犯人は?
読んでて恥ずかしいとは思いませんでしたが文章がめちゃくちゃでした。(修正後の感想)
「そんな急がなくてもよくねっ!?」
急発進した車でランが叫ぶ。
「ここは整備されてるから急カーブなんて必要ないでしょ!」
木の枝を避けようとしてカーブを描いたらマリンに文句を言われた。
「ブレーキ!スピードを落としてくれ!ぶつかるよ!?」
ぶれぶれのハンドル操作を怖がって速度を落とさせようとするラック。
「慣れるまで我慢してくれ…」
車の運転は初めてなので操作がおぼつかないガル。それでも3人の仲間からは運転を変わるという提案は出ない。なぜなら唯一車の免許を持っているローグが寝ていて起きないからだ。車なんて誰も運転したことがなく、時間もない撃破班は仕方なく一番可能性のあるガルが運転を努めることになった。
30分が経過した。初めは危なっかしく誰もが恐怖する運転だったが今は安定している。助手席でラックが眠れるほどに。
「リーダー!隣で寝ている任務そっちのけの不埒な輩に制裁を下してもよろしーでしょーか!」
既にペンを持って移動の暇な時間に楽しみを見出だしたいランがリーダーに許可をとる。
「勿論だとも拷問官」
(それだとラックは隊長補佐とか副隊長になるんじゃないかしら…)
マリンはとてもどうでもいいことを考えた。
「知ってる?魔王城を攻略したら水の都として再開発する計画があるんですって」
ラックに増えていく撃破班の似顔絵を見ながらマリンはガルに問いかける。
「んー、確かテロリストに歯が立たないことをいいことに町ごと爆撃して更地にする作戦があったような気がする」
爆撃の跡が殆どないので本当に行われたという実感がわかないが町に落とされた爆弾は全て見えない魔力の膜であるバリアに防がれ傷1つ付けられずに終わった作戦だった。
「それでも倒せてたらいいほうよ。爆弾の雨を防ぐ防御力と地形を変えて消し去る攻撃力。想像もできないわ…」
「ほんとそれな。知ってるんなら誰かを向かわせたりさせねーだろ普通わ」
ランは不服そうだ。仕方ないので今思い付いたブラックジョークを言ってみることにした。
「まぁ今獣人に人権ないしな」
「ごふっ」荷台から音がした。ローグやっぱ起きてんじゃねーか
「まぁこの任務やるだけで獣人の中では英雄だしな。倒せれば世界を救った真の英雄だ」
落書きを終えたランはニコッと笑いながら希望に満ちた未来を語ってくれた。
「でも犯人は何のためにこんなことをしたのかしら」
「確かに」
「あれだよあれ。きっとこれから未確認魔獣の黒紫の奴が出てきて世界を滅ぼすから一緒に戦う仲間を集めてるんだよ!きっと」
ランの妄想は一部は正しいかも知れないが戦争をする意味も待つ意味もないから多分そんなことはあり得ないだろう。
「ならいいが、やってることが不自然過ぎる。俺かラックみたいな特殊な力もって試してみたくなったって方が納得できる」 「行ってみればわかるわよ」
マリンが結論を言った。
誘導班の人達が昨夜の内に邪魔な魔獣を排除してくれていたお陰で移動中は正体の分からない敵の事を話してだけで気付けば後10分ほどの距離に近づいていた。そこで持っていた無線に通信が入る。
「撃破班諸君聴こえるか?ベドだ。どうだ?もう着いたか?」
時刻は9時を指していた。
「おっさん悪い。あとちょっとかかる」
「分かった。魔王城見えるか?いまんとこどんな感じだ?」
占拠された建物はそんなに高くない。これからもう少し車で移動したあとに歩くことになっているので普通はまだ見えない。
「見えないな」
「そうかい。調子はいいか?」
「ラックは寝てる。ランは車酔い。マリンは装備の最終チェック。ローグは寝てる。俺はおしりが痛い」
戦いはまだ始まってもいないのに戦える状態の者は一人しかいなかった。
「ん?じゃあ誰が運転してんだ?」
「俺」
「何のためのチームだよ。事故って遅れた訳じゃねーだろーな?まったく」
別にローグは運転手としているわけではないのだが作戦会議をしたガルとラックがいくつかの作戦を説明し、都合のいい事に免許を持っているローグが運転、マリンには失敗しないよう装備の点検をしてもらうという予定だった。ランには何の期待もしていなかった。
「大丈夫だ。やることはやった。これから作戦に移る。また後で連絡する」
裏設定
ガルの身長は168cm ラン173 マリン169
ラック189 ローグ175 ベド217
身長は動物によってかなり個体差が大きく、寿命も元になった動物によって若干の違いがでる。