
殺気と狂喜を振り撒きながら降りてきたのは割と最近見た顔の女。警察だったのか。次に似たような勢いで署長と呼ばれる女を羽交い締めにしたのは紛うことなき犬のおまわりさん。何やら犯罪者を説得している様で、ロイドと言っているのも聞こえた。
「そうか。…その説は尤もだ。1度落ち着くのも有りだな」
ガルをじっと見ると大丈夫と判断したのか周囲の惨状に目を向ける。
「ガルく…さん、大丈夫?あのお姉さんはほっといてえっと…まずはこれでも羽織って…」
犬のおまわりさんは上着を脱ぐと渡してきた。それよりこの姿って何で知られてるんだ?何とも思わなくなってきた…末期かも。
「いい」
「公務執行妨が…!」
「そうやってすぐ手を出すのやめて下さいよぉ!」
まだ生ぬるい体温を感じさせる上着は一言で言って気持ち悪かったのでその手を払いのけた。過激派の人がノータイムで攻撃に移ったが慣れているのか犬のおまわりさんはその進行を妨げた。
「悪いけど今そっちに構ってる暇ないから」
ガルは一言言うとまだ壊れていない高層ビルに裂け目で移動した。壊れた街並みが見える。被害は大きいが1部だけなのですぐにでも再興するだろう。
本来ならこの広い世界に本気で姿を隠すとしたら見つける事は難しいだろう。レグナスだって能力者集団の剣と真っ向から戦う事はしないだろう。そもそも生身で町に攻撃を仕掛けるなんて自殺行為に等しい。碌にダメージも与えられ無かった状態で1度退けた今、無策で再来する筈がない。
「さて、見せて貰おう。世界に祝福された神父の幸運」
取り出した銃を虚空に向かって構える。当然裂け目がありその接続先は今日会ったばかりの神父の教会。あの時の不自然さ、どんな原理かは知らないが神に祝福されたとしか言い様がない"超幸運体質”。そう考えないと納得がいかない。もし本当に幸運が守っているのなら、本気で突破しようと思ったら出来るガルを排除しようとしないとしたら…。レグナスを解決しようとするならば…。
引き金を引き、鉛の弾が発射される。
「雲の上から登場とは、随分格好付けるじゃないか。レグナス!」
「頭が高いぞ!黒いの!」
銃弾は硬い鱗に弾かれ現れたドラゴンが牙を向く。
ロ「最後のシーンって描写されてないっスけど自慢の髪とか超バサバサざわざわはためいてるっスから!」
ユ「風を遮る障害物が無いものね。高層ビルだから」
サ「拝啓 今年は雪が降り寒さが厳しい冬となりましたが、暖かくお過ごしでしょうか。先日は」
ロ「わぁー!ウザさが限界突破して復活してきたっス!ハガキみたいな始まりヤメロっス」
サ「せーっかく日本語勉強してきたんだから披露してもいいじゃん!?」
ユ「そうよ。努力を否定するよは良くないわ」
ロ「いやこっちの時間的には1日経ってないんスけど…」
サ「その10倍勉強したのに…!酷いから反省した方が詫びてる感じで好感度高いよ!」
ロ「ごめんなさいっス!言い過ぎたから許してくれっスよ」
ユ「立派よローグちゃん」




