終わり
「白峰ーどこですかー」
「ガル!ここやここ。待っとったで」
拡声器で名前を呼びながら3番倉庫へ来たガルは早々に目標の人物を見つける。どうやら移動していなかったらしい。破壊が居て動けなかったか迷子になった時の対処法を実践したのかも知れない。
「貴様ァ!私の!私のリモアを何処へやった!」
どういう因果かほぼ全裸の男が見た目の割りには力強く出てきた。白峰にこんな器用な事が出来るとは思わなかった。それとも爆発の威力と悪魔の魔力が偶然にも一緒だったのだろうか。
「〜〜!!」
「白峰。入ってくるなよ」
「お、おう…ほんじゃ外で待っとくわ」
声にならない叫びを発したと思うとどこに隠し持っていたのか拳銃を発砲してきた。銃弾は当然裂け目に呑み込まれ消えた。白峰はガルの笑顔に何を感じたのかその場から離れていく。
ガルはその場から動かず渾身の蹴りを放つ。普通に対峙しても避けるのは容易ではないその一撃は、裂け目と合わせて回避不可能な攻撃となり玉在の顎を強打した。
「あのさ、今お前を引きずる力無いんだよね。だから自分で歩いてくれる?…リモアはこっちが預かってるって分かってるよね?」
「キ…貴様…!」
「ア·ン·ジェ·様」
そんなこんなで人目につかない場所に蹴飛ばす様に連れて行った。念のため回復可能な範囲で足を壊しておく。遅い出動だったがようやく警察も到着したようだし。ハァ…子宮が疼く…。
(えぇ!?子宮あんの!?)
(最後まで無言で通せばいいのに)
消失はと言うと元居た場所へ帰った。薬物だけを消失させてから帰らせた。特に語れる事は無いが最後まで翼を使っていた。多分俺を捕まえた時みたいに消失内か無の中でなら瞬間移動が出来る筈にも関わらず、だ。自分の周りがその空間なんだから実のところ理論的には光速を越えて動き回れる筈なんだ。未練たらたらと言う風に空の彼方に飛んで行ったが一体どこに居たのだろう。
「アンジェ!今まで本当にありがとねっ!」
そう言ってリモアは扉の能力で玉在をさらっていった。止める間もなく一本の注射器をアンジェに置いて行った。
(い、いらん!)
(あいつ居なくなったら未解決じゃね?)
ワンワン!グルルッ!
「捕らえろ」
「え?玉在?」
犬の鳴き声に混じってさっきまで聞こえていた声があった。
(別人だね?偶然…ではないよねー…)
声だけは似ているがどうやら別人の様だ。無駄に用心深いやつだったからな。隠しインターフォンの繋ぎとかに使っていたのかも知れない。それよりも犬が居たのか。なんでここだと分かったのだろう。今までの事を思い出して考えてみる。そして一つの可能性を思い出す、思い出してしまった。
(パンツか!) (パンツじゃね!?)
少年少女の声が荒れ地に響く。これにて一件落着だ。
次回予告:ふざけます




