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一匹の獣人が神になるまで  作者: 狐魂
第2章~危険地に身を投じる狐~
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休日の過ごし方⑪

 「あ、忘れてました!今夜隕石落ちて来ますよ」

「へー…それで?」

「反応が薄いですね…月が欠けて落ちてくるタイプの隕石なんですけど、確か町は全壊、海が近いので津波で周辺にも凄く被害が出ますよ」

「俺に止めろって言ってんの?無理だから」

「いえ、町に居る防衛力なら何とでもなりますので心構えをしっかりして挑んで頂きたいと思っただけです」

「町に居るって…心構え…俺も参加して剣とかと協力しろと…」

「逃げても良いことないですよね?もし逃げるなら連れて行って下さいよ?」

 温泉施設の中、人前で裸になりたくない二人が施設内のレストランで形容しがたい会話をしている。しかも一人は結構図々しい事が分かった。普通かもしれないが。


 「二人共~オイラ上がったよ~」

 ユーリが上機嫌で人が居る店内を走って来る。子どもの様な行動をとるユーリの後ろには獅子噛(保護者)九月(友達)もついてきていない。

 「あと二人は?」

「サウナで我慢比べしてるよ」

「そう。どこから汗流すの?」

「肉球」

 ハートが付きそうな位嬉しそうに答えたユーリと一緒にニヤリとする。汗を殆どかけないならすぐ出て来るか熱中症で倒れるかの二択だろう。

 5分後、死にそうな二人がふらふらしながら戻ってきた。しかしその時既にガルは隕石対策の為の集まりに呼ばれて仕方なくロイド邸に戻っていた。なんでも〈心臓食い〉が急用で来れなくなったとか。


 「シャルウェラちゃん隕石ダメって冗談キツくね?今度は砦崩しに魅いられちゃった的な?」

「それ程奴が危険な存在なのだろう。それこそ隕石よりも」

「ウェラちゃんはのぉ…ただ単に生物にしか興味がないだけじゃないかの?」

「あの方は任務に忠実…呼ばれて来ないと言うのならばまた危険な事に自分から介入しているのかもしれませんな」

 知らない人が二人、知っている人が二人。全員が似たような事を話して無駄な時間を過ごしていた。もしかしたらだがロイド邸は何かあるたびに溜まり場になっているのかも知れない。

 「到着したのだねワーグナー君。急に呼びだしたりして悪かった。今集まっているのは全員仕事仲間で…」

「やぁこんばんは!昨日は会えなくてごめんねー。最近さー、未確認の魔獣が出没してさーほんっと仕事がメンドクサイんだよ…あ、ごめんごめん。自己紹介自己紹介っと…ベルとかから聞いてるよね?俺の事はライトって呼んでくれたらいいよ!」

 鬼龍院パパが話している最中に割り込んできたチャラそうな後ろで長めの髪を結んでいる男はギルドマスターの虚詞ライトらしい。

 「皆さんは知り合いでしたか…全く接点がないのは私だけとは思いませんでしたよ。初めまして、ラーズ·アイガーと申します」

 太った男は握手を求めてきたが首を振って拒否した。

 「ガル君悪いのぉ。本当はシャルウェラ…ウェラちゃんなら隕石くらい何とかしてくれると思っとったんじゃが…居なくなってしもうての…」

「偉大なる白の占い師様がこの事態を予言して下さっていたから一つだけ策はあるが…実を言うとシャルウェラ任せというのが本音…」

「こんな感じでさー情けない大人ばっかだけど頑張ってよー」

「この中で規模に依るが、隕石に対抗できる能力はテレポートだけだと思いますので…期待していますよ」

「いや働けよ…」

「いやマジ?使えそうな能力って鬼龍院さんか君だけ…多分俺らサポート行きだわ」

 能力は知らないが確かに宇宙から落ちてくる物体に対する力は少ないかも知れない。しかしこいつらは他力本願すぎだろう…。

ユ「能力を公開しちゃうわよ」

レ「剣のシャルウェラの能力〈心臓食い〉。魔力とは体に溜まる物。その中でも心臓には大量の魔力が集まる。それを効率よく食らえる能力だ。最強の部類だぞ」

ロ「剣も守護者も4人ずついるっスよ」

レ「剣、鬼龍院の〈貫通〉。その名の通り貫通属性を付与する」

ユ「名前の出てない人は名無しでよろしくね」

レ「剣、〈発光者〉。自分を光にする。細かい使い方は言わんぞ」

ユ「基本能力と追加能力の説明はどうしましょうか?」

レ「剣、虚詞ライト〈虚言癖〉。嘘を本当にする」

ロ「追加能力とは!本人の強さとかで開花する能力の新境地っス」

レ「後は守護者だ。結界のロイド。空気を扱う者。庶民にアンケートしてグラフにできる者。やり直す者。以上だ!」

ロ「あー!仕事サボりっスかぁ?」

レ「飽きたのだ!後は知らん」

ユ「案外これ位が丁度いいかも知れないわね」

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