町へ②
服
がさごそ…がさごそ
英(チンピラの服を脱がせて…何を…はっ!何て卑猥な事を!)
ガル(服を着替えるだけだ。変な事考えんな)
英(…魔方陣出してくれよ。俺もしたい)
ガ(お前こそ服脱がして何してんだ?)
英(全員チューブトップブラとショートガードル見たいにしてみた)
ガ(めっちゃカオスな現場になったな)
(のわぁ!何で俺木の中にいるんだ!?)どうやら狐火の範囲から出たらしい英が木の中から悲鳴を上げる。
(さっき木を伐採したの幻覚だから。良かったな体無くて。あったら木にぶつかっても多分気付けなかったと思う)これは嘘偽りなくて本当に気付かない位に掛かってたと思う。精神めっちゃ単純に出来てそうだしな。
(えっ…怖…さっきからやってる事に人間味を感じないんですけど?)うるさいやつだ。裂け目ワープしながら移動しようかな何て考えていると急に地面が揺れだした。
(地震?)(竹やぶなら安心らしいぞ)あるわけないじゃん
「目覚めたのだな我が姉よ」聞く者に恐怖を与える響き、とてもじゃないが人では出せない音量の声。間違いなく大型の魔獣が近くにいる。
(ガル、後ろだ!…ん何だこの吸引力!)既に走り出していたガルに引っ張られているらしい英が悲鳴を上げる。
(お前が姉だったりする?ってなわけないか)
(一人で完結させないでくれます?あー、もしかしてだけど後ろのあれってドラゴンって事はないよね)
走りながら後ろを見るとそこには大きく抉れた地面と薙ぎ倒された倒木が大量にあっただけだった。あのあたりって俺が出てきた洞窟だと思うんだけど…でも姉って言ってたから何か絶対勘違いしてるな。
(もう真上に迫ってるぞ!)速いな…会話で解決出来ると良いけど。
黒い中くらいのサイズのドラゴンはガルが止まると多分不安そうな表情を浮かべ静かに町側に降りてきた。
「何故逃げるのだ!」
「お、追って来たから…?」
(ばか野郎!屁理屈言ってんじゃねぇ)英が喚くが仕方ない。どう考えても今のは動揺し過ぎた。
「起きて早々に鬼ごっこか…我はかくれんぼの方が好きなのだが…まぁそれはまた今度付き合って頂くとして…まだ力が戻ってないのだな?」
(うわぁー…こいつのかくれんぼって絶対隠れ場所燃やして範囲狭めていくやつじゃん。さっきから鬼畜な奴らとしか会ってないんだけど…怖い世界だな…)まさか俺も鬼畜に入ってる?でもあのドラゴンだってかくれんぼ大好きな…ないな。まず隠れ場所ねぇわ。「失礼だがドラゴンさん?俺を誰かと間違えてないか?」
「…」 「…」 (にらめっこかな?)
「うーむ…」どうやら相当困っているらしい。考えこんでその場から動かなくなってしまった。
「ほう…答えはそれだな」考えが纏まったらしいドラゴンは突然ガルに向けてその巨大な手を振り下ろしてきた。
「何で急に!」ガルは振り下ろされた手を避けると拾っておいた銀のナイフで手首辺りを切り付ける。
(ガルパネェ!俺今ドラゴンの手の中にいる!パネェ!)自分は安全と分かり、普段は出来ない事をやっている英は急に語彙力が無くなり謎の報告をしてきた。きっと混乱しているのだろう。ほっとく事にした。
「大人しくしておれ。鱗を取り出すだけだ」
「鱗?」
「そうだ。腹の中に入っているからほんの少し切り裂くだけだ」「…痛クシナイデネ」勝ち目は薄そうだし傷は治せるので大人しくお腹を差し出してみる。
「安心しておれ。死にはしない」痛いやつじゃん。
そういうとドラゴンは自分の尻尾から一番小さい鱗を剥がし、ガルに近づいてくる。ドラゴンの手から光が発生し、ガルの体を包み込んだ次の瞬間に軽い衝撃が腹部に走った。痛みは無く、一瞬血が飛び散ったと思うと次の瞬間には傷は治っていた。
「もう行っていいぞ」言葉には安心した。しかし後ろから聞こえてくる雄叫びには全く安心できなかった。誰かがドラゴンに向かって魔法を放った。
ユグ「あら…千年たって初めて肉声で会話したのはドラゴンになっちゃったわね」
ローグ「あのドラゴン何歳っスか?何か…幼い気がするんスけど」
ユ「千年は生きてるわよ」
ロ「ガルさんの年齢は?」
ユ「眠ってる間もカウントするなら1005才かしら」
ロ「2回目の秘密が詰まってる年っスね」
ユ「あなた…本当に交代させられるわよ?」




